2009年05月11日

◆ 診察拒否とパニック

 今秋以降、豚インフルエンザが流行するだろう。そのとき、何が起こるか? 
 「診察拒否によるパニックが起こるだろう」と予測しておこう。(中期的な対策について論じる。) ──

 これは「きっと起こるだろう」という予想ではなくて、「起こる可能性が高いから、起こさないようにしよう」という警告だ。当たらなければ、それに越したことはない。
 ともあれ、そういう事態が起こらないよう、留意するべきだ。なぜか? 現状は、それが必ず起こる方向に、道を進みつつあるからだ。

 ──

 先の項目で示したように、朝日は次のように記述している。
 「数千万人が感染する可能性がある。病院などに多くの患者が来ても十分に治療できるよう準備する」

 これは、医療分野で、(莫大な患者が押し寄せることで)「需要過剰になる」ということだ。

 では、供給はどうか? 朝日の趣旨は、「急増する需要に応じて、供給を急増させよ」ということだが、現実には、数千万人の需要に応じる供給を一挙に増やすことは不可能だ。その意味で、朝日の主張は夢物語にすぎない。ただ、夢は夢として、現実はどうか? 
 実は、現実は、供給を増やすのとは正反対の方向に進みつつある。つまり、供給をへらしつつある。

 ──

 現実は、供給を大幅に減らす方向に進みつつある。特に、豚インフルエンザの診療を大幅に減らす方向に進みつつある。それは、先に示したとおり、「診察拒否」(診療拒否)だ。
   → パニックの弊害1
 この項目では、「ただの季節性インフルエンザを、豚インフルエンザと誤解して、診察拒否する」という例を示した。
 しかるに、今秋以降には、豚インフルエンザが流行する。そうなれば、(季節性インフルエンザでなく)まさしく豚インフルエンザであるがゆえに診察拒否をするという例が続出するだろう。……それが私の予想(もしくは危惧)だ。

 ──

 舛添厚労相は、診察拒否を「けしからん」と批判した。では、それを聞いた医者は、どう思ったか? 「なるほど、厚労相の言うとおりだな」と思ったか? いや、逆に、「厚労相の言うとおりにはしません」という反発がネット上でわんさと湧き上がった。
 その例は、上記の「パニックの弊害1」という項目のコメント欄を見ればわかる。リンクの形で具体例が示されている。ただ、これに限らず、あちこちで反発の声が上がった。(ネットで調べるとわかる。 → 参考

 要するに、(全員とは言わないが)かなり多くの医者が、「診察拒否は正当である」と信じているのである。そして、「診察拒否はいけません」という厚労相の指導を受けて、「改めます」と反省するどころか、「絶対に診察拒否してやる」と息巻いているのだ。
 これが医療界の現実だ。そして、その傾向が膨らめば、社会的には将来、医療の供給不足が起こるだろうし、医療のパニックが起こるだろう。

 ──

 では、どうして、こういうことが起こるのか? 実は、医者は、医学知識さえ十分でないことが多いのだ。
 その典型が、豚インフルエンザだ。診察拒否する医者の多くは、豚インフルエンザについて、正しい知識を持ち合わせていないのだ。彼らは、
 「豚インフルエンザは、致死性の危険な病気だ。まるでペストのように」
 と思い込んでいる。そのせいで、「季節性インフルエンザなら診てもいいが、豚インフルエンザは絶対に診たくない」と思い込む。季節性インフルエンザよりも豚インフルエンザの方が、致死性は低い(特効薬がある)ということを理解できないのだ。

 肝心の医者が、豚インフルエンザについての知識を持たず、頭がパニックになって怯えてしまっている。そのせいで、「診察拒否」をしたがる。

 こうなっては、「供給の不足」が起こるので、社会的に医療パニックが起こる可能性は、極めて高い。

 結語。

 社会が医療パニックを起こさないためには、需給が均衡する必要がある。そのためには、過剰な需要を抑制し、十分な供給を用意するべきだ。
 しかしながら現実は、その反対の方向に進んでいる。マスコミは人々に向かって、「豚インフルエンザになったら病院に行きましょう」とけしかけるし、医者は「豚インフルエンザは怖いから診察拒否するのが正当だ」と思いたがる。需要の過剰と、供給の不足。
 かくて、大量の患者があふれ、患者は病院から締め出されるので、社会はパニックになるだろう。……実際にそうなるかどうかはともかく、社会はまさしくその方向に進んでいるのだ。

 そして、その原因は、マスコミと医者とがともに誤った情報を信じているせいだ。正確な知識の欠落が、デマを流布し、社会にパニックをもたらす。
 パニックの一端は、すでに始まりかけている。「ほんの数人の感染者がいるかどうか」ということを、マスコミが鵜の目鷹の目で追いかけている、という現状がそうだ。(特に朝日が。)
 今からこんなありさまでは、将来 患者が急増したときには、パニックが起こる可能性はとても高い。残念なことだが。



 [ 付記1 ]
 念のために言おう。本項は、「パニックが起こるぞ」と言って、パニックを起こしたいわけじゃない。「パニックを起こさないために、馬鹿医者の頭を正せ」と言っている。
 病気の蔓延を防ぐには、患者の体を治すより、馬鹿医者の頭を治すのが先決だ。そして、そのためには、マスコミが医者に嘘を吹き込むのをやめさせることが必要だ。
( ※ すべての医者が馬鹿であるわけではないが、馬鹿な医者があまりにも多すぎる。)

 [ 付記2 ]
 このようなパニックを防ぐ手立ての一つとして、「デマをつぶす」ということがある。そのためには、デマの流出先をつぶすことも、有益だろう。
 「医者は診察拒否をするのが当然だ」
 なんて述べている医者が、デマを流すのは有害だから、そういう医者のサイトをリストアップして、「さらし上げ」にするのが有益だろう。馬鹿の見本として。
 ま、それはちょっとリンチみたいな感じがあって、道義的に問題がありそうだから、私がやる気はない。しかし、
 「医者は診察拒否をするのが当然だ」
 というのは、
 「犯罪の推奨により、人々の生命を侵害する」
 ということだから、そういうふうに犯罪を推奨する悪党をさらしあげにすることには、社会的な公正さがある。
 というわけで、私としては、この手の悪質な医者を「さらしあげ」にすることが望ましいと思うのだが、私としてはやる気はないし、他の人もやる気はなさそうだ。
 となると、結果的に、悪党がのさばり、デマがはびこり、パニックが起こることになりそうだ。

 [ 余談 ]
 本当は、こういうことは、トンデモマニアがやればいいはずだ。「トンデモ情報を流すデマサイトを声高に摘発する」という形で。
 しかしながら、毎度のことながら、トンデモマニアというのは、無知蒙昧な連中である。今度もまた、デマを消すどころか、デマを流す方に回っているようだ。「厚労省と毎日新聞はトンデモだ」という形で。
 前にも言ったが、トンデモマニアというのは、トンデモを批判しているように見えて、自分自身がトンデモなのである。
 というわけで、デマ情報を流す医師サイトのさらしあげをするには、トンデモマニアは全然頼りにならない。かわりとなる人も、いそうもないですね。だから、やはり、パニックは阻止できそうにない。

posted by 管理人 at 19:06| Comment(0) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
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