2009年06月30日

◆ タミフル耐性ウイルス 2

 豚インフルエンザに、タミフル耐性ウイルスが発生した。( → 前項
 前項ではニュースを紹介したが、本項では私の立場から論評する。 ──

 私としては、「(耐性ウイルスの出現は)予想以上に早い」というのが最初の感想だった。だが、ロシュ社の話によると、こういう変異は容易に発生するものらしい。問題は、そういう範囲が(局所的に)発生するか否かではなくて、それが流行するか否かだ。

 流行の有無については、私は前項で述べた。
 「タミフルを乱用すれば拡散。タミフルを乱用しなければ拡散せず。」


 この点からすると、デンマークでは、拡散することはなさそうだ。タミフルの乱用は、日本以外ではやらないので。(デンマークを含む。)
 問題は、日本だ。日本では、現状では、「タミフルの乱用」である。とすると、次の秋冬には、「タミフルの乱用」を経て、「耐性ウイルスの流行」が起こりそうだ。

 その時期は? デンマークのウイルスがそのまま日本に来ることも考えられるが、むしろ、世界中の各地から寄せてきたり、あるいは、日本のどこかで発生したりして、変異ウイルスが出現するだろう。そして、それは、日本では「タミフル乱用」がなされている限り、急速に流行していくだろう。
 なぜ? 「タミフル乱用」がなされていれば、通常の豚インフルエンザのウイルスは撲滅されるからだ。そして、そのあとに、「空白領域」ができる。空白領域ができれば、そこに新種が進出して、急激に領域を奪う……というのは、進化論の常識。
 というわけで、日本の「タミフル乱用」を経て、日本では「タミフル耐性ウイルス」が爆発的に流行するだろう。(その時期は、たぶん今秋ではなさそうだ。早くて来年冒頭ごろで、遅ければ、2〜3年後。とはいえ、予想以上に早いかも。)

 ──

 さて。タミフル耐性ウイルスが流行すると、どうなるか? 次のようになる。
  ・ 膨大なタミフルの備蓄は、すべてゴミとなる。
   (豚インフルエンザにも季節性インフルエンザにも、無効。)
  ・ リレンザを服用するべきだが、リレンザの在庫は足りない。
  ・ リレンザの増産を頼むが、メーカーは拒否する。
   (どうせすぐにペラミビルが出るから。余剰設備は持たない。)
  ・ すぐにペラミビルが出れば、それを大量生産することでOK。
    すぐにペラミビルが出なければ、その間、薬剤はなし。

  ・ タミフルの無効と、リレンザ・ペラミビルの不足。そのせいで、
   重症者の死亡が大量発生。虚弱者(高齢者・幼児・妊婦)も同様。


 要するに、最後の記述のように、重症者・虚弱者を中心に、大問題が起こる。死者の発生や、患者の重症化。
 そして、その理由は、「タミフル乱用」なのである。



 [ 付記 ]
 「タミフルの乱用をするな」と言っているのは WHO と私。
 「タミフルをどんどん使え」と言っているのは、日本の政府とマスコミと医者。
 その結果は…… というのが、本項の話題。
posted by 管理人 at 21:17| Comment(1) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
タミフル効かず、ワクチン足りず、打つ手なし。そして、数年来、新型出現の危機と煽ったわりには何もしてこなかったオオカミ少年たち。結局、開発したワクチンも効果なく、準備したガイドラインも非現実的で使えなかった。成果といえば、ワクチンの種を作るための箱ものが増えたこと。でも、それも典型的な箱ものと聞く。箱モノはできたけど、いろんな制約があって、結局日本ではワクチンの種を作れないとか。自分の研究費が欲しかっただけか。莫大な国家予算に群がるオオカミ少年たちよ、今何をすべきか、日本という国に何が必要か、本気で考えてくれ。開発中の薬とか、ワクチンとか、今こそ本当に意味のあるものを用意すべきときでは?超法規的な判断もありなんじゃないのかな?
Posted by ;-) at 2009年07月08日 22:19
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