サミットでは、「温室効果ガス削減の目標」が宣言された。
・ 2050年までに「世界全体」で 50% 削減 (ただし合意なし)
・ 長期的に先進国全体が 80%以上削減
以下、記事を引用する。
サミットは8日、地球温暖化対策にかかわる首脳宣言を発表した。焦点となっていた温室効果ガス排出削減については、2050年までに「世界全体」で少なくとも「50%」削減するという昨年の洞爺湖サミットの合意を再確認したうえで、「先進国全体が80%以上削減する」との新たな長期目標を明記した。──
( → 産経ニュース )
温室効果ガス排出量を二〇五〇年までに「相当の量削減する」としたが、具体的な削減の数値目標は盛り込めなかった。
「世界全体で50%削減」とすることで新興国側の合意を得たい考えだった。しかし、地球温暖化は先進国の責任であり、新興国は削減義務を負わない、とする新興国側は折り合わなかった。
G8が合意した、「産業革命以前の水準からの世界全体の平均気温の上昇が、二度を超えないようにするべきだ」という文言については、「科学的知見として認識する」との表現を加えて盛り込んだ。
( → 東京新聞 )
「産業化以前の水準から世界全体の平均気温の上昇がセ氏2度を超えないようにすべきとの科学的見解を認識する」との文言を盛り込んだ。今回初めて、先進国と開発途上国が参加した国際会議で「2度目標」が共有された形だ。
( → 読売新聞 )
G8とMEFの首脳宣言にはいずれも「気温上昇2度以内」が盛り込まれた。この達成には、20年までの先進国全体の排出量を90年比で25〜40%減とする必要がある。日本は05年比で15%減(90年比8%減)を公表しており、「整合性が取れなくなる」(交渉筋)という。
国立環境研究所は 07年、「50年に70%削減は可能」とするシナリオを示した。省エネ機器の開発・普及などでエネルギー需要を40%削減する一方、太陽光など再生可能エネルギーによる発電量を電力需要の 15〜20%にするなどの政策を組み合わせる。実現には「産業構造転換や社会資本整備を進めることが必要」と指摘した。それだけに、「 80%削減は未知の世界」(環境省幹部)
( → 毎日新聞 )
ここでは、大幅な削減案が提案されているが、とうてい無理だとわかる。
なるほど、先進国だけなら、技術の進歩により、石油や石炭の使用を大幅に減らせるかもしれない。しかし、途上国は違う。
ちなみに、次のニュースを見るといい。
→ 中国の新車販売、上半期「世界一」の610万台
中国の人口は 13億人で、これは、日本・米国・欧州の全人口の2倍にあたる。
さらに、インドの人口は、11億人だ。
両方合わせれば4倍ぐらいになる。
厳密に言えば、世界人口は 68億人だから、これから推算して、将来的には現在の 10倍ぐらいの石油消費があってもおかしくない。それに対して、「先進国が石油消費を8割減(20%)」にしても、他の国が大幅に伸びるから、差し引きして、石油消費は2倍になる。( 20% × 10 倍 )
つまり、サミットの思惑通りに行ったとしても、現状の2倍ぐらいの石油消費(炭酸ガス発生)があって当然なのだ。
なのに、「現状よりも大幅に炭酸ガスを減らす」(産業革命以前にする)なんて、とうてい不可能な夢物語にすぎない。
絶対に実現不可能なホラを口にするような連中は、詐欺師も同然だ。
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さて。「2度」についてだが、「産業革命以前」とは、何を意味するか?
次の図を見ればわかる。
(クリックして拡大)
おおむね、1900年ごろから、気温は急上昇している。産業革命がいつかというと、1800年ごろから 1900年ごろまで、いろいろと解釈の幅はあるのだが、気候温暖化については、「 1900以前の水準」が「産業革命以前」と見なせるだろう。
要するに、「炭酸ガスの排出を 1900年以前に戻せ」というのが、今回の宣言の狙うところだ。
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しかしまあ、これは狂気の発想であろう。
「炭酸ガスの排出を 1900年以前に戻せ」
なんて、正気の沙汰ではあるまい。
化石時代に戻るつもりか?
森林を伐採して熱源を得ることで、砂漠化を進行させるつもりか?
「太陽光発電で」という夢想を信じて、「曇りの日には国家が麻痺」というふうにするつもりか?
「核融合」を信じて盲信したあげく、エネルギー源をすべて失うか?
ま、現実に可能だとしたら、「原子力発電と電気自動車」という道ぐらいだろう。しかし、それでも、
「炭酸ガスの排出を 1900年以前に戻せ」
なんてことは、とうてい無理だ。狂気の発想。
──
しかし、である。この狂気の発想を取ることは、必然なのだ。なぜか? 先の図を見ればわかる。
「 1900年以後は温暖化が急激に進んでいる」
という事実がある。
とすれば、
「 1900年以後は温暖化が急激に進んでいる」 ……(i)
「温暖化の原因は温室効果ガスである」 …………(ii)
という二つの理由から、
「炭酸ガスの排出を 1900年以前に戻せ」
という結論は、絶対的に不可避である。つまり、狂気は不可避である。この論理は、三段論法に則っており、論理的には完全に正しい。
つまり、狂気の結論は、論理的には完全に正しい!
──
では、どこが問題なのか?
例によって、あらゆる詭弁に共通するインチキがある。それは、こうだ。
「論理には間違いはないが、話の前提に間違いがある」
では、話の前提とは? 次の二つのいずれかだ。
「 1900年以後は温暖化が急激に進んでいる」 ……(i)
「温暖化の原因は温室効果ガスである」 …………(ii)
このうち、前者はただの事実だから、間違いではあるまい。とすれば、間違いは、後者の (ii) である!
──
要するに、話の前提として、
「温暖化の原因は温室効果ガスである」 …………(ii)
という間違った前提を取ってしまった。それゆえ、狂気の結論を採ることになった。そして、人々は、そのことに気づかないのである。
実を言えば、
「 1900年以後は温暖化が急激に進んでいる」 ……(i)
という事実はあるが、
「 1900年以後は炭酸ガスが急激に増えた」
という事実はない。1900年ごろは、まだアメリカでT型フォードがいくらか普及し始めた程度であり、世界的には炭酸ガスの増加はほとんどなかった。また、その後も、世界恐慌などがあって、工業化の進展は遅かった。
炭酸ガスが急激に増えたのは、第二次大戦後(先進国の工業化の時期)である。ところが、第二次大戦後には、炭酸ガスが急激に増えたのに、気温は上昇するどころか低下した。(図を参照。)
以上からして、
「温暖化の原因は温室効果ガスである」 …………(ii)
という主張は、完全に間違いだとわかる。そして、その完全に間違いな前提に基づいて、完全に間違いな結論を出したのが、今回のサミットだ。
サミットは、
「炭酸ガスのせいだ」
というふうに犯人を名指しした。しかし、それは、冤罪なのだ。そして、冤罪があるゆえに、真犯人は見逃されてしまう。
では、地球温暖化の真犯人は? それは、「地球の砂漠化」(緑地の減少)だ。
人類は、温暖化を阻止するために、「地球の砂漠化」(緑地の減少)を阻止しなくてはならない。にもかかわらず、「炭酸ガス」という別のものを犯人として追いかけている。そのせいで、真犯人を取り逃がしてしまう。
「産業革命以前のレベルまで炭酸ガスを減らす」
などという狂気の方針は、人類の愚かさを示しているのだ。
【 関連項目 】
→ IPCC の温暖化モデル
( ※ 本項とほぼ同趣旨で批判する。)
→ 陸地温暖化説 (緑地減少説)
( ※ 真犯人はこれ。)
→ 地球の砂漠化
( ※ 砂漠化で温暖化が進むのは、保水力が減るから。)
→ 開墾による森林消失
( ※ いかに砂漠化が進んでいるか。)

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人間の産業活動なんて、太陽の大きなスパンから見たら誤差のようなもの、って感じ。
太陽活動の活発化に伴って海水に溶けていた二酸化炭素が大気中に放出されて、気温上昇に後追いで大気中濃度が増しているそうな。
つまり、この瞬間に「二酸化炭素を出し続ける邪悪な生物=ヒト」が地上から絶滅しても、二酸化炭素濃度は引き続き増え続ける、という皮肉な話。
二酸化炭素が温暖化を促進する気体であることは明らかですが、太陽活動を抑えない限り、海中からドンドンと気化する二酸化炭素を防げない。
ヒトが絶滅しても二酸化炭素の増加は防げないという話だから、今の温暖化防止の流れは馬鹿げているとも言えます。
「がんばれば地球温暖化は避けることができる」なんていう幻想を捨てて、「温暖化は避けられない、だから何かをすべきか」という前提に立って政策を施策するべきときだと思います。