物理学者 リチャード・ファインマンの言葉。
The first principle is that you must not fool yourself ── and you are the easiest person to fool.( 出典を知りたければ、英文検索すればいくらでも見つかる。)
[ 付記 ]
ファインマンというのは、アインシュタインに次ぐ物理学の天才。(フォン・ノイマンというのもいるが。ただ、引用した言葉のように、気の利いた言葉を語るのは、ファインマンだ。)
※ 以下は、進化論の話題。オマケふう。
(ただし本当は、こっちを書きたかった。
上の話の方が、オマケだった。本来は。)
[ 参考 ]
上の話で思い出されるのは、先の「ネアンデルタール人との混血」で紹介された仮説だ。
ここでは、「ネアンデルタール人との混血があった」という前提のもとで、それが正しいことを証明しようとして、「可能性がいくらかあった」と結論している。
しかし、「この仮説は正しい」と仮定した上の調査で、「この仮説は正しい」という推定を出しても、ほとんど意味はなさない。
(なぜなら、「私は正直です」と語る人が、本当に正直なのか、嘘つきなのかは、彼の言葉だけからはわからないからだ。自己言及文のパラドックス。)
学問的に証明したいのであれば、「ネアンデルタール人との混血がなかった」ということを仮定して、その上の調査で、その仮定を否定するべきだ。そうすれば、「ネアンデルタール人との混血があった」ということが証明される。(背理法。)
報道された研究では、アフリカ人のサンプルが2個で、非アフリカ人のサンプルが3個だ。これは、「混血があったはずだ」と思い込んだ上で、非アフリカ人のサンプルに共通性を見出して、ネアンデルタール人との混血を主張してしまっている。しかし、非アフリカ人の遺伝子にはもともと違いが少ないことがわかっているのだから、こんな調査は無意味だ。むしろ、非アフリカ人のサンプルは1個で、アフリカ人のサンプルを4個にするべきだ。(先の項目で述べたとおり。)
報道された研究では、研究者は、「混血があったはずだ」と思い込んで、その仮説の上で、仮説の正しさを証明しようとしている。しかしそれは、「自分で自分をだます」ということに相当する。
研究者たるもの、冒頭のファインマンの言葉を肝に銘じておくべきだろう。
