2010年04月04日

◆ 募金詐欺

 「募金」と称して金を集めたあと、そのうち6割を「事務所経費」「人件費」と称して自分のポケットに入れてしまう募金詐欺がある。 ──

 これは朝日新聞 2010-04-03 で報道された。パラリンピックの募金の話。
  → 紹介記事
  → 紙面の画像

 ──

 これは、別に、不思議でも何でもない。多くの募金は、大同小異である。特に、小規模なものは、たいてい、大半が「事務所経費」に消えてしまう。(一種の詐欺。)
 このことは、前に、次の項目で指摘した。
   → リサイクル詐欺(エコキャップ)

 この項目では、エコキャップという詐欺を紹介しているが、こちらの方がもっとひどい。
  ・ 募金相当額の7割(!)が「事務所経費」に消えてしまう。
  ・ 多額の運搬費(募金額の数十倍)を、協力者に負担させる。


 例示すると、こうだ。
  ・ 運賃 800円
  ・ エコキャップの価値 20円
  ・ ワクチンになる金額 7円
 
 総計して、協力者は 800円の現金と 20円分のエコキャップと、莫大な労働および時間を提供する。(人件費換算で 1万円程度?)
 こうして、協力者は 1万円程度を負担して、そのあと、ワクチンになる金額は 7円だから、99.93% が経費に消えてしまう。ワクチンになるのは 0.07% にすぎない。(おおざっぱに言えば、99.9% と 0.1% だ。)(人件費の分を除いて計算すると、820円と7円だから、91% と 9% だ。)
 
 パラリンピックの募金では、6割が経費だというが、それならまだしも良心的である。なにしろ、エコキャップは 99.9% か 91% なんですからね。

 にもかかわらず、マスコミは、「エコキャップは素晴らしい」と、相も変わらず称賛している。
  → 毎日新聞 2010-04-03
  → 読売新聞 2010-04-03
  → 朝日新聞 2009-10-22



 【 関連項目 】
 マスコミの記事は、上記の記事だけではない。本ブログでは過去において、同様の記事を紹介したことがある。

   → 朝日新聞(朝刊 2008-09-15 )
   → 読売新聞・朝刊 (2009-09-14)
   → 朝日新聞・朝刊・2面 2010-02-16

 募金詐欺については、マスコミが自分自身、提灯持ちの記事を書いている。目くそ鼻くそを笑う、のたぐい。いや、大便が目くそを笑うのに等しい。
posted by 管理人 at 12:41 | Comment(1) | エネルギー・環境1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
紹介のものはコンビニ等が取りまとめた後なのでまた違いますが、基本的に、最初の取得金額が明瞭ではない募金というシステムは詐欺に向いてるんですよね。
収支報告を厳密に行ったところで、最初の募金額がいくらでも不正できるわけですから。
だから募金はしません。

今の時代、ネット上であれば全募金とメールアドレスを結びつけて公開するシステムくらい作れるはず。(匿名がよければ捨てアドでもユニークIDでも、自分の募金が確認できればOK)
その上で収支報告をちゃんとしてれば、まだ募金する気にもなるんですがねー。
Posted by めいさいらっぱ at 2010年04月05日 17:38
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