2009年11月02日

◆ 患者急増、医療パンク

 豚インフルエンザの患者が急増している。それにともなって、医療がパンクしかかっている。
 これへの対処策は一つしかないのだが、それとは反対の医療政策が取られている。自滅策。 ──

 豚インフルエンザの患者が急増している。
 まず、地方ニュースでは、これ。
   → 毎日新聞・静岡毎日新聞・山口

 より正確には、全国統計を見るといい。
   → 感染症情報センター

 つまり、すでに昨冬のピーク(今年1月)の半分を超えている。
 また、時期的には、まだ 10月のうちから、大幅に患者が増えている。
 しかも、ほとんどすべては、(新型である)豚インフルエンザだ。

 となると、次のように予想できる。
 「このあとも患者は急増して、例年のピーク量を大幅に上回る。2倍ぐらいになるかもしれない」

 ただし、このまま1月まで増え続けて、例年の 10倍ぐらいになるということはないだろう。ピークは早めに来るので、峠を越すのも早くなるだろう。おおざっぱに、例年の2倍程度と見積もってよさそうだ。つまり、3000万人ほど。
( ※ 子供たちは大幅に感染するとしても、大人たちはそんなに感染しないから、2倍を大きく超えることはない、と思える。また、上限は総人口に当たる6倍ぐらいであるから、10倍にはなるまい。総人口が2回ずつ感染する、ということはありえまい。)

 ──

 おおまかな数字は、上記で予想される。問題は、それへの対処だ。これだけ増えた患者に、医療機関は対応できるか?
 実は、すでに、部分的にはパンクしている。休日診療がそうだ。
 《 新型インフル、休日診療に殺到…8時間待ちも 》
 新型インフルエンザの流行拡大で、休日診療を担う各地の医療機関が悲鳴を上げている。
 平日と異なり、地域の病院や診療所の多くが休診となるため、患者が集中し、長蛇の列ができることも。
 待合室は患者でいっぱいになり、車の中で待つ人も。昼食を5分で済ませて診察を続けたという玉城副会長は「終わった時は疲労で放心状態になった。今後も患者が増え続ければ、対応しきれるかどうか……」
 世田谷区は小児科の休日診療所を3か所設置。9月20〜23日の連休は1日平均約300人と昨年の倍近い患者が受診した。あまりの混雑ぶりに、待合室で感染が広がる懸念もあるとして、近所の人は受け付け後に一度帰宅してもらい、診療前に電話で呼び出す対応をとった。
 札幌市は10月4日から、小児科の休日当番を2か所増やして5か所にしたが、11、12日の連休は「現場がパンクした」(市の担当者)。特に、計約1500人が詰めかけた11日は、待合室に入れない患者が歩道に並び、午前に受け付けた患者が診察まで「8時間待ち」という所もあった。
( → 読売・朝刊 2009-11-01
 現状でさえ、こうだ。しかも、今後は、この3〜4倍の患者が来ると予想される。その場合、休日診療だけでなく、一般の医療機関もパンクするだろう。

 ──

 実は、これは、今になって判明したことではない。とっくの昔に私が警告していたことだ。
 日本の病院は、慢性的に、医師不足だ。地方の中核病院や大学病院に至っては、本来の能力を超えて患者を処理しており、医師が過労死寸前だ。
 そういう状況のところへ、一冬に数百万人の患者が新たに押し寄せたら、どうなる? 医療は崩壊する。( → 2009年05月28日

 数百万人にものぼる豚インフルエンザ患者をすべて診察することはできない。(病院はすでにほぼ満杯だ。)( → 2009年06月01日

 その方針が維持されたら、どうなるか? 日本中の医療機関はパニックになる。数百万人の患者が病院に押しかけて、「タミフル下さい」と言い出して、医療はパンクする。こうなったら、医療はすっかり崩壊する。( → 2009年05月30日
 つまり、今回の(および将来の)「医療パンク」という事態は、半年ほど前に、すでに予想されていたのだ。また、今夏に沖縄で医療がパンクしたときにも、それは予想された。

 ──

 では、どうすればいいか? この問題への回答も、先に述べたとおり。
 では、どうすればいいか? 供給に上限があるときには、需要を減らすしかない。それのみが需給を均衡させる。経済学の常識。……ここまでは論理的な必然だ。
 では、需要を減らすとは? 患者の数を減らすことはできないから、取れる策はただ一つ。こうだ。
 「命には影響しない軽症者については、医療を施さない」

 換言すれば、こうだ。
 「医者は軽症者については何もしない」

 そのことの本質は、こうだ。
 「医者は重症者だけを診る」

( → 2009年05月29日
 こうして、正しい対処策はわかった。医療の必要な人だけに医療を施して、医療の必要ない人には医療を施さないことだ。
 特に、たいていの大人は、タミフルなんかを使っても、耐性ウイルスが生じるだけなのだから、タミフルなんか使わないで、例年通り、自分の免疫で治せばいい。

 ──

 では、現実は? 感染症学会を初めとして、多くの医者は、その逆のことを言う。
 「ちょっとでも疑わしかったら、すぐに医者にかかりましょう」
 「もともと健康な成年でも、どんどんタミフルを飲みましょう」

 こういうことをやっているから、病院に患者が殺到して、医療がパンクする。そのせいで、肝心の重症者の診察が遅れて、死者がどんどん出る。
 つまり、日本の医療界は、「死者を増やす」という方針を取っているのだ。医者の仕事は、患者を殺すことだ、というふうになっている。
 なぜ? 医者が愚かだからだ。特に、感染症学会が愚かだからだ。厚労省も同様だが。

 小さなものに「大変だ、大変だ」と大騒ぎしていれば、かえって大きなものへの対処ができなくなる。医療の必要がない人々が「大変だあ」と大騒ぎしていれば、本当に医療の必要な人々(虚弱者)への医療ができなくなる。

 ──

 医者たちはあまりにも騒ぎすぎだ。豚インフルエンザを恐れすぎている。
 そもそも、医者というのは、ワクチンも必要ないし、予防投与も必要ない。日本では、医者が「ワクチン寄越せ!」と大騒ぎしているが、米国では逆だ。「医療従事者にワクチンを義務づける」と州政府が決めたら、「ワクチンなんかいるか!」と怒った医療従事者が、義務づけを撤廃させた。こちらの方がよほど健全だろう。
  → CNNニュース紹介ブログ
( ※ なお、「ワクチン不足を補うため」というのは、撤回の名分で、嘘。)

 また、おもしろい事実がある。「医者は(患者と接して)感染しやすいから、特にワクチンが必要だ」という予想に対して、現実には、多くの医者は感染していないという。(どこかの医者が匿名でブログで語っていた。)
 つまり、子供たちが感染してどんどん病院に来ているのに、それを診察している医者は、ちっとも感染していないという。(もちろん、ワクチンは接種していない。ただし、マスクはしているし、手洗いもしている。)
 要するに、たいていの医者は、ワクチンなんか必要ないのだ。自分がマスクをして、患者もマスクをしていれば、特に感染の恐れはない。感染の可能性がゼロではないにせよ、大騒ぎする必要なんかないのだ。また、仮に、感染したとしたって、別に死ぬわけじゃない。(リレンザを飲んでもいいし、免疫で治してもいい。例年通り。)
 
 というわけで、医者は「自分たちはワクチンはいりませんから、むしろもっと必要な人にワクチンを与えてください」と言うべきだろう。なのに、強欲にも、医者が最初にワクチンを取る。情けない。(今からでも遅くはないから辞退するべし。)
 とにかく、こういうふうに医者が率先してパニック状態になっているから、日本中の患者たちがパニック状態になって病院に押し寄せる。かくて、医療はパンクする。
 東洋の未開人の国では、そういうふうになっている。迷信にとらわれるようなものかな。

( ※ しかも、医者たちが率先して過剰に大騒ぎしているのだから、呆れる。これに警鐘を鳴らしている医者はいるかな、と思ったが、ほとんどいないようだ。いるとしたら、木村もりよ みたいな、公衆衛生の知識がある人だろうか。そういう人ならば、まともな見解をもてるかもしれない。ともあれ、医者たちは、全然ダメ。一人の患者を治療することは意識できても、国全体の死者を減らすことが念頭にない。連中は、騒ぐことしか能がないようだ。)(ただし、舛添や橋下みたいなトーシロほどひどくはないのが、せめてもの慰めか。)



 [ 補足 ]
 本項の意図を説明しておく。
 「医者や政府はみんなバカだ、トンデモだ」
 というふうに、悪口を言いたいわけじゃない。(私は別に、トンデモマニアみたいに、他人の悪口を言うのが生きがいなじゃないので。  (^^); )
 本項の意図は、
 「現状が間違っている」
 と指摘することで、
 「これこれのように正しい方針を取れ」
 と是正を促すことだ。医者たちに向かって、
 「おまえたちはバカだ、トンデモだ」
 と悪口を言いたいのではなく、
 「これが正しいことなのだから、これをなせ」
 と正解を教えているのだ。
 そして、その意図は、医者を過労死から救うことではなく、国民の生命を大量に救うことだ。現状では、国民の生命が、大量に失われる。医者たちの誤った方針のせいで。医療パンクという形で。……だから、それを避けたい(国民の生命を救いたい)というのが、本項の意図である。
 無知な医者たちが国民の命を奪おうとしているから、私が国民の命を守るために立ち上がる、というわけ。正義の味方、月光仮面。 (古すぎ!   (^^); )
 


 《 注記 》
 肝心の話が抜けていたようなので、追記しておこう。
 大事なのは、今現在の医療パンクではなくて、将来の本格的な医療パンクだ。今は休日診療で患者があぶれるぐらいだが、そのうち、流行の最盛期になると、患者が至るところでらぶれるようになる。その一方、他の診療科にしわ寄せが来て、普通の病気を診る医者はかえって減ってしまうかもしれない。医療パンクが雪崩を打つように拡大するかもしれない。(そうなりそうだ。)
 だから、そうなってから大あわてしないで済むように、今のうちに対処するべきだ。
 とにかく、来るべき本格的な医療パンクについて、警告を発しておこう。なってから騒ぐべきではない。なる前に騒ぐべきだ。(マスコミは事後的に騒ぐのが大好きだが。パニックを予防するより、パニックで儲けるのが好き。)



 【 追記 】
 病院が混雑していることの理由には、医者の間違った治療法も原因となっているようだ。それは「簡易検査を用いること」である。
 読売新聞・投書欄( 2009-11-03 )に、読者の投稿が掲載されていた。次の趣旨。
 子供が夜、38度を超える発熱があり、夜間診療を訪れた。クラスでインフルエンザの患者が出ている旨を伝えた。しかし医者は、「発熱後にすぐに検査しても検出されないから検査しません、解熱剤しか出せません」と答えた。それでもあえて検査を頼んだら、検査して陽性と出たので、リレンザを処方された。


 この話では、「検査薬を節約するために検査しない」という方針自体は、悪くない。
 悪いのは、(薬剤の処方のために)検査を必須とすることである。そんな方針はどこにも示されていないのだが、そういう方針があると勝手に思い込んでいる医者が多すぎる。

 さて。このことで、患者が治療をしてもらえないのも問題だが、もう一つ、悪影響が出る。「いっぺん受診すれば片付いた患者が、簡易検査が陽性になるまで、何度も受診しなくてはならない」ということだ。
 いっぺん受診すすれば済むはずの患者が、簡易検査を理由として、何度も受診するハメになる。実際、「まだ陰性です」と言われて、何度も追い返された例がある。
  → 簡易検査による死者増加
 こうして、「受診回数の増大」という形で、患者の延べ人数が急激に増加していく。実際には患者が一人でも、あちこちの病院を受診することで、統計上の患者数が急増する。患者の治療費も増えるし、国の負担も増える。

 まったく、医者たちが愚かなせいで、国家を破滅させるようなものだ。そもそも、こんな「たらい回し」みたいなことをしていれば、軽症者が病気をこじらせて、重症化してしまいかねない。医者のせいで重症化するわけだ。
 ともあれ、人命を救うための医者たちが、おのれの職責をあえて間違えることで、人命を次々と奪うというのは、犯罪も同然だ。
 《 オマケ 》
 ま、バカな医者たちが多いのは仕方ない。どこの分野でも、バカはいっぱいいる。
 問題は、けっこうまともな医者でさえ、この問題を指摘しないことだ。だから、問題が顕在化せず、状況が是正もされない。
 バカな医者には、罪はない。しかし、利口な医者には、罪がある。バカな医者たちが患者を殺すのは過失殺人だが、利口な医者たちがバカを放置するのは、故意の殺人(の共犯)であろう。少なくとも彼らには、殺意が認定される。医師であるがゆえに、だ。こういう利口な医者たちは、死刑にすら値する。
 ただし、バカであれば、免罪されるかも。   (^^);
    


   ※ 以下は読まなくてもよい。
 [ オマケ ] 
 読売は次のように書く。
 軽症、まして発熱などの症状がないのであれば安易に病院に行かないよう、政府は呼びかけてもいい。
( → 読売・社説
 その趣旨は妥当だが、「発熱などの症状がない」人は、ごく少数なのだから、それだけを削減しても意味がない。大多数の人は、発熱している軽症者なのだ。
 そして、発熱している軽症者に対して、
  ・ 病院には来るな
  ・ タミフルを飲め

 という二つの方針を取るのは、方針としては矛盾している。(タミフルは処方箋なしでは入手できないからだ。病院に行かなくてはタミフルを飲めない。)
 ゆえに、「病院には来るな」という言葉は、「タミフルを飲むな」という言葉と、セットでなくては意味がない。そして、「タミフルを飲むな」という方針は、感染症学会や厚労省の方針には反する。……そのことをはっきりと示す必要がある。「感染症学会や厚労省の方針は間違いだ」と。
 読売は、「軽症者は病院に来るな」という方針を示しているが、その一方で、「軽症者もタミフルを飲め」という方針を取るのでは、自己矛盾だ。わかっているんですかね?

( ※ ついでだが、読売も、米国の方針を報道するときには、「タミフルは不要」という記事を書く。 → 該当記事 。ただし、厚労省の方針を報道するときは逆で、タミフル乱用。 → 該当記事
posted by 管理人 at 19:00| Comment(2) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
研修医より。
「研修医にスクリーニングさせて、重症患者だけ治療しろ」というご意見は実行不可能です。
 なぜなら、スクリーニングにも、それなりのトレーニングと経験が必要だからです。スクリーニングは簡単ではありません。咽頭の発赤、リンパ節の腫脹を見るにも、紙の上だけでは不可能で、毎日、患者を診る訓練が必要です。
 もちろん、毎日、発熱患者ばかり診ていれば、3ヶ月もすれば、研修医の技術は指導医と同水準になるかもしれませんが、それまでに、多数の誤診を出してしまいます。
 研修医の訓練のために誤診を出すコストを誰かが負担してくれるんなら、ともかく、現状では、医師個人が入っている医師賠償責任保険に頼るしかありません。3回以上失敗すると、それ以後、保険の引き受け手はありません。
(それじゃ、現状では、研修医の訓練はどうしているのか?)
という疑問が、当然出てくるでしょう。お答えしますと、指導医と研修医が二重に患者を診て、その都度、トレーニングを受けるのです。直接、指導医が診ない場合でも、カルテのチェックは行われています。
Posted by 井上 晃宏 at 2009年11月03日 14:32
上記コメントについては、次項の [ 付記 ] でお答えします。
Posted by 管理人 at 2009年11月03日 17:57
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