2009年05月01日

◆ 豚インフルエンザと年齢 1

 今回の豚インフルエンザについては、「青壮年の死者が多い」という情報がある。これについて論じる。

( ※ 本項は古い。この話題についての最新情報は → 豚インフルエンザと年齢 2 ──

 「青壮年の死者が多い」というのは、「高齢者と赤ん坊に死者が多い」という通常のインフルエンザとは異なり、スペイン風邪に似ている。そこで、これについて、若干考察してみる。

 (1) 事実関係

 事実関係は、まだ判然としていない、と思う。「青壮年の死者が多い」というが、メキシコの人口構成では青壮年が多いせいかもしれない。人口構成も調べないと、何とも言えない。

 (2) メキシコの事情

 それより不思議なのは、「メキシコだけで死者が出る」ということだ。他の国では、感染にしても、死者が出ていない。これについては、三つの説がある。
  ・ 他国では国民が(過去の類似タイプから)免疫をもつ。
  ・ メキシコだけで強毒化するように変異した。
  ・ メキシコから出たら弱毒化するように変異した。

 いくつかの仮説があるが、真相はまだ判然としていない。何か結論を下すのは、時期尚早であるようだ。

 (3) 仮説

 私なりに仮説を出すと、次のように言えそうだ。
 「この風邪は、初期症状が弱い。そのせいで、感染者は、病気のまま無理をして活動する。するとそのままウイルスが爆発的に増える。そのせいで感染者は死んでしまう」

 つまり、「初期症状は緩慢で、中期から急激にウイルスが増殖する」というタイプだ。病状をグラフで書くと、右上がりの直線ではなくて、最初はゆるい斜線で、途中から急傾斜になる斜線だ。
 この場合だと、最初は楽観させて人を活動させておいて、人が無理をして活動している最中に、一挙に凶暴化して、その人を死なせてしまう、というふうになる。油断させて殺すタイプ。凶悪ですね。  (^^);

 (4) 推論

 仮説に基づいて推論しよう。
 このタイプの風邪は、次の結果をもたらすはずだ。
  ・ 初期からすぐに寝込む高齢者や子供では死者は少ない。
  ・ 無理しても働いて活動する青壮年に死者が多い。
  ・ 活動する感染者を媒介として、急激に感染範囲が広がる。
  ・ 感染者全員が死ぬわけではないので、ウイルスは絶滅しない。


 初期の感染者は、保菌者みたいなものだ。それを媒介として、どんどん感染していくわけだ。

 (5) 対策

 とすれば、仮説から、有効な対策は次のようになる。
 「初期症状が弱くても、早めに寝て安静にする。無理をして活動しない。無理をするのは、自らに死をもたらし、かつ、他者をどんどん感染させる。だから、風邪気味だなと思ったら、たとえ活動できても、さっさと寝るべし。重くなってから寝込んだのでは、手遅れだ」

 こう告知することで、死者数を大幅に減らせるだろう。

( ※ これはあくまで、仮説に基づく結論だ。ただし、この結論自体は、何も問題はない。たとえ仮説がはずれていたとしても、この結論は有害でなく有益だ。……とにかく、風邪気味になったら、さっさと寝るべし。)
( ※ 政府がなすべきことは、この風邪の初期症状がどういうタイプであるかを、きちんと告知することだ。「鼻水が出る」「喉が痛くなる」「微熱が出る」など、風邪のタイプによっていろいろとある。その点を明らかにするべし。そうすれば、風邪の初期段階で寝込むという対策を取れる。)
( ※ なお、政府の措置として、次の措置は有効だろう。
  ・ 学校は原則として半ドンにする。
  ・ 企業は残業禁止。夜間営業禁止。
 労働者の労働時間を週 40時間以下に限定することで、インフルエンザの蔓延を阻止できそうだ。……とはいえ、週 40時間以下なんて、当り前のことですけどね。しかし現実には、違法なサービス残業が多い。そのせいで国家破滅?  (^^); )
 


 【 後日記 】
 「青壮年に死者が多い」
 というデータは、虚偽であることが判明した。というのは、そもそも全体の死者数が、まったく虚偽であったのだ。死者数は 150人ではなく、7人である。
 この続報は、下記。
  → 豚インフルエンザの死者数



 【 追記1 】 ( 2009-05-07 )
 米国で初めて、感染者が死亡した。メキシコとの国境近くに住む33歳の女性教師だという。かなりの若手。
 「どうして若手が?」と思ったが、記事によると、「健康状態に慢性的な問題があった」らしいとのことだ。( → スポニチ 2009-05-07

 このことから、当初、若手で死者が多かったことについても、次のように推定できる。
 「メキシコでは若手の死者が多かったが、それは、貧しいメキシコでは、若手だけが病院に行ったからだ。高齢者は、病気が重くても、病院には行かない(行けない)。そのまま自宅で死ぬが、インフルエンザで死んだというふうには見なされず、自然死(老衰や心不全)の形で処理される」

 つまり、若手の死者が多かったのは、実際にそうだったからというより、統計に表れた分だけを見るとそうだった、というわけだ。そして、高齢者の死者は、実際には存在しても、統計に隠れていたから、見えなかったわけだ。若手と高齢者を分けるものは、「病院に行くか・行かないか」であり、「金があるか/金がないか」(金をかけるか/金をかけないか)であった。
 簡単に言えば、「貧乏人は死んだあとでも無視される」ということだ。そのせいで、統計に歪みが出るのだろう。
 たぶんね。(断定はしないが。)

 【 追記2 】 ( 2009-05-12 )
 高齢者よりも若年者の方が、死亡率が高い、という情報もある。これは未確定情報だが、もしそうだとしたら、次の仮説が考えられる。
 「高齢者には、過去の免疫が残っているので、重病化しない。若年者には、過去の免疫がないので、重病化しがちだ」
 これは、あくまで仮説だが、一応、考えてもいいだろう。
 なお、その理由は、「豚インフルエンザは、過去のソ連風邪やスペイン風邪の子孫だ」ということによる。
( → ソ連風邪も豚インフルエンザだ



 【 関連項目 】

 本項の記述には、続編がある。後日あらためて、本項の問題を論じた。

  → 若者と免疫

 ここに「解答編」ふうの話が記してある。参照のこと。
posted by 管理人 at 13:20| Comment(4) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
【 追記2 】を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2009年05月12日 19:44
風邪になったらさっさと寝るべしとおっしゃられていますが、たとえ39度熱があっても、乳飲み子を抱えた母親には出来ません。(ちなみに私は海外在住なので、頼れる実家もありません。)這ってでも育児しなければいけない人の立場になって、公に発言なさるときは、どうぞ今後お気をつけ下さいませ。
Posted by ドイツ at 2009年09月19日 03:56
いちいち例外の話を取って揚げ足取りをしないで下さい。例外があるから原則論を述べてはいけない、というのは、ただの揚げ足取りです。

 ついでですが、39度熱があっても、乳飲み子を抱えた母親の場合は、乳飲み子に接触せずに、寝るべきです。乳飲み子に風邪を感染させるのは、非常に危険なことです。生命は奪われなくても、後遺症をかかえることが、かなりあります。例はとても多い。

 乳飲み子をどうするか? 頼れる実家なんか、必要ありません。近隣の友人に頼むべきです。頼める友人がいないとしたら、それは母親本人のせいです。ふだんから他人のために何も努力しないから、いざとなったときに他人に助けられないのです。
 ドイツ在住ならば、ボランティアをしている人はたくさんいるでしょう。そこに加われば、友人も得られます。普段から人のために尽くしていれば、いざというときに助けてくれる人が必ず現れます。情けは人のためならず、という言葉を身にしみて感じるときが来ましたね。
 それがわからなければ、自分のエゴだけを通しなさい。自分のエゴで、子供に風邪を感染させて、子供に後遺症を残させなさい。それがエゴイストにふさわしい道。

 ──

 ただし、注記すると、ただのエゴイストではなくて、誤読してばかりいるエゴイスト。
 私の主張は、「誰もが、風邪になったらさっさと寝るべし」ではありません。「健康な大人は、風邪になったらさっさと寝るべし」です。乳飲み子や、乳飲み子をかかえる母親は、「薬で治せ」です。それが私の主張。その上で、「薬を取っても、起きていないで、なるべく寝ていろ」です。
 誤読しないでください。
 
 とにかく、初めにも述べたように、いちいち例外の話を取って揚げ足取りをしないで下さい。あなたの話は、例外であって、例外についてはちゃんと別に記述しています。それも理解できないのでは、誤読がひどすぎる。日本語を忘れてしまったのですか? それほどドイツ語が堪能になったのなら、現地の人と仲良くしてくださいね。

 ──

 おまけで言うと、この項目は、豚インフルエンザについてまだよくわかっていなかった5月の段階の仮説です。現時点では、この項目は賞味期限切れです。賞味期限切れの古い項目にコメントしないでください。
 現時点では、事実関係がかなり判明しているので、仮説ではなく事実に基づいた項目についてコメントしてください。仮説についての話をしても仕方ないでしょ?
 とにかく、冒頭にある次の1行を、読み直してください。

 ( ※ 本項は古い。この話題についての最新情報は → 豚インフルエンザと年齢 2 )
Posted by 管理人 at 2009年09月19日 08:50
大変申し訳ありませんでした。豚インフルの項目で、揚げ足取りをしてしまった、ドイツ在住の3児の主婦です。慣れない海外生活と、長男の突然の高熱に豚インフルではないかとの不安などから、名前が公にならないのを利用して、ストレス発散の場にしてしまいました。本当に失礼致しました。
 また、あのように馬鹿げたコメントに丁寧に対応して下さいまして、有難うございました。 穴があったら。。。。。の気持ちです。今後は、今までの生活や、友人関係を見直して、頑張り過ぎずにがんばっていきたいです。
Posted by ドイツ at 2009年09月22日 03:37
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ