( ※ 本項の実際の掲載日は 2010-01-19 です。)
面白おかしい話題を扱っているようだが、本項の趣旨は精子売買の是非そのものではない。別に、是とも非とも結論しない。かわりに、従来の説の論理的難点(もしくは矛盾)を明かす。つまり、問題点を浮き上がらせる。それが主眼だ。
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前項「人間も単為生殖する?」では、性同一障害の人に対する人工授精を話題にした。ここでは、「男と女であれ、女と女であれ、子供を産めない夫婦は人工授精をしてもいい」(その権利がある)という見解があることを示した。
ここで、私の立場は特に示さなかったが、私としては、人工授精については次のように考えたい。
「男性の側が自分で精子をもつのであれば、その精子について人工授精をするのは構わない。それは不妊治療になる。しかし、それ以外の場合(他人の精子を使う場合)には、人工授精をするべきではない」
これはかなり厳しい立場である。
一方、現実には、「夫の側には精子がないが、妻の側には卵子があるから、妻の卵子を使って子供を産みたい」と望んでいる夫婦は多い。
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では、仮に、その立場を取ったとしよう。その場合には、他人の精子を使うことになる。では、誰の精子を? ここで、何通りかの選択肢がある。
・ 夫の近親者
・ 精子銀行などにある匿名の精子
・ 精子銀行などにある非匿名の精子
・ 任意に選ぶ優秀な男性の精子
このうち、最後のタイプを取るならば、優秀な精子をもつ人間と交渉して、その精子をもらうが、かわりに、かなり多額の代金を払うことができる。(精子売買)
逆に言えば、このような優秀な精子を持つ人間は、精子売買を通じて、労せずしてかなり多額の金を得ることができる。
このようなことは、人間では行なわれていないようだが、馬や牛では行なわれている。ごく限られた小数の馬や牛だけが、きわめて高額の「種付け料」をもらって、種付けをすることになる。
人間の場合で言うなら、「おれも種付けして多額の金をもらおう」と思っても、たいていの人は無理だ。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズとか、タレントの Yoshiki とか、ゴルフの石川遼とか、そういうごく限られた人だけが多額の金をもらえる。とはいえ、彼らはもともと大金持ちなので、金をもらってもそんなことはしないだろう。現実にやるとしたら、金はないが優秀だ、という人だ。たとえば、ノーベル賞学者。(だけどたいていは醜男だな。 (^^); )
金はないけど頭がよくてハンサムで貧乏で……という例で言うと、ええと、私かな? (^^);
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で、こういう人物が、労せずして、多額の種付け料を得る。……そういうこと(精子売買)は、許されるだろうか?
日本では、それはできない。(ガイドラインか何かで?)
→ http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5000949.html
一方、イギリスや韓国では、明白に法律で禁止されているらしい。
アメリカでは、精子銀行が高額な料金をつけることはあるが、精子を提供した本人に多額の金が入るわけではないようだ。
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で、何が言いたいか? こうだ。
「人工授精はやっても構わない、というのであれば、精子売買もやっても構わない、とする方が、論理的に整合的である」
人工授精が倫理的にちっとも問題ないのであれば、そのことに金を払ったとしても問題はないはずだ。実際、普通の商品では、何も問題なく、売買がなされる。また、牛や馬の精子だって、何も問題なく、売買がなされる。人間の精子だって、同様であるはずだ。人工授精が倫理的にちっとも問題ないのであれば。
現実には、人々は、精子売買に否定的である。それというのも「人間の生命を金で売買するのはけしからん」と思っているからだ。
しかし、それを言うなら、「人間の生命を人工授精で勝手に操作するのもけしからん」と言えるはずだ。
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まとめて言おう。
次のいずれも整合的である。
・ 人工授精を認めない。精子売買も認めない。
・ 人工授精を認める。 精子売買も認める。
しかし、次のことは整合的でない。
・ 人工授精を認める。 精子売買は認めない。
現状は、この最後の方針を取っている。しかしそれはあまりにも中途半端だ。人工授精が当然のこととして容認されるのであれば、精子を好き勝手に選ぶことも容認されるべきだし、そのために金を払うかどうかということは問題にもならないはずだ。(別に誰かに迷惑がかかるわけでもない。どちらかと言えば双方が利益を得るから、善なる行為である。)
実際には、人々は、精子売買に否定的だ。そして、それは、本心では、人工授精という行為そのものに否定的であるからなのだ。……そのことが、「精子売買に否定的」と言うことで露見するわけだ。
人工授精というものが容認されるのであれば、そのうち、親の意図を離れた人工授精もなされるかもしれない。たとえば、窓(mad)博士という人物が、患者Aを眠らせて精子を採取し、患者Bを眠らせて卵子を採取し、そのあと、こっそり精子と卵子をかけあわせて、人工授精によって生命を勝手に誕生させる……というふうな。(AとBに断りなく。)
これはほとんど狂気的だが、それとほとんど同様のことが現状では容認されている。(意思があるかどうかという違いでしかない。そして、精子の提供者は、自分の精子がどの女性に使われるかを知らない。窓博士の場合と同様だ。)
私としては、生命に対して、もっと尊厳をもって扱うべきだと思う。人間が勝手に生命を操作することには否定的だ。
男と女が子供を産むことをちょっと助ける程度ならばいい。しかし、男と女が他の精子や卵子をもってきて子供を産むというのは、ほとんど狂気寸前なのだ。……私はそう思う。
( ※ その意味で、現在の不妊治療は行き過ぎだ、と考える。ほとんど半狂気的だ。)

日本で他人の精子を使用する事を禁止にすると法律が定めていないなら、国内で人間の精子売買を行っても良いとする記事に見られる訳ですが、そのように解釈して結構ですか?
子は親の所有物扱いとする人間ならば、精子売買は成立すると考えても外れではないでしょう。
優秀な精子=優秀な人材&外見を購入するような親は、仕送り金をもらうのを目的に将来の為の財産としてのビジネスとして考えてもいいと思います。
法律では親に仕送りする必要はないので、教育費返してなど責められても返す必要も無い。
優秀な精子を持つ人は精子売買を通じて稼ぐ事もできるかもしれません。しかも自分の遺伝子を増やす事も出来るので一石二鳥。
そのような目的で生を受けた子の気持ちも考えるべき。
生まれつきペットや所有物、悪く言えば商品扱いされているのだから、それを知って行動する人間はまさに狂気的行為、人間として生物からも反していると私は思います。
以上の事から考えると、他人の精子を利用する事は重い罪を課しても相当と思えます。
という論法を「背理法」と呼びます。
下記で詳しく説明しています。
http://openblog.meblog.biz/article/1391280.html
> 「生体間臓器移植を認める。臓器売買は認めない」という立場は整合的でないことになる。
勝手に曲解するな! ……と言いたいですね。私が言ってもいないことを言ったかのごとく曲解する。
精子の場合は、供与者は何ら傷つかない。生体間臓器移植は、供与者は傷つく。両者は全然異なる事象なのに、同一視する誤読屋。
勝手に誤読する読解力の低さには脱帽。これほど誤読する人はめったにいない。…… はてな の世界にいるだけ。
ともあれ、患者としては、こういう医者にかかってはいけない。とんでもない目に遭う。
たとえば、「人工授精のために、私の精子を採取してください」とこの医者に頼むと、あなたの内臓を勝手に切り取られてしまうだろう。この医者には両者の区別がつかないからだ。(キチガイ医者?)
ご存知の上なのかもしれませんし、些細なことではありますが、上の文章だと事実誤認かと思われましたので。
向井亜紀さんと高田延彦さんのケースは、「男と女が他の精子や卵子をもってきて子供を産む」ケースではなくて、「子どもを持ちたい女性と男性の卵子と精子を体外受精させて、第三者の子宮で育ててもらい出産してもらった」ケースではないかと思います。
蛇足の質問ですが、この場合は「狂気寸前」という評価とは異なるのでしょうか。また別の観点から問題となるかもしれませんが。
代理出産は、私は全然問題ないと思います。外国では合法化されている国もあるし。
しかし、向井亜紀さんの例は面白いですね。これは、嫡出子を「非嫡出子として戸籍に載せよ」と政府が言っている。政府の方が狂気的。
( 前項の趣旨には合致する。対称的な例で。)
訳分かりませんけど、精子売買がヒトラーに賛同することになるのかと思うと気が引けます。
でも近場に相手もいないしふられたし、選択肢としてこれしか考えられない気持ちなんです。相手を選別できるのだとしたら、かなり魅力的です。
結局迷ってます。失礼しました。
成功率は 50%ぐらいあるので、数人を誘えば必ずそのうちの一人か二人かは誘いに乗るはず。
真面目そうで意思の強そうな相手を選ぶと無理だが。軽そうで意志の弱そうな相手なら大丈夫。
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ただ、一番いいのは、非モテで性格のいい男性と結婚することです。顔なんて意味はないが、性格は非常に重要。ここで(女にとって)幸福か不幸かは決まる。
一般に、オタクは非モテなので、オタクの男性を探して、性格の良さそうな人をたらし込んでしまえば、あとは「責任を取って」と言うだけで、結婚できます。肉食系女子の方法。
なお、肉食系女子になるためには、処女では駄目なので、既婚者に開発してもらいましょう。
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スティーブンス氏は精子提供を受けて英国で生まれたが、彼の生物学的父は、精子バンクを通じて30年間でなんと500〜1000人の子どもをつくっていたという。
専門家たちは、1人のドナーに過剰に依存することで、遺伝的疾患や先天性異常が広がる危険性が高まると警告している。また、一部専門家は、異母きょうだい同士の意図しない近親相姦(そうかん)の危険性すらあると指摘する。
2004年以降、精子ドナーへの対価支払いを中止したカナダでは、結果として在庫が枯渇し、医療機関は米国を中心とした輸入精子に大きく依存している。
http://www.afpbb.com/articles/-/2833714?pid=7898011