2009年05月01日

◆ 豚インフルエンザ3 (パニック)

 豚インフルエンザについて、見解を述べる。それは「騒ぎすぎは、パニックをもたらし、かえって有害だ」ということだ。 ──

 豚インフルエンザについては、かなり状況がわかってきた。タイプは「インフルエンザA型(H1N1)」だ。これと同じ仲間に、ソ連型のインフルエンザや、スペイン風邪がある。( → Wikipedia

 このタイプにも、弱毒型と強毒型があり、一律には論じられない。で、強毒型だったスペイン風邪の特徴はどうかというと、次のことだ。
  → 強毒の鍵握る成分特定/スペイン風邪

 一方、今回の豚インフルエンザはどうかというと、(確定はしていないが)どうやら弱毒性であるらしい。
 とすれば、普通のインフルエンザと大差ないから、大騒ぎをする必要はあるまい。確かに、免疫がないせいで、感染する人は多いだろうが、いったん感染すれば、免疫はできる。罹患する人は多いだろうが、死ぬほどひどくなる人はそう多くはあるまい。

 ──

 ただし、「死ぬほどひどくなる人はそう多くはあるまい」と言っても、絶対数そのものは多いはずだ。数千〜数万の死者が出ることも考えられる。
 なのに、どうして楽観ふうの表現を語るかというと、普通のインフルエンザとの比較での表現だ。そもそも、普通のインフルエンザでも、死者は多い。
 (米国の専門家は)「例年、全米で人口の数%が季節性インフルエンザにかかり、20万人が入院、3万6000人が死ぬ」と過剰反応を戒めている。
( → 読売新聞・朝刊 2009-05-01
 要するに、インフルエンザで死ぬ人は、もともと数万人もいるのだ。そして、その大部分は、インフルエンザのせいだけで死んだのではない。もともと死期が近づいている人において、インフルエンザが最後の引き金を引いた、というだけのことだ。これらの人々は、インフルエンザを引かなければ、もう少し長生きできただろうが、しょせんは遠からず死ぬ運命にあったのだ。
 これは、インフルエンザが若者を死なせるのとは全然違う。「3万6000人が死んだからペストみたいだ!」なんて大騒ぎする必要はないのだ。 

 ──

 むしろ、大騒ぎすることには、逆効果がある。大騒ぎすればするほど、死ぬ人が増えてしまうのだ。上記記事には、次の話もある。
 近くの薬局兼コンビニエンスストアの薬剤師ジャスミン・デレオンさんは「マスクは売り切れ、治療薬タミフルも在庫切れで注文を出した。みんな事態の悪化を心配している」と話した。
 米国でタミフルは、市販薬なのか、処方薬なのかは、私は知らない。が、もし処方薬だとしたら、必要な人々に薬が行き渡らないことになる。……というか、米国はそもそも、健康保険がまともに存在しないから、人々は市販薬で済ませることが多いのだろう。そして、市販薬が品切れになれば、日本で処方薬が品切れになるのと、同等の効果が出る。
 その意味は? 次のことだ。
 「特に必要もない青壮年の人々がタミフルを買い求めるせいで、本当に必要な高齢者や幼児にタミフルが行き渡らなくなる。そのせいで、高齢者や幼児に死者が続出する」


 つまり、騒げば騒ぐほど、死者はかえって増えるのだ。逆に、平静に落ち着いていれば、「普通のインフルエンザと大差ないな」と思うので、タミフルはたっぷりとあり、おかげで、高齢者や幼児は死なないで済む。

 ──

 だから、大切なのは、「豚インフルエンザは危険だ!」と大騒ぎすることではなくて、「そんなに大騒ぎすることじゃない」と冷静な態度を取ることなのだ。
 ま、国や学者などは、精一杯努力してもらいたい。しかし、普通の国民は、やたらとパニックになるべきではない。
 普通の国民は、医者の言うことを聞くだけでいい。素人がやたらと医者に押しかけて、「タミフル下さい、タミフル下さい」と訴えれば、ろくなことはない。二年ぐらいで在庫切れになるかもしれないし、耐性ウイルスが出るかもしれない。そうすると、「騒ぎすぎたせいでかえって死者が大幅に増えた」というふうになる。
 そしてまた、このような方針を基本として据えた上で、国は医者に対して、「やたらとタミフルを処方するな」と語るべきだろう。
 それが本項の結論となる。



 [ 付記 ]
 こういうことを語るのは、マスコミがあまりにも豚インフルエンザに騒ぎすぎで、誤報を垂れ流すからだ。
 特に、朝日新聞はひどい。朝日の誤報を示そう。
 政府が「新型インフルエンザの疾患リスクなどを考慮し、適切に使用することを妨げることにならない」と語ったら、これを曲解して、「10代にタミフル、問題ない」という表現で報道した。
  → 「10代にタミフル、問題ない」(朝日・朝刊 2009-05-01 )
 問題ないわけ ないでしょうが!
 これは、「問題はありそうだが、注意深く使用するならば構わない」ということだ。つまり、「危険物ととして慎重に取り扱うことは構わない」ということだ。それは、「安全だからいくらでも使って構いませんよ」と述べているわけではない。
 比喩的に言うと、「酒は飲み過ぎなければ危険ではないので、誤った飲み方をしなければ問題ない」と言えるが、これを曲解して、「酒を飲んでも問題ない」と報道すれば、草なぎ事件みたいな事が起こる。  (^^);
 つまり、「豚インフルエンザは危険だ!」と大騒ぎしたせいで、かえってタミフルの危険性に目をふさがれてしまっている。下手をすると、豚インフルエンザの死者よりも、タミフルの乱用による 10代の死者の方が多くなるかも。薬物被害。(朝日はそれを促している。)

 朝日は、太陽光発電であれ、豚インフルエンザであれ、目先の流行や話題に大騒ぎしすぎて、真実を見失って、虚偽を報道しがちだ。
 もっと冷静に物事を判断するべきだ。「豚インフルエンザは危険だ、大変だ!」とパニックになってしまっては困る。人類の歴史では、パニックによる死者というのは、かなり多大に出ているのだ。
 だから、正気を保つよう、留意しよう。インフルエンザになる前に、頭が脳炎みたいに正気を失ってしまっては困る。 (特にマスコミは。)
 


 【 関連項目 】
 さらに詳しい話は、下記。
  
  → パニックの戒め

 その他、豚インフルエンザ一般は、下記。
  → サイト内検索「豚インフルエンザ」
posted by 管理人 at 13:17| Comment(2) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
南堂さんのblogでNHKの番組予定を知り(ありがとうございます)、
今見ていたんですが、何時の間にか死者が12人に激減していて、
あれ?と思いました。確か150人はゆうに超えていたと思ったんですが…。
(WHO発表基準に切り替えた?)

とにかく、過剰な未確認情報に振り回されずに、マスク、手洗い、うがいの徹底と、
GWはあまり人の多い場所に行かないことが最良なのかなと私も思いました。
Posted by ロイヤルタッチ at 2009年05月01日 20:15
改題しました。(カッコ内を追加。)
Posted by 管理人 at 2009年05月18日 20:11
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