ある表現が著作権の侵害とされた。神奈川県知事の著作。
《 松沢知事の本、販売禁止命じる 著作権侵害と東京地裁 》しかし、「と結婚したようなものだった」というのは、ありふれた表現だ。引用符( " " )つきで「 "と結婚したようなもの"」Google で検索すると、こうだ。
東京地裁は29日、請求の一部を認め、著作権侵害に当たる2行分を削除しない限り、印刷や販売をしてはならないと命じた。判決は12万円の損害賠償も命じた。
知事記述の「彼は、富士屋ホテルと結婚したようなものだったのかもしれない」との部分が、山口さん記述の「正造が結婚したのは、最初から孝子というより富士屋ホテルだったのかもしれない」の複製と指摘、著作権侵害に当たると判断した。
( → 共同通信 2010-01-30 )
→ Google 検索
「約 3,080,000 件」と表示される。ただしこれは不正確な数である。余計な数がまぎれこんでいる。
そこで、日時を指定して改めて検索すると、こうなる。
→ Google 検索
今度は約 289 件と表示される。こちらが正確な数字のように見えるが、実はそうではない。末尾にある検索結果のページ番号をクリックすると、ページ番号は2までであり、件数は 132件だ。これが正確な数字。……非常に多いというわけではないが、世間にありふれた表現だということはわかる。新聞や単行本(ドキュメンタリーを含む)を探せば、さらに多くの文例が見つかるだろう。( Google Books みたいな全文検索サービスが大規模に展開されると、よくわかりそうだ。)
ただし、である。検索語に引用符を付けないと、正確な検索結果は得られない。引用符を付けないと、「と結婚したようなもの」という句ではなく、それぞれの語が離れたところにあるページもたくさんヒットしてしまう。
→ Google 検索結果
要するに、今回の事例では、被告が負けたのは、Google の検索をうまく使えなかったからだ。そのせいで、「問題の表現は、ありふれた表現であり、独自性がないから、著作権の対象にならない」と示せなかった。
講談社のような大きな会社が、立派な弁護士をかかえていても、Google の検索をうまく使えなければ、裁判に負けて、業務に支障をきたす。
ネットリテラシーの欠如は、身を滅ぼす。(特に、こんな初歩的なこともできないとはね。これが日本の現状だ。)
[ 付記 ]
調査によると、Google や Yahoo の検索利用者の大部分は、単語1つで検索しているという。
(ただし、それを補完するために、補完入力の欄で続く語が出るようになっている。これでいくらか向上するかも。)
【 追記 】
数字を修正しました。
検索結果について、「約 3,090,000 件と表示される」と述べたが、これは Google の間違い。実際に文例を表示させると、もっとちょっとしか表示されない。
より正確に件数を表示させるには、日付を指定するといい。終了日を「2010/1/20」と指定すると、約 289 件という件数になる。
そこで、本文中の記述を修正した。
ただし、このような修正を迫られたのは、Google の数字がインチキだからだ。Google の「××××××××××件」という数字は、まったく当てにならない。Google の技術が低すぎるのかも。 (^^);
とはいえ、それを理解した上で、ちゃんとした数字を得ることもできる。やっぱりネットリテラシーが大事かな。

(本文の趣旨は変わらず。)
タイムスタンプは 下記 ↓