風車の低周波音が人間に被害を及ぼしているという。さらには他の問題もある。 ──
風力発電所の周辺で体調不良を訴える住民の苦情が相次いでいる。風車の回転時に出る「低周波音」と呼ばれる音波が理由。
→ 朝日新聞 2009-12-17
さらには、鳥への影響もある。風車の設置されるところは、「風の道」と呼ばれる「空気の川」のような場所だが、ちょうどそこを鳥も利用するので、鳥がどんどん風車にぶつかって死ぬ。
→ 風車に衝突?オオワシ死ぬ
この問題に対しては、私なりに対策を考えたこともあった。(だが、どうも抜本的な対策にはならないようだ。)
→ 風車と鳥
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いろいろと考えたが、やはり(風車による)風力発電は、日本には適さないようだ。理由は、前にも述べたとおり。平地の人口密度が高いからだ。
→ 風力発電(地理・気候)
日本では、平地が少なくて、人間が多い。風力発電に適した土地は少ないのに、必要な電力量は多い。これは欧州とはまったく異なる。欧州では風力発電がそこそこ盛んだとしても、それと同じことが日本で成立するわけではない。
さらには、気候の違いもある。(日本には台風が来るので、風車がすぐに壊れる。緯度の高い欧州とは異なる。)
今回、さらに「低周波音」という問題が出た。これも、人口密度ゆえの問題だ。日本には人のいない平地は存在しない。(北海道などの積雪地帯を除く。)
関東では、山の麓の地帯まで、人家がどんどん進出している。麓には人家はまばらだと思っていたが、とんでもない。ほんのちょっとでも平地があれば、そこに人家が進出している。これは、丹沢などの山に登って、頂上から麓を見たときに、びっくりしたことだ。「よくもまあこんなところにまで人が住んでいるものだ」と思える地域にまで人家が進出している。駅から遠くても、土地があれば、人間が住んでしまうのだ。(ただし、ときどき人のいない地域がある。そこへゴルフ場だ。金持ちが遊ぶために人間を追い出した場所。 (^^); )
こういうふうに土地がない状況だから、平地以外にも人間が進出する。その例が、離島であり、山間僻地だ。
日本にはこれほどにも場所がない。とすれば、風車の好ましい立地場所など、ほとんどない。必ずそばに人間がいるはずだし、そこでは低周波音で悩まされる人が出てくる。
おまけに、鳥も死ぬ。
さらには、台風で壊れるので、採算性がない。
風力発電は、そろそろ諦めた方がよさそうだ。
( ※ やるとしたら、よほど頑丈なものを、海上に設置する場合だけだ。しかしそれには、まだまだ技術開発の時間がかかる。)
[ 参考 ]
関連する話題。
風力発電については、「風レンズ」というものもある。風邪を集める効果がある、という触れ込みだが、ちょっと違う。前から来る風をたくさん集めるのではなくて、その逆。風車の後ろの空気圧を下げることで、同様の効果をもたらす。
→ 風力レンズ(画像検索)
ま、実現するかどうかはともかく、研究だけはどんどんやってほしいものだ。
(それが実際に配備されるかどうかは別問題。)
2009年12月17日
過去ログ
おそらくは、大きい風レンズは無意味と思います。
風レンズもどきですね。
日本は風力発電に向いてないというのは、そうでしょうね。
ジャイロミル型は面白そうですが、どこまで研究開発されてるのでしょうね。
http://www.cygnus.sc/order/
それから、太陽電池は将来性があると思います。たしかに、いまの太陽電池はゴミになる。でしょうけども効率が上がればそれなりに使えるでしょうね。
風力レンズはけっこうだけど、こんな風に直列に並べちゃうと後ろのは回転しないんじゃ?