2009年06月08日

◆ 発熱外来をめぐる混乱

 発熱外来で混乱が起こった、という記事を紹介しよう。
  ・ 救急医療の能力が落ちて、救急医療が不可能になった。
  ・ 検査に時間をかけているうちに、症状が悪化した。

  ( ※ 本項はニュースの紹介です。)
 ──

 本項は、新聞記事の紹介。一部抜粋しよう。
 感染者が急増する時期に発熱外来で限定して患者を診る方式の限界など、医療現場の課題も見えてきた。
 発熱外来のひとつ、市立西市民病院(長田区)の藤井宏医師は「ピーク時には近隣の市からも患者は来るし、小児科医は2人なのに、子どもも多かった。内科以外の医師も総動員してフル回転で診察を続けた」と、振り返る。
 1日最大の受診数は西市民病院 69人、中央市民病院が 70人。限界を超える人数が押し寄せたわけではない。それでも中央市民で救急を一部ストップするなど、他の医療は後回しになった。結局、市医師会も協力して一般医療機関など約 500か所で受け入れる体制に変えた。
 完全にパンクしたのは、最初に電話を受ける「発熱相談センター」だ。同市ではピークの 19日には 3640件も殺到。半数以上は「体調が悪い」「どこで診てもらえるか」といった受診を望む内容で、兵庫県内で1日1万件を超えた。
 患者を限られた施設に集約する発熱外来方式は今回、兵庫と大阪で 300人台という「中規模」の感染拡大でもたちまち許容量を超えた。しかも患者は局地的に急増する。
 発熱外来を経由したため、治療が遅れてしまった例も。関西地方で先月、発熱した4歳の子どもは、発症間もない段階では陽性と出ない可能性を考慮し、2日間、簡易検査を繰り返した。陰性と確定した後で、小児科開業医を受診するよう勧められたが、待っている間に別の細菌感染による肺炎を発症した。抗生物質を服用して幸い大事には至らなかったものの、診察した開業医は「最初から受診してくれれば、こじらせることはなかった」と話す。
( → 読売新聞・朝刊 2009-06-08
 ──

 この記事は、結構まともなことを書いているのだが、肝心のことが抜けているので、画竜点睛を欠く。
 肝心のこととは? 「逆に、各県は、発熱外来をどんどん増やそうとしている」ということだ。発熱外来では処理不可能なのに、どんどん増やそうとしている。
  → 横浜 発熱外来 週明けにも5カ所増
  → 福岡市長緊急会見 発熱外来を増設
  → 発熱外来を強化 : 山口

 良し悪しの理屈ばかりでなく、こういう現状を報道しなくては、意味がないでしょ。このままでは、発熱外来に患者が殺到して、混乱の二の舞が起こる。……そこのところを、きちんと報道しなくては。
 
 [ 付記 ]
 先月の大阪・兵庫の話だが、次の記事もある。
  → 医療現場大混乱 発熱外来はパンク状態 (5月18日)



 【 関連項目 】

  → 発熱外来は使うな
 
  ※ 要するに、「発熱外来で対処しようとしては駄目だ」ということ。
    なのに、小児科学界を除くと、そのことがあまり理解されていない。
posted by 管理人 at 19:21| Comment(0) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
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