2009年10月04日

◆ リーマン予想と量子論

 リーマン予想と量子力学には関係がある。このことはよく知られており、「不思議だ」と言われる。しかし私は、不思議だとは思わない。これは要するに、「量子力学には素数の性質が現れる」というだけのことだ。 ──
    ( ※ 本項の実際の掲載日は 2010-02-03 です。)


 リーマン予想と量子力学には関係がある。このことはよく知られている。
 朝日新聞・朝刊・別刷り GLOBE ( 2010-02-01 ) に、リーマン予想の解説記事があった。とてもよく書けている。私も読んだが、次の一文が気になった。
 ゼータ関数の零点同士の間隔が、原子核のエネルギー準位の間隔と関係があるという。物質のミクロの単位である「素」粒子と、数の源である「素」数には、不思議な縁がありそうなのだ。
 この一文の後半のように、「不思議な縁」があるとしばしば言われる。そのことはしばしば言及される。

 ただし、私が着目したのは、前半だ。
 「ゼータ関数の零点同士の間隔が、原子核のエネルギー準位の間隔と関係がある」

 これは不思議か? 一見、不思議に思えるが、よく考えると、不思議ではない。

 そもそも、量子論の世界では、次のことが「不思議だ」と見なされた。
 「エネルギー準位は、連続的でありそうなのに、とびとびの値になる」

 これは、具体的には、「バルマー系列」などのことだ。(一般的には「リュードベリ定数」を参照。)

 ここで、「エネルギーがとびとびの値を取る」というのは、「量子力学は、自然数的な数学空間に属する」ということだ。つまり、
     −∞ < x < +∞

 の範囲にあるような連続数ではなく、
     1,2,3,4,5,……

 という自然数(離散的な数)に従って規定される。このことは量子の基本的な性質だ。

 要するに、古典的な世界観では、宇宙の空間やエネルギーを連続的な量と見なしたが、量子論的な世界観では、宇宙の空間やエネルギーを離散的(自然数的)な量と見なす。そういう違いがある。

 ──

 そして、ここまで認識すれば、次のことも不思議ではない。
 「自然数的な(量子論の)宇宙では、素数的な性質が現れる」


 宇宙そのものが自然数的であるならば、そのなかに素数的な性質が現れるのは、ごく当たり前のことだ。特に、エネルギー準位のような点では、そういう面があってもおかしくない。

 ──

 具体的に示そう。
 「ある大きなエネルギー量の崩壊」
 というものを考える。
 ここで、そのエネルギー量が、ある単位(キログラムやメートルなどの単位)から見て自然数的な量であるとする。その自然数が素数であれば、そのエネルギーは分割されないだろう。分割される先の値がないからだ。たとえば、5 unit という値は、これから分割されようがない。
 一方、その自然数が素数でなければ、そのエネルギーは分割されるだろう。たとえば、6 unit という値は、3 unit × 2 であるから、2つの 3unit に分割される。(崩壊する、とも言える。)

 このことは、量子に特徴的な「波」の原理で考えると、いっそうわかりやすい。
 ある長方形のような「箱」があり、その箱のなかで(横または縦の方向に)波があるとしよう。
 長さが G ならば、 G/n という長さの波長をもつ波が生じる。( n は自然数。)
 たとえば、 G/2 ,G/3 ,G/5 という長さの波長をもつ波が生じる。ここで、n が素数ならば問題ないが、n が素数でないと、波長の整数倍の新たな波が生じる。
 たとえば、 G/6 という波長の波があれば、それを2個または3個つなげた長さの波長(つまり G/3 ,G/2 という長さの波長)が、同時に生じてしまう。

      ┗━┷━┷━┷━┷━┷━┛


 となると、最初の G/6 という波長をそのまま維持できなくなる。 G/6 という波長の波はいくらか歪んでしまう。そして、そのような歪みが生じないのは、G/n という長さの波長で、n が素数である場合だけだ。
 つまり、n が素数である場合と素数でない場合とで、異なる現象が現れる。

 こうしてわかるだろう。量子が自然数の性質を帯びれば、そこには当然のこととして素数の性質も現れることがあるのだ。この宇宙が連続数のものであるなら、そこに素数の性質が現れるのは不思議だが、この宇宙が自然数のものであるなら、そこに素数の性質が現れることがあっても不思議ではない。

( ※ さらに言うと、素数の性質の表現方法にはいろいろとある。だから、素数の性質の一つがゼータ関数の形で表現されても、おかしくない。ゼータ関数が素数の性質を表現するものであるなら、素数の性質をもつ宇宙現象がゼータ関数の形で現れても、ちっとも不思議ではない。)

 ──

 実は、量子が自然数の性質を帯びるということは、「超球理論」からは、ごく当然のこととして導き出される。なぜなら、超球は「波と粒子の相互転換」をなすからだ。空間を伝わっているときには、連続的な「波」として扱われるが、いったん形のある量子となって出現したなら、離散的・自然数的な粒子として扱われる。
 超球理論では、波というものは、「連続的な媒体の波」ではなくて、「粒子の波」である。
   → 玉突きモデル
 このようなモデルを取る限り、量子が自然数の性質を取るのは当然だし、また、量子が素数の性質を帯びるのも当然のことなのだ。何も不思議なことはない。
 不思議に思えるとしたら、「宇宙や量子は連続的なものだ」というふうに考えているせいだろう。まずはその頭を改めることが先決だ。頭を改めれば、この宇宙に素数の性質が現れるのを見ても、「不思議だ」と思うことはないだろう。

 [ 付記 ]
 この件は、数学的には、「ランダムなエルミート行列の固有値がランダムでない」と表現できる。( → 参考ページ
 しかし、このことは、結局は、(朝日の記事にあるように)エネルギー準位のことになる。(説明省略。)
 表現が数学的にごちゃごちゃしているだけで、実質は、上記の本文のようになる。あれこれと数学用語で考えない方がいい。(かえってわかりにくくなる。めくらましふう。)
posted by 管理人 at 01:00| Comment(1) | 科学トピック | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
とても納得いたしましたのでコメントを書かせていただきました。自然界の空間構造が整数的である証拠でありましょう。何か神秘性を期待することは間違いでありましょう。
リーマン予想はリーマン自身は自明のこととして導出されたものと私は信じております。関数であることより解析的手法によるものと思っております。
[ 余談 ]につきましても炯眼に感動いたしました。貴兄ならば何でも解決出来る様に思います。
Posted by businomychi at 2010年04月08日 12:21
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