2009年09月02日

◆ なるべく休校するな

 インフルエンザによる休校がひろがっている。しかし、やたらと休校するべきではない。さもないと、ずっと休校が続くことになる。休校して、休校解除して、また休校して、また休校解除して、……の繰り返し。ずっと続く。それでは、滅茶苦茶だ。 ──

 インフルエンザによる休校がひろがっている。夏休み明けで、学校が開始した。すると、生徒は夏休み中にすでに感染している者が多いので、早くも休校や学級閉鎖、というわけ。
 こういう休校や学級閉鎖を支持する専門家もいる。
 5月に神戸市や大阪府で高校を中心に流行が始まった時、高校だけでなく地域全体の学校が1週間休校した。その結果、一時的に流行は収束した。国立感染症研究所の岡部信彦感染症情報センター長は「地域全体での学校閉鎖で、流行拡大が抑えられた」と評価する。学校閉鎖について、「閉鎖して3〜4日で患者の発生数が抑えられ、1週間程度でいなくなる。中途半端な日数ではなく、5〜6日のしっかりした閉鎖をしないと意味がない」と話した。
 大阪市立大学の広田良夫教授(公衆衛生学)によると、1957年のアジア風邪流行の際、3日間だけの休校にした学校の中には、その後再び広がり、再休校を余儀なくされたところもあった。一方、6日間休んだ学校はその後、再休校にならなかったという。こうしたことから、「感染拡大が収まるまでの一定期間、学級や学校を休んだ方が効果はある」としている。
(  → 朝日新聞・朝刊 2009-09-02
 なるほど、休校によって感染拡大を防ぐ効果がある、ということは事実だ。しかし、感染拡大を防ぐことは、至上目的ではない。死者の抑制ならば至上目的となるが、人々が感染するのはもともと避けられないことなのだから、あえて感染拡大を防ぐ必要はないのだ。
 特に、大阪府みたいに、一斉休校をするのは最悪だ。それは「蝿をつぶすために爆弾を使ってビルを崩壊させる」というようなものだ。そんなことをして蝿をつぶしたからといって、自慢できることではない。むしろ被害の大きさを反省するべきだ。岡部・情報センター長はそこのところを理解していない。

 豚インフルエンザは、これからもどんどん続く。「10月がピークで年内に収束する」なんてことはありえない。なのに、「生徒の5%が感染したから休校する」なんてことを続けたら、学校が再開して1週間ぐらいでまた休校するハメになる。
 そんなことでは、秋冬の間、学校を開ける日数は半減してしまう。いや、もっと減るかもしれない。「ずっと休校のしっぱなし」になるかもしれない。
 ただし、それでも、例の専門家たちは、「これで感染拡大をいくらか防げた」と自慢するのだろうが。(馬鹿げているね。)

 ──

 豚インフルエンザには、誰もが一度はかかるはずなのだ。なのに、生徒たちを豚インフルエンザのウイルスから永久に隔離しようと思っても、無駄なことだ。
 可能なことは、「冬の厳しい時期に感染するのを避けること」だけだ。そして、そのためには、今のうちに感染しておいた方がいいのだ。それはワクチンを受けて免疫をつけるようなものだからだ。
 専門家は「休校措置を取れ」などと言っているが、そんなことだと、冬季にはかえって爆発的な感染を招くし、重症化もひどくなる。つまり、事態をかえって悪化させる。
 とはいえ、専門家というのは、馬鹿ばかりだから、どうしようもないのかもしれない。「10月にピークで、12月中に消滅する」なんていうシナリオを立てているくらいだから、「冬季の爆発的な流行」というのは頭にないようだ。当然、「冬季の爆発的な流行を阻止する」という発想もない。
 あまりにも馬鹿すぎる。最悪の状態を阻止するべきなのに、かえって最悪の事態を招いている。まるでウイルスみたいな連中だ。……そして、そういう連中の誤った発想を伝染させているのが、マスコミだ。

 ──

 では、どう考えるべきか? 
 豚インフルエンザの感染は避けられない。とすれば、最上の策は、こうだ。
 「10月までの、比較的温暖な時期のうちに、さっさと感染して、免疫をつけておく。その間は、休校はしない。むしろ、感染を推奨する」
 「その後、11月〜12月ごろには、もうかなり寒くなるので、感染は推奨されない。ワクチンを接種したり、休校措置をしたりで、感染の拡大を防ぐ。(ただ、そのころには、すでに感染して免疫を持った生徒が多いので、休校はあまり増えないはずだ。)」



  ────────────

 補説ふうに言い足しておこう。
 それにしても、「休校すれば感染拡大を防げる」という発想の馬鹿らしさに、自分で気づかないのだろうか? 
 「学校または地域全体で1週間の休校をすれば、感染拡大を阻止できる」
 というのが彼らの主張だ。(朝日の記事)
 しかし、それが成立するのであれば、夏休み中には、豚インフルエンザは完全消滅していたはずだ。しかしながら現実には、感染者はどんどん拡大している。休校したって、感染拡大は阻止できないのだ。
 もちろん、まったく効果がないということではない。学校開始後には、夏休み中に比べると、はるかに感染者は増えるだろう。その意味で、休校するよりも、休校しない方が、感染者の拡大は大きくなる。休校にはそれなりの意義がある。「感染者数を減らせる」という意義が。
 しかしながら、「感染者を消滅させる」ことは絶対にできないのだ。にもかかわらず、「休校すれば感染拡大を阻止できる」という発想を専門家は取りたがる。妄想気味。

 休校しようと休校しまいと、感染の拡大は阻止できない。感染者を減らすことはできても、感染を阻止することはできない。……これが事実だ。この事実を認識するべきだ。
 そして、感染者を減らすということは、感染者の総数を減らすということではない。むしろ、現時点の感染者を減らすこと、つまり、将来時点の感染者を増やすことを意味する。……とすれば、そういうことは、やってはいけないのだ。
 専門家は「感染者数を減らすことが最大の目的だ」と思い込んでいる。彼らは視野があまりにも狭すぎる。小さな局面の被害を最小化しようとして、国全体の被害をかえって最大化してしまう。戦術ばかりを考えて、戦略を考えることができない。
 こういう専門家もしくは専門馬鹿に判断を委ねていると、国全体は敗北を迎える。まともな判断者はいないものか。

( ※ 戦前の日本は、軍人に政権を委ねたあげく、日本全体を破壊してしまった。勝利をめざしたせいで、決定的な破滅を味わった。……そして、当時の軍人と同じなのが、今の専門家たちだ。その大将は、岡部である。東条英機みたいなものか。マスコミは大政翼賛会。)



 【 参考 】


 → 休校や学級閉鎖の効果は限定的という専門記事
 「学校閉鎖がインフルエンザの流行抑制においては広く効果が認められた手法ではないこと、学校閉鎖単独では効果が薄いこと、社会的・経済的影響を考える必要があること、感染症の重篤度が判断の目安になること」
 などを示す専門記事の翻訳。( → 原文の出典

 つまり、海外のまともな専門家は、私と同意見。パニック状態になって大騒ぎしているのは、日本の専門家だけ。

 なお、次の記事もある。
 米ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長は1日、秋の新型インフルエンザ流行第2波に備えた対策を発表し、市内の全児童生徒約100万人を対象にワクチンを無料で提供する方針を明らかにした。インフルエンザ流行を理由とした学校閉鎖は行わないとの原則も示した。
( → 読売新聞 2009-09-02

 《 「なるべく休校しないで」米当局が学校向け“指針” 》

 9月から新学期となるアメリカの学校でも新型インフルエンザへの警戒を強めていますが、保健当局は、数十人程度の感染であれば、なるべく休校しないよう呼びかけています。
 ニューヨーク市内にあるセント・ジョンズ大学では、構内の消毒を強化しています。また、正しい手の洗い方などを説明するポスターやビデオも作りました。アメリカでは、CDC=疾病対策センターが社会的な混乱や経済面への影響に配慮したうえで、なるべく休校はせずに、感染した学生だけを休ませることを勧めるなど学校向けの指針を出したばかりです。
( → ANNニュース 2009-08-26

 新型インフルエンザが発生してもなるべく休校しないように、と新しいCDCガイドラインは要請している。
( → 翻訳ページ 2009-08-17
 馬鹿でない米国人は、学校閉鎖はやらない。これが世界の常識。

 【 関連項目 】

  → 豚インフルエンザを促進せよ(!?)
posted by 管理人 at 19:49| Comment(1) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
感染拡大阻止のために休校するという理屈がよくわからない。むしろ学童は衛生管理の行き届いた学校に集めて、衛生教育をしながら、手洗い、消毒などの感染防止の実践を訓練したほうが、効果があるのではないか、休校したのでは、学校そのものは学童がいないのだから集団感染はあり得ないが、締め出された学童は、家庭に任され、いわば野放しの状態になるので、感染する危険が高くなるのではないか
Posted by ドロン at 2020年03月11日 15:29
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