太陽光発電のコスト計算は、間違っている。というか、インチキである。つまり、ペテン的に数字をゴマ化して、人々をだましている。
たとえば、シャープは「太陽光発電のコストを半減して、家庭の電気料金並みのコストで発電できるようにする」というが、これは大嘘だ。 ──
太陽光発電のコストというと、通常、次のように言われる。
「現在の平均的な太陽光発電システムの設置費用は、耐用年数20年として補修費を含め1キロ・ワット時当たり49円である」
「シャープは発電コストを、家庭用の電気料金(1キロ・ワット時当たり23円)並みに引き下げる」
( → 前項「太陽光発電の支援とコスト」)
これを聞いて、次のように思う人が多いだろう。
「ほほう。太陽光発電はいよいよ、通常の火力発電並みに下がるんだな。だったら、火力発電も原子力発電もやめて、太陽光発電に乗り換えればいい。太陽光発電を大々的に推進しよう!」
しかし、このような見解は、まったくの誤りだ。
──
なぜか? それは、発電規模の大小による。
発電規模が極小であるときには、コストは家庭用の電気料金(1キロ・ワット時当たり23円)並みになればいい。このくらいのコストになれば、太陽光発電をほんの少しだけ普及させることが可能だ。……この場合は、推進論者の意見は正しい。
では、発電規模が大量になるとどうか? たとえば、国の発電量の全体のうち、3割ぐらいを太陽光発電にしたら、どうなるか? 夏の晴れた日なら、問題はない。しかし、冬になったり、雨が降ったりすると、発電量が大幅に低下する。特に雨の日には1割以下になるだろうから、ほぼ全滅と見なしていいだろう。
で、その際、発電量が大幅に低下するのにともなって、日本中が停電 になってもいいか? もちろん、駄目だ。とすれば、太陽光発電が発電しなくなったときのために、バックアップの発電設備が必要となる。そして、それは、既存の火力発電や原子力発電のことだ。それらは決してなくすことができないのだ。
つまり、いくら太陽光発電を導入しても、既存の火力発電も原子力発電をなくせない。逆に言えば、新規に導入する太陽光発電の設備は、既存の設備に対する代替ではなくて、既存の設備に対する追加となる。
Aというものに 23円のコストがかかったとしよう。Bというものも 23円のコストがかかる。ここで、AをBに代替するならば、コストは変わらない。しかし、Aを残したまま、新規にBを追加すれば、コストは倍増する。
要するに、太陽光発電を普及させるためには、コストは既存の家庭電力並みになればいいのではなく、(追加分として)コストゼロになる必要がある。コストゼロになって初めて、既存の発電への対抗馬となる。そして、コストがゼロにならない限り、それにかかる費用は丸々の上乗せとなる。なぜなら、既存の分のコストを代替できないからだ。
──
わかりやすく言おう。
太陽光発電というのは、それ単独では発電設備として自立できない。それは必ず、バックアップ発電(火力発電も原子力発電)を必要とする。バックアップ発電がなければ、大規模の停電が起こるからだ。
そのことは、太陽光発電の発電量が極小であるときには目立たないが、太陽光発電の発電量が大量になると目立つ。いざとなれば、国中で大停電が起こるのだ。
そして、それを避ける方法は、ただ一つ。外国からバックアップ発電の電力を購入することだ。ほとんどインチキみたいなズルだが。
そして、それをやっているのが、ドイツだ。晴れた日には太陽光発電を利用し、曇りや雨の日にはフランスの原子力発電の電力に頼る。こうして、
「太陽後発電 プラス 原子力発電(バックアップ発電)」
という形で、安定した電力システムを構築する。それでいながら、「自国では原子力発電はやりません」という知らぬ顔の半兵衛。ペテンも同然。
──
以上が真実だ。なのに、たいていのマスコミは、虚偽を垂れ流す。次のように。
「太陽光発電の発電コストは、火力発電並みに下がります。だから、火力発電はやめましょう。太陽光発電に変えましょう。それで炭酸ガスが減るし、コストも変わらないんですから」
しかし、これはまったくのペテン的な論理だ。
なるほど、「それで炭酸ガスが減る」というのは事実だ。晴れた日に火力発電の発電量を減らして、太陽光発電に頼れば、炭酸ガスが減る。
しかし、「コストが変わらない」というのは、まるきりの嘘だ。太陽光発電にすれば、コストは 23円から 23円に変わるのではなく、23円に新たに 23円が追加されるのだ。
( ※ 正確に言うと、現実には、火力発電を休ませるので、石油コストが減って、コストがかなり浮くから、倍増と言うほどひどくはないが。それでも火力発電の維持コストは莫大にかかる。)
とにかく、太陽光発電のコストを 23円と表現するのは、正しくない。正しくは、その 23円に、バックアップ発電のコストの 23円を加算した値、つまり、46円である。
──
朝日はしばしば、「ドイツは太陽光発電が普及している」という。しかし、その陰にある真実を、隠蔽している。
・ バックアップ発電としてフランスの原子力発電を利用すること。
・ 二重の発電システムを用意することで、電気料金が高いこと。
この二つを隠蔽して、「太陽光発電は火力発電並みのコストです」というふうに吹聴して、国民をだましているわけだ。
太陽光発電の推進者というのは、かくも詐欺師だらけなのである。
( ※ 仮に、その言葉を真に受けて、火力発電や原子力発電を次々と廃棄したら、雨や曇りの日には大規模の停電が起こる。それでも「炭酸ガスが減るからすばらしいんだ」と浮かれているのだろう。度しがたい阿呆。)
[ 付記 ]
たとえば、シャープが太陽光発電のコストを 23円と表現するのは、正しくない。「23円プラス 23円で 46円になります」と表現するべきだ。こういうのは、詐欺的な商法。羊頭狗肉ふう。
仮にこういうデタラメ表現をすることが許されるなら、200万円の自動車の価格を 100万円と表現していいことになる。購入契約をしたあとで、客はこう言われる。
「右半分なら 100万円です。別途、左半分として 100万円をいただきます」
こうやって、価格を半額に見せかけて、あとで残りを請求する。結局、見かけの倍額になるわけだ。
これは冗談みたいだが、似たことは、現実になされていた。それは「燃油運賃」というやつだ。運賃として2万円だと表示しておきながら、あとになって、「さらに燃油運賃を2万円いただきます」というふうに請求する。2万円という表示で4万円をふんだくる。
( ※ 燃油運賃の詐欺的表示は、現在では解消されている。ただし太陽光発電の詐欺的表示は、今もなされている。とにかく詐欺だらけ。)
[ 付記2 ]
この詐欺は、数字の操作の詐欺だとも言える。その点では、ライブドア事件における経理の数字の操作と似ている。
ライブドアに対して、「経理の数字をゴマ化したから悪党だ!」と非難するのであれば、太陽光発電の推進をする人々に対しても、「コストの数字をゴマ化したから悪党だ!」と非難するといい。
この両者は、どっちも数字をゴマ化して、人々をだましているのだ。
【 関連項目 】
→ 原発とエコ [ 付記2 ]以降
※ ドイツでは夜は真っ暗だ、という話。
太陽光発電で太陽の光を利用しようとするのはいいが、
夜には地上から光が消えてしまう、という哀れな状態。
→ 太陽光発電のコスト計算
※ 太陽光発電の割合が増えると、電力が安定しなくなるから、
太陽光発電を大量に増やすことはできない、という話。
もし増やせば、バックアップを別途用意する必要がある。
2009年04月08日
過去ログ

風力・太陽光など安定した出力を発揮できないものは電力会社的には負担でしかないのですよね。電気は貯蓄の難しいものなので安定した出力の見込めるものであればベースとして見込める為、電力会社的に大助かりなのですが、両発電とも安定どころか不安定変動出力しかない為、電力のバッファとして使われる火力・水力への負担としかならないのが今の現状です。
大容量の風力発電は補機としての発電施設を求められるのが今の現状です。
出力の変動する発電が何故電気会社的に困るかというと、日中の電力使用に対して日ごろのデータに基づき約10%位の余裕を持たせながら火力発電所等で発電を行っているのですが(言い換えれば10%近くは変動バッファとしてドブに捨ててるようなもの)そこへ風力・太陽光等の可変する出力が増えても変動バッファとしてドブに捨ててる出力内であれば何とか成るが
そのバッファを越えてしまうと変電所の対処力を超え電力の遮断(停電)などが起ります。
今現在はバッファの中に納まっていますが、将来的に太陽光などの扱いが増え、変動出力のままであれば実際にはエコにならずダメエコ状態にしかならないと思われます。
電気に限らず発生したエネルギーは距離により減衰するものなので、各需要家内で太陽光等は消費してもらうしか無いのでしょうね。(その際にも外に不足分を求めるならば変動出力の枠となるのでダメですけどね)
結局はエコになってそうで実のところエコには全然為ってないのですよね。
太陽光発電は、それ以前に太陽電池パネルの製造・保守コストが抜け落ちている気がします。
ただ、太陽光発電の変動はとても大きいので、現実的に無理でしょう。晴れたり曇ったりするたびにタービンの方向を変えるというのは、とても無理でしょう。
※ 現状の揚水発電は、夜間のみ、原子力の電力を貯め込むので、毎日決まった時間に決まった流れが起こる。その意味で、定期的な変動があるだけで、突発的な変動はほとんどない。これなら揚水発電も実現可能。
<!--
が、それくらいなら発電中の水力発電を止めるだけで済みます。
しかし水力発電はもともとランニングコストがゼロなので、これを止めるのは馬鹿らしい。止める価値があるのは火力発電だけです。
よく考えれば、無意味な案だとわかるでしょう。
とにかく、何であれ、電力量の変動をするものは、(どんなにコストが低くても、追加になるので、)ただの無駄です。変動を吸収させるために水力発電・揚水発電所を作るぐらいなら、その水力発電をフルに稼働させる方が賢明です。-->
ただし、現状では全国電力需要の1,2%を賄うに過ぎず、これを10%まで伸ばしたとしてもピークカット効果や、ピークのために用意される原発や火力の新設抑制効果は期待できるでしょう。
また太陽光パネルの耐用年数は概ね20年とされているが、パネル自体の寿命は更に長く、1950〜60年代に設置された離島の灯台のパネルが今も稼働していますし、我が家にある耐用実証パネルも製造後20年以上を経ても設計出力の90%以上の出力を維持しています。パネルよりも、日本家屋や施設の更新サイクルが短い方が問題で、パネルの移設や再利用のシステム構築が望ましいでしょう。
それから、パネルの出力は晴天なら冬でも夏の7〜8割は出ること、東西に長い我が国の場合、ドイツと異なり全国ほぼ一斉に雨や曇りにはならない事を付け加えたいと思います。まあ、売電目的よりも各家庭での自家消費目的なら何の問題もないんでしょうけどね!
私の主張は、「太陽光発電は駄目だ」ではなくて、「太陽光発電への補助金は駄目だ」です。
各人が自分でやる限りなら、その人の勝手ですから、何も問題はありません。
駄目なのは、「売電目的」であることではなく、国民の金を何十万円も奪うことです。そのことは、たとえ自家消費目的であっても、駄目です。そういう理屈で他人の富を奪うことは正当化されません。
「エコ」という美名で泥棒を正当化する、という狂信的な妄想を、私は否定しています。エコ活動を否定しているわけではありません。
たとえば、あなたが全財産を食いつぶして、太陽光発電に投資しても、私としては、「それはあなたの勝手でしょ」と思うだけで、批判はしません。ただし、そのためにあなたが国の金を何十万円も奪うのであれば、(あなたでなく)その制度を推進した人を批判します。
とにかく、「太陽光発電への批判」と「太陽光発電の補助金への批判」とを、混同しないでください。私の主張は、前者でなく、後者です。
売電前提の太陽光発電はビジネスモデルとしては破綻していると思います。
私自身としては、家の冷蔵庫(400-500Lクラス)を独立発電で維持することが当面の目標なのですが、いやー、必要投資額は50万じゃ済まないですね(笑)
本来は、そのくらい、太陽光発電ってものは扱いにくい物なんです。
電力会社の商用電力をUPSの代わりで使えるという保証があって始めて導入できるものですから、かなり身勝手な発電方法だと思います。
あと、各個人が補助金もらって屋根に発電設備を置いて・・・ってのは全く馬鹿げた(カネを無駄に使う)話だと思います。
やるんなら、個人の屋根上を借り上げて発電して利益を得る太陽光発電屋を育成したほうがいいですし、それがもしビジネスモデルとして成立しないのであれば、そもそも太陽光発電自体が破綻してます。
個人から見たら屋根を発電屋に貸して月々○円を貰うものです。
発電屋は屋根のオーナーに賃貸料を払って上で利益を追求するという・・・
自販機本体を買ってジュースの販売して儲けようと思ってる人いないでしょ?
ボトラーに対して場所を貸して手数料を貰うことが普通です。
個人が自販機を買うとトンでもなく高い値段をふっかけられるからです。
太陽光発電だって一緒です。
専業発電屋だったら100万で設置できる機材に個人は200万を払わされますから。
今のところ30万強、突っ込んでます。
独立発電ですから補助金等々全くなしです(笑)
新車を買うことに興味がなくなったので、同じカネを使って太陽光発電で遊んでみようと思った次第ですから痛くはないのですが。
(6年もしたら価値がゼロになる車なんぞに300万かける意気込みを失った)
たぶん太陽光発電を増やして、その分を見込んで他の発電を減らすと、停電が頻発するはずです。
液晶パネルに表示される発電量を拝んでいると、太陽の前を雲が通過しただけで出力が低下しますから。
1日に何度か停電があっても許容できる国民性であれば、普及させて問題ないと思いますが、1分の停電ごときでゴチャゴチャ言う日本人ですから、原子力発電は止めれないでしょうし、火力ったって、天気を予想しつつ分刻みで発電量を調整できるわけじゃないですから、電力会社としては不安定きわまりない太陽光発電をアテにしないで発電計画を立てざるを得ません。
(そうしないと停電が起きてしまう)
軍事的脅威が増大して(攻撃対象になり得る)原子力発電所から放射性物質を抜かないといけないように情勢になったときに、ようやく太陽光発電の時代が来ると思います。
(それとて、高性能かつ低価格なバッテリー装置が開発されないといけないが)
そうしても、同じことです。北朝鮮は核爆弾とミサイルを持ちつつありますから、核搭載ミサイルが飛んできます。 (^^);
この件は、本日の泉の波立ちで。
→ http://www005.upp.so-net.ne.jp/greentree/koizumi/
太陽光発電なんかにとらわれるより、核ミサイルの心配をした方がよさそうなんだが。
事業所・工場などの大口の高圧契約だと、11〜12円なので、最終的にはこれに勝たないといけませんね。電力会社の発電コストは昼間11円で売っても利益が出てるので、もっと安いです。
話しは変わりますが、一戸建て自宅の屋根裏に遮熱シートをDIYで貼付ました(デュポンのタイベック シルバー)。これは1年で元が取れましたよ。
さらに、天井裏に敷いてある断熱材の増量も考えています。太陽光発電の前にやる事が有った、と感じています。
本項で何を記してあるかを理解してください。
特に、社会的コストを理解してください。「自分だけ良ければいい」と感じて、コストを社会に転嫁しすると、どうなるか? 考えてみてください。
また、
2009-04-15 12:32 の 管理人コメントも読んでください。
24円には送電コスト+発電所建設コスト+燃料コストが入っていて、太陽電池を火力発電の代替として使用中は、燃料コスト分が浮くんですから。
送電コストも倍までいくかは微妙。田舎の原子力発電所から都心部に送ったりするよりは、産地消費できる太陽電池のほうが安上がりでしょうから、倍まではいかないでしょう。
本文に記述済みです。
例えば本体でのバックアップ無しの太陽光が20%在ったしたとします。一斉に太陽などが陰る事でその不足電力を電力側に持ってこられたら、一発で停電し、復旧をかけても負荷が大きい状態のままであれば即効でダウンしてしばらく電力側の復旧は望めません。
バックアップが需要家側で持っていて、電力側に頼らない体制なら賛同できるのですがね。
認識が電力側に頼り切ってるところがダメかと思います
「そうだ!ロー*ン行こう!」というCMそのままの乗りですね。
少しでも「インフラ」の貴重さを考えれば誰でも判る事なのに・・・
でも、ちょっと考えても判らない人がほとんどで、多分 一生判らないでしょうね。