2010年03月17日

◆ 走る鳥類の化石

 現生鳥類の最古のタイプと見られる鳥類の化石が、白亜紀後期の地層から見つかった。これは、翼をもち、飛ぶことができるが、主に地上を走り回っていたという。 ──

 記事の引用。
 岡山市の林原自然科学博物館(石井健一館長)は16日、モンゴル・ゴビ砂漠で、白亜紀後期(約 7500万〜7000万年前)の地層から発掘した化石が、現代の鳥類の祖先にあたるグループの新種と分かったと発表した。体長 0.5〜1メートル程度で、内陸部に生息し、飛ぶ能力を持ちながらも地上を走り回っていたという。
( → 読売新聞 2010-03-17
 ──

 「飛ぶ能力を持ちながらも地上を走り回っていた」という点では、キジやニワトリと同様であろう。ニワトリは空を飛ばないと思っている人もいるようだが、数メートルぐらいの高さまでは飛ぶことができる。このくらいの能力があれば、捕食者から逃れて、樹上に退避することは可能だ。

 ──

 肝心な点は、時期だ。白亜紀後期(約 7500万〜7000万年前)と言えば、白亜紀末の恐竜絶滅の時期(約 6550万年前)よりも、少し早い。このころ、鳥型恐竜が繁栄していたことはわかっているが、同時に、真性の鳥類も存在していたわけだ。(ただし、推定である。確定はしていない。)

 ( ※ なお、今回の発見は、初めてというわけではない。同種の鳥類の化石は、すでに見つかっている。今回の発見で目新しいのは、水辺でなく内陸で見つかった、という点だけだ。)
 


 【 関連サイト 】

  → 林原自然科学博物館のプレスリリース
posted by 管理人 at 21:29| Comment(7) | 生物・進化 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鳥類の進化について現実的に論じている(と思えるのですが)『古世界の住人』の掲示板に

走鳥類の進化
http://openblog.meblog.biz/article/12610.html#ps

鳥類の進化
http://hp.vector.co.jp/authors/VA011700/biology/class_01.htm#30
http://openblog.meblog.biz/article/1812652.html

を「アリだと思える」との感想付きで貼ってみた所、

>>一応、逆の見解の記事をご紹介しておきます
ダチョウは恐竜絶滅で飛ぶのをやめた?
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100202002&expand&source=gnews

>>それぞれDNAの研究から全く正反対の「結論」が導かれているのが面白いですね
>>結局、まだまだ本当のところは解らない点が多いのでしょう
>>私としては今のところ、「羽毛恐竜→飛行する鳥類→走鳥類」の方が妥当性があると思っております

との事でした。
南堂様はどう思われますか?
Posted by ヒルネスキー at 2010年05月08日 11:01
私の見解はすでに述べたとおり。
 簡単に要点を言うなら、通説は次の大問題が二つある。
 「巨大な恐竜から小型の鳥類への進化が、あまりにも飛躍がありすぎる。起こりえない。通説ではその過程が謎。」
 「走鳥類で竜骨突起がないことを説明できない」

 あと、走鳥類が恐竜によく似ていることも、説明しがたい。まるで「先祖返り」ないし「進化の逆進」が起こったことになる。
 比喩的に言えば、「人間が森林に入って猿に進化した」とか、「肉食獣が海に入って魚に進化した」というようなもの。そういうのは「進化は逆行しない」という原則に反してしまっている。
Posted by 管理人 at 2010年05月08日 11:10
鳥類の進化については、本サイト内でたくさん言及しているので、サイト内検索してください。
 「鳥類 進化」
 で検索。
Posted by 管理人 at 2010年05月09日 17:14
検索しました。
・・・・・・何か上手く逸らされている様な・・・・・・。


再々反論?です。

鳥類は走鳥類から進化した???
http://www3.ezbbs.net/cgi/reply?id=kokogahendayo&dd=30&re=63
>>ヤンバルクイナは、竜骨突起が縮小して退化する、正にその途中の段階にあると言えるのでは?
>>南堂氏の説によるなら、ジュラ紀後期から白亜紀中期頃までの間に、恐竜と走鳥類の中間型、走鳥類、及び走鳥類と飛翔する鳥類の中間型の生物がいなければなりません。
>>シギダチョウを知っている人が、どうして小型ヴェロキラプトル類の存在を無視するのでしょうね。
Posted by ヒルネスキー at 2010年05月12日 12:08
掲示板、読みました。なるほど。
http://www3.ezbbs.net/cgi/reply?id=kokogahendayo&dd=30&re=63

>>シギダチョウを知っている人が、どうして小型ヴェロキラプトル類の存在を無視するのでしょうね。

 これは私のミスでした。進化論の話題は久しぶりなので、頭のモードが進化論モードになっていなかった。余計な修飾句が付いていた。したがって、
 「巨大な恐竜から小型の鳥類への進化が、あまりにも飛躍がありすぎる。起こりえない。通説ではその過程が謎。」
 というのは、サイズについては、取り消します。正しくは、冒頭の「巨大な」を取り除いて、次のようになる。
「恐竜から小型の鳥類への進化が、あまりにも飛躍がありすぎる。起こりえない。通説ではその過程が謎。」

>>南堂氏の説によるなら、ジュラ紀後期から白亜紀中期頃までの間に、恐竜と走鳥類の中間型、走鳥類、及び走鳥類と飛翔する鳥類の中間型の生物がいなければなりません。

 そうですね。私もそれが弱点だと思っていました。しかし、私の説では
 「化石が見つかっていないだけだ」(個体数が少なく、また、個体サイズが小さいので、いずれにしても残りにくかった)
 と考えれば、かろうじて切り抜けられます。

 もう一つ、別の要因は、「小さいので、骨を食べられてしまった」ということです。(骨は骨髄がおいしいので、犬の大好物だし、恐竜も小動物の骨を食べていたと思えます。)

 いずれにせよ、どんな説でも、中間的な生物の化石は見出されていません。したがって、「化石が見つからないから」ということを理由にすると、あらゆる仮説が否定されてしまいます。
 とりあえず、化石の問題は、脇に置くしかない。そもそも、化石があれば、誰も悩んだりしない。
 
>>ヤンバルクイナは、竜骨突起が縮小して退化する、正にその途中の段階にあると言えるのでは?

 縮小して退化するなら、その痕跡が残っているはずです。尾てい骨と同様。ある程度、小さくなれば、それで十分であり、完全消失する必要はない。
 特に、器官が縮小することはあるが、骨が小さくなるためには、骨が変形するための進化エネルギーが必要で、そのためには強い淘汰圧が働く必要がある。「小さい方が有利」「軽い方が有利」というぐらいでは、骨は大きく変形しないものです。骨が大きく変形するためには、もっと大きな理由が必要。特に、進化の逆方向に変形するには、特別に大きな理由が必要。

 なお、ペンギンの場合には、あんなに大きな竜骨突起は必要ありません。翼で水カキして泳いでいるわけじゃないんだから。翼だって、魚のヒレみたいに小さいし。
 仮に、ペンギンに竜骨突起が必要ならば、魚類はみんなヒレを支えるために竜骨突起が必要なことになります。ありえない。

> それに走鳥類はそんなに恐竜に似ていますか?

 似ていない点をたくさん上げても駄目です。「そっくりさん」と言っているわけじゃない。
 顔つきやトサカなど、走鳥類は鳥型恐竜との共通性が強い。その点では、カモ類とは全然違う。カモ類などが走鳥類に進化したとすると、進化の逆行が起こったことになる、というのがポイント。

> 鳥の翼の構造は始祖鳥も羽毛恐竜も鳥と同じ構造をしているので、個別に収斂進化したものとは考えにくい。

 翼の構造のためには、遺伝子の変化はあまり大きくなくていい。かなり容易に生じる進化です。その証拠に、ジュラ紀以降、何度も鳥型恐竜が誕生している。それらは同じ系統にあるとは思えず、別々に翼をもつように進化したと考えられる。

 大きな進化のために必要なのは、内臓とか脳とかの形成のための遺伝子です。
 脳が巨大化するためには、ものすごく長い時間がかかりました。何億年も。(ほんの数十万年前に、ようやく 1600ccになった。それほど複雑な進化が必要だった。)
 胎盤が形成されるためにも、莫大な時間がかかりました。
 脊椎が形成されるためにも、かなり時間がかかりました。

 その点、鳥の翼なんて、進化の歴史では、ほんの一瞬にして誕生したものに過ぎません。哺乳類のヒレ(鯨のヒレ)と同じぐらい、簡単にできる。(超簡単ではないが。)
 なお、どうして簡単かというと、進化の失敗に犠牲が付かないからです。脳や内臓の進化の場合には、進化の方向がちょっとでも狂うと、個体が死んでしまいます。だから、脳や内臓の進化は、すごく難しい。一方、翼の進化は、多少方向が狂っても致死的ではないから、容易に多様な進化の実験ができる。当然、進化は容易。収斂進化も容易。
 
 ──
 
 なぜ走鳥類の進化という説が出たか……は、「偽遺伝子による翼の誕生」という説によります。ちゃんとここを読んでくださいね。翼というものがかなり容易に誕生することがわかります。いったん消失したあとであれば、という条件が付くが。(この条件の成立なしに、翼が小進化で誕生することは、ほとんどありえないでしょう。実際、小さな翼をもつ恐竜は、見つかっていない。小さな腕から小さな翼になるには、ほとんど無限に長い時間がかかるが、いったん消失したあとで翼が生じるには、ごく短期間で済む。そのわけが下記に記してあります。)

http://openblog.meblog.biz/article/1812652.html

 ──
 
 最後に、基本的な立場の違いを述べておきます。
 そちらの掲示板の立場は、化石から物事を推定する、という立場です。
 私の立場は、「遺伝子の突然変異の数学的な確率を考える」という立場です。遺伝子の変異がどのくらい起こりやすいか、という立場で、「その変化は起こることが可能か?」と調べていきます。
 立場の違いを理解してください。「化石の変化をなめらかにつなげよう」というのと、「遺伝子の変化を自然に説明しよう」というのと。両者は立場が違います。
Posted by 管理人 at 2010年05月12日 22:04
反論です。
http://www3.ezbbs.net/cgi/reply?id=kokogahendayo&dd=30&re=63

>>「中生代にはすでにスズメやカラスのような体型の鳥が飛んでいたのだ。鳥の翼の構造は始祖鳥も羽毛恐竜も鳥と同じ構造をしているので、個別に収斂進化したものとは考えにくい。だから『鳥類は走鳥類から進化した』は絶対与太だと思う」
だそうです。


>>なお、ペンギンの場合には、あんなに大きな竜骨突起は必要ありません。翼で水カキして泳いでいるわけじゃないんだから。翼だって、魚のヒレみたいに小さいし。
>>仮に、ペンギンに竜骨突起が必要ならば、魚類はみんなヒレを支えるために竜骨突起が必要なことになります。ありえない。

ここだけは自由意志で反論させて頂きます。
泳ぐ生物には胸鰭で泳ぐ(ペンギン、アシカ、ウミガメ等)か尾鰭で泳ぐ(アザラシ、マグロ、クジラ等)かの違いが有ります。
前者は航空機の翼と原理がほぼ同じの櫂と同じ原理で進みます。
ペンギンは翼で水カキして泳いでいるんです。
(ペンギンは)オールやパドル等とは違う原理で泳いでいる事を“翼で水カキして泳いでいるわけじゃない”と呼ばれているのでしたら南堂様の論理で正しいのですが(この場合は“ペンギンは水中を水カキで泳がずに飛んでいる”事になります)。
それでも“(胸鰭で進む)ペンギンに竜骨突起が必要なら(尾鰭で進む)魚類にも必要だ”という論理は間違いです。
ここだけは全力で否定せざるを得ません。ここだけは。


クラス進化論自体は目を惹かれる論理です。
ただ、もう少し言葉使いを直して頂ければと思います(笑い者と見なす事は反論の役には立ちません)。
Posted by ヒルネスキー at 2010年05月13日 05:58
>>「中生代にはすでにスズメやカラスのような体型の鳥が飛んでいたのだ。鳥の翼の構造は始祖鳥も羽毛恐竜も鳥と同じ構造をしているので、個別に収斂進化したものとは考えにくい。だから『鳥類は走鳥類から進化した』は絶対与太だと思う」

 上記の「走鳥類」が、「現在の走鳥類」という意味でならば、それは正しい。たとえば、始祖鳥が「現在の走鳥類」から進化したということは絶対にありえない。
 私の説のポイントは、
 「いったん前脚が消失してから、翼が誕生する」
 という意味。
 だから、昔の始祖鳥や他の鳥類(古鳥類)については、「その当時の走鳥類」がいたと考えればいい。つまり、「前脚が消失した小型恐竜」のこと。このように「前脚が消失」というのは、統御する主遺伝子が働かなくなるだけで済むので、突然変異としては容易に起こります。
 一方、前脚が徐々に翼に変化していくことは、ほとんどありえません。(中間形態はありえない。もしあれば奇形として容易に淘汰されてしまうので。)
 
 化石が残っていないのが残念だが、もともと残るはずがないとも言える。大昔だし、古鳥類に比べて数は圧倒的に少なかったはずだし。
(現在でも走鳥類と普通の鳥類の数の差を見てください。)

>>仮に、ペンギンに竜骨突起が必要ならば、魚類はみんなヒレを支えるために竜骨突起が必要なことになります。ありえない。
 
 というのは、比喩としては不適切ですね。ついでにちょっと思いつきで書いただけだが。
 ただ、「ペンギンは翼で水カキして泳いでいるんです。」というのが正しいとしても、泳ぐために大きな竜骨突起は必要ない。人間がバタフライで泳ぐからといって、人間に竜骨突起は必要ないのと同じ。ペンギンが泳ぐときは、翼をあまり動かしません。人間がクロールで手を動かすよりも小さい動き。竜骨突起はまったく不要。

> ただ、もう少し言葉使いを直して頂ければと思います(笑い者と見なす事は反論の役には立ちません)。

 すみません。その意図はなかったのですが。ちょっと見直したのですが、どの語句が良くなかったのかな? 「ありえない」ぐらいしか思い浮かびません。
 なお、「与太」その他の蔑称をたくさん使っているのは、私ではなく、掲示板の方です。
Posted by 管理人 at 2010年05月13日 07:06
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