南堂クッキング・スクールのレシピ。(お料理ガイド)

ホタテの貝柱は、煮ても焼いてもおいしいが、ホタテの卵巣はもてあます。しかし、捨てるのはもったいない。では、どう料理したらいいか?
ネットで見ると、Q&Aがある。
→ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1326518838
しかし、「煮付け」という、あまりにも平凡な案。つまらない。そこで、おいしく食べる方法を示す。
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《 ホタテの卵巣の珍味 (つくだ煮ふう) 》
ホタテの卵巣は、味がきつい。だから、味がきついのを打ち消すように、調味料で濃く味付けをすればいい。そうして、つくだ煮ふうの珍味を作る。これを、ふりかけ( or 明太子)みたいな感じで、ご飯の添え物として食べる。
・ おかずを食べ終えたあとで、ご飯だけを食べたいときの、添え物。
・ 生卵とご飯で、卵ご飯にしたときの、添え物。
こういう感じで、つくだ煮ふうの珍味として食べる。
料理の仕方は、下記。
・ オレンジ色の卵巣と、白色の精巣とを、取り分ける。
・ 緑色の部分を捨てる。(苦いのでまずい。)
・ 卵巣も精巣も全部使う。(精巣は使いにくそうだが実はおいしい。)
・ 卵巣と精巣を取って、指で細かくほぐす。
・ 鍋にサラダオイルを入れて、卵巣と精巣を(油で)加熱する。
・ よく加熱して、水分を十分にとばす。
・ コンソメと醤油と砂糖で味付けをする。(濃いめに味付けをする。)
※ 好みで七味を入れてもいいが、ない方がいいようだ。
・ 大葉をたくさん重ねて、ハサミで細かく切って、上記に混ぜる。
※ 縦に切ってから、横に切ると、細かく切れる。
※ 大葉は多めに使う方がいい。100グラムに対して 10枚程度。
・ 加熱して、出来上がり。
こうしてできたものは、味付けが濃すぎるから、そのままでは食べられない。ご飯のふりかけみたいな感じで食べる。
この料理のポイントは、大葉だ。大葉は非常に香りが強いので、ホタテの卵巣の臭みを消す。ここがポイント。
なお、場合によっては、ネギやショウガやバジルを使ってもいい。その目的はやはり、臭みを消すことだ。
(ただし、ネギやショウガは水分を含むので、日がたつと腐りやすい。先の料理ならば、水分は飛ばされるので、腐りにくい。この珍味は、味付けが濃いので、1週間ぐらいは日持ちがする。)
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なお、別途、キノコを醤油などで味付けしたものを、つくっておくといい。この味付けキノコを、上記のホタテの卵巣の珍味と、いっしょに食べる。両方合わせると、おいしく食べられる。……ま、ホタテの卵巣だけでも、おいしいけどね。
(キノコの種類は、お好みで。シイタケだと良くないが、ヒラタケ、シメジ、マイタケ、ヤマブシタケ、エリンギなど、白っぽいキノコが適する。エノキダケは、ちょっといたみやすい感じなので、避けた方がいいだろう。)
※ 本項の目的は? ただのお料理ガイド?
いや、無駄になるホタテの卵巣を無駄にしないこと。エコです。
※ オマケ
《 ホタテの貝柱の混ぜご飯 》
ホタテの貝柱を使うなら、バター焼きやフライにするのもいいが、やはり抜群においしいのは、ホタテの混ぜご飯だ。高級料理になる。その作り方。
作り方は、きわめて簡単だ。材料をあらかじめ煮込んでから、電気釜で炊くだけだ。手間はほとんどかからない。
用意するべきは、材料だ。材料さえ集めれば、それでほとんど終わる。
その材料は:
・ ホタテの貝柱 (一人につき 大2個。4つ切りにする。)
・ キノコ (シイタケやヒラタケなど。エノキは柔らかすぎて不可)
・ 細切りにした竹の子(水煮)
・ ニンジン 少々 (省略可)
・ かまぼこ 少々 (省略可)
・ エビ 少々 (省略可)
・ ネギ 少々 (省略可)
・ 大葉 少々 (省略可)
これらを 1時間ぐらい煮る。水分は 400ccぐらい。(煮詰まるうちに減る。)
煮るときの味付けは、めんつゆで。めんつゆの量は、1人前につき、普通のお吸い物のお椀1杯分ぐらい。(そのくらいの量で、ご飯を1人前につき2ぜん分ぐらいのお米を味付けすれば、やや薄味の炊き込みご飯ができる。どちらかと言えば、薄味の方がおいしいので、めんつゆの量は減らしてもいい。)
最後にネギを入れて、10分間ぐらい煮る。煮終えたら、少し冷ます。……(*)
その間に、米をといで、電気釜に入れる。水は入れない。
米の入った電気釜で、水を入れるかわりに、(*)の煮汁を入れる。水分は、電気釜に示してあるとおり。
たとえば、米を2合入れたら、煮汁の量は2合のところ(横線)まで入れる。ただし、白米ご飯の横線とは違って、おこわの横線を使う。白米ご飯に比べて、水分は3割減ぐらいとなる。
煮汁の量が足りなければ、水を足す。
最後に、煮汁以外の具材を電気釜に入れる。(掻き交ぜてはいけない。)
そのまま、タイマーを掛けて、ご飯を炊く。
ただし、ご飯の設定は、「普通の炊飯」ではなく、「おこげの炊飯」にする。(つまり長時間の炊飯。)
ご飯ができて保温になったあとでも、「追い炊き」ボタンを押して、さらに加熱する。
要するに、通常よりも少ない水で、通常よりも5割ぐらい長い時間を掛けて、炊飯する。(ここがコツだ。さもないと、ぐちゃぐちゃして、まずくなる。信じられないぐらい固く炊くつもりで、ちょうど良くなる。)
全部出来上がったら、電気釜の蓋を開いて、しゃもじで掻き交ぜる。
あとは食べるだけ。ホタテの香りとキノコの香りが混じって、すごく香ばしいご飯ができる。ああ、ヨダレが出そうだ。 (^^);
[ 付記 ]
ホタテの貝柱のほかに、固いヒモも食べられる。包丁で細かく切っておくといい。
ただし、オレンジ色のヒモみたいなもの(エラ)は、食べない方がいい。また、深緑色のチューブみたいなの(ウロ)は、苦くてまずいし、食べると有害らしいから、いちおう除去する必要がある。
→ 参考サイト