( ※ 本項の実際の掲載日は 2013-03-29 です。)
フェアトレードでは「貧しい子供たちを救うためにチョコレートやコーヒーの高値買い上げを」と主張する。そのことで、金を払った人が、善人ぶることができる。「自分は善行をした」と思って、いい気分になれる。
しかしそのことで、真実から目を背けることになる。その真実とは、恐ろしいほどの地獄であり、およそ直視しがたいものだ。
その真実を教えよう。
──
私は先に、次のように述べた。
「魚を与えるよりは、魚を獲る釣り竿を与えよ」
「アフリカの農家を援助するために、毎度毎度、金を与えていても、キリがない。それは相手を乞食にするようなものだ。相手はいつまでたっても自立できない。
それよりは、相手に自立するだけの知恵を与えた方がいい。つまり、技術を。つまり、生産性を高める方法を。」
では、このためには、どうすればいいか? ユニセフに金を送れば、ユニセフが飢餓の子供たちに、食料やワクチンを送ってあげる。しかしそれは、「教育」を与えるのとは違う。
教育を与えるならば、ユニセフよりも、ユネスコがいい。そこで、ユネスコのサイトを見る。
→ http://www.unesco.or.jp/terakoya/
これを見ると、ユネスコはアフリカでは活動していない!
では、なぜ? どうも、教育をほどこす以前に、もっとひどい飢餓状態にあるらしい。教育をする余裕さえないらしい。
では、どういう状況なのか? それを知ろうとして、「かわりに何をやっているのか」を探るため、あらためてユニセフのサイトに行く。すると「サヘル」という言葉が目に付く。ここでひどい飢餓があるらしい。
そこで、次の検索をする。
→ サヘル アフリカ - Google 検索
サヘルというのは、サハラ砂漠の南側にある地域で、砂漠と緑地との中間に当たる領域だ。あまり肥沃でない地域。飢餓が起こりやすい。
特に最近では、ひどい状況にあるようだ。
→ サヘル地帯:食糧危機、数ヵ月で深刻化する恐れ
では、どうしてこうなったか? もともと人間が住みにくいのか?
いや、そうではない。昔はこの地域でも、けっこうまともに暮らせた。しかし今はそうではなくなった。北からアラブ人の武装勢力が侵入して、暴虐の限りを尽くしているからだ。下記に詳しい体験記がある。
→ アフリカの無法地帯サヘル (ナショナルジオグラフィック)
恐ろしいほどの状況である。武装勢力が跋扈して、男は暴行と略奪をされ、女は集団レイプされる。読むのもしんどい。この世の地獄だ。他の地域ならば、集団レイプや暴行があれば報道されるが、サヘルでは文明人が訪れることもできないがゆえに、地獄状態であることが報道されない。報道しようとした記者は、暴行され、監禁された。それでも生きて帰れただけ良かった。他の記者は入ったあとで殺されていたかもしれない。(金品を奪われたあとで。)……まさしくこの世の地獄だ。
こういう状況を放置して、善人ぶるのが、フェアトレード論者だ。
「アフリカの子供を救うために、10円を送ります。だから、2000円出して、チョコレートを買ってください」
馬鹿馬鹿しい。
──
アフリカの現状を救うために必要なのは、2000円のチョコレートを買って、アフリカに 10円を送ることじゃない。そんなことをいくらやっても、アフリカを救うことはできない。
アフリカを救うために必要なことは、アフリカを最低限でいいから文明化することだ。そのためにまず必要なのは、地獄からの脱出である。つまり、平和である。
そして、平和をもたらすものは、ここでは武器である。つまり、何らかの形の国連平和維持軍のようなものを導入して、アフリカの武装勢力を駆逐する必要がある。これがすべての根源だ。そのことでアフリカの地獄状態を解消できる。
必要なのは、チョコレートの代金ではなくて、武器なのである。……このような結論は、甘ったれた善人ぶる人々には理解しがたいことだろう。だが、現実は、人々が思うよりも、はるかに厳しいのである。「 10円を送れば救える」というようなものではないのだ。どうせなら、弾丸を買うお金を送る方がいい。
( ※ ただし送る先は、武装勢力ではなくて、武装勢力を鎮圧する国連平和維持軍のようなものだ。間違えないように。)
[ 付記1 ]
なお、いきなり「武器を送れ」というのは、極端すぎるだろう。そこは修辞だと思って、受け止めてほしい。
現実的な案としては、次の対策がある。
→ 日本ユニセフ サヘル地域への基金
ここに寄付すれば、アフリカ援助という当面の目的はほぼ達成される。(自立させることまではできないにしても。)
※ ユニセフ本部のサイト へ行ってみたが、シリア問題以外では寄付の受付をしていないようだ。寄付は原則として国別に受けつけているらしい。となると日本では日本ユニセフを経由するのが原則らしい。
もう一つ、「アフリカで農業生産の技術指導をする」という方策もある。これについては、前項を参照。
[ 付記2 ]
実を言うと、もっといい方法がある。それは、サヘル地域における緑化(砂漠化の阻止)をする運動だ。下記の NPO がある。
→ 緑のサヘル
私としては、このこと(緑化)が最もお勧めだ。理由は、下記。
→ 地球の砂漠化
→ 開墾による森林消失
関連情報は、下記。
→ 砂漠緑化の技術
→ 砂漠緑化のチューブ
→ 地球緑化計画
※ 以下は、関連する情報。重要な話題ではあるが、フェア
トレードとは直接の関係はないので、読まなくてもよい。
[ 参考1 ]
アフリカの混乱を引き起こしたのは、欧米のアフリカ植民地政策だ。下記でも(ついでふうに)述べた。
→ ワトソン博士の人種差別発言
北アフリカでなく、中央アフリカや南アフリカでは、同様の問題はないようだ。豊富な地下資源があるからだ。かわりに、地下資源の富の略奪をめぐって、内戦ふうの紛争が延々と起きている。独裁者が富を独占し、そのあと反乱軍が独裁者を追放するが、その反乱軍が今度は独裁者となってと異を独占する……というようなことが、長年にわたって続いている。
これもひどい問題だ。下記でも(ついでふうに)述べた。
→ 環境破壊や温暖化の真因は?
( ※ とにかく、アフリカの問題は、根が深い。「チョコレートを買えば救える」というような生易しいものではない。物事のひどい根源を知るべきだ。そして、それへの対策を取ることが、物事の本質的な対策なのである。)
( ※ 「チョコレートを買えば、善行をしたつもりになって、いい気持ちになれる」と信じている人には、理解できないだろうがね。)
[ 参考2 ]
アフリカの飢餓の理由は、もう一つある。「人口爆発」だ。
アフリカでは出生率が非常に高い。ここで、ユニセフなどが「飢餓対策」として、ミルクなどを配れば、子供が死ぬことなく育つので、人口は爆発する。そのせいで、(食料や燃料を得るために)緑地はどんどん削られるので、土地生産力が落ちて、飢餓はいっそうひどくなる。
→ アフリカの未来
この問題を解決するには、どうすればいいか? 上記項目では「産児制限」(避妊)を提案した。
とすると、「ミルクを配るかわりにコンドームを配れ」みたいになりそうだが、……それはコスト的に無理。かわりとしては、荻野式と膣外射精ぐらいか。いや、それよりは、「純潔教育」の方が有効だろう。「結婚するまでエッチをしてはいけない」ということだ。先進国では昔からそれが主流だった。だから人口爆発を防げた。「純潔教育」は、避妊法が普及していない状況では、正当な道だったのだ。

純潔教育と人口抑制。なるほどです。
その『一部』というのは0.5パーセントぐらいだと知っていたので呆れていましたが、フェアトレードも似たようなものだったのですね。(ある程度は感じていましたが…)
話は急に変わりますが、近年、TPPなるものが騒がれております。
日本が参加するかどうかが話し合われていますが、私は逆に、参加するどころか、関税を上げ、日本の農業を保護しつつ、関税収入全額を日本と貿易関係のある途上国にODAとして配れば良いのではないか? と考えています。
これを実行したら、多方面から多大な批判が来るでしょうが、20年後・30年後を見たときには有益な政策だと思われます。
アメリカは嫌がらせで関税を上げてくるでしょう。
日本の産業界はありとあらゆる資材と燃料が高騰し、物を売りつける場所もなくなって苦しむでしょう。
輸入食品が高騰し、消費者は怒り狂うでしょう。
しかし、何年かこの苦しみに耐えられるならば、ODAを配った途上国はやがて成長し、日本にとってとても友好的な取引国になってくれるはずです。
市場原理による価格の高騰や、ユニセフによる支援に任せるのもいいですが、やはり世界は人間で動いています。
一円でも安いものがあったら生産者の事など考えず、皆そちらを買います。
フェアトレード商品などは、売り場でその表示を見て、その場の気持ちでなんとなく買います。安いものを買って、ユニセフに寄付しよう等と面倒くさい事をほとんどの人は分かっていても実行に移さないでしょう。
この様な問題は消費者の心理だけに任せていたらなかなか進まないものです。
こういう事は政府で少し強制的にやる方が後々役に立つもんです。