2009年01月29日

◆ タミフル / ワクチン (インフルエンザ)

 インフルエンザ対策について、情報2件。
 (1) タミフルへの耐性ウイルスが流行。
 (2) ウィルスの変異を越える万能ワクチン ──

 これらは最新のニュースだ。紹介して、コメントを加える。

 (1) 耐性ウイルス

 タミフルへの耐性ウイルスが流行しているという。
 インフルエンザ治療薬「タミフル」が効かない耐性ウイルスが高頻度で検出されている「Aソ連型」が今シーズンの流行の主流になりつつあると、国立感染症研究所が27日、発表した。主流になった原因が耐性化なのかどうかは不明という。……23都道府県のAソ連型患者121人のウイルスを調べると、1人を除き99・1%で耐性化していた。( → 毎日新聞 2009-01-29

 厚生労働省は……別の吸入タイプの治療薬リレンザを追加供給することが可能かどうかメーカーと調整を始めた。 ( → 朝日新聞 2009-01-29
 つまり、タミフルへの耐性ウィルスが流行しているから、タミフルに代えてリレンザを使いたい、ということだ。
 記事では「主流になった原因が耐性化なのかどうかは不明」という。だが、容疑はきわめて濃厚だろう。偶然的にそうなる確率は、きわめて小さいからだ。そして、容疑が事実だとすれば、まことに皮肉なことだ。

 かつてタミフルについて、私は「なるべく使わない方がいい」と述べた。だが、一部の医師は、「そんなことを言うおまえはトンデモだ!」と批判して、「タミフルを使うべきだ。合理的に考えれば、わずかな危険性よりも、治療効果の方が優先される」と主張した。
 そして、その結果が、ここにある。つまり、「耐性ウィルスの流行」である。

 では、これは、何を意味するか? 将来の大きな危険性だ。
 「タミフルの大量服用がなされていれば、将来のパンデミックに対して、治療のすべを失う。タミフルは、パンデミックに対して有効であるはずだったが、あらかじめタミフルの大量服用がなされていれば、耐性タイプのパンデミックが流行しかねない。医療関係者が『タミフルを使おう』と広範な服用を推奨していたせいで、パンデミックへの抵抗の手段を失う」

 つまり、私のことを「トンデモだ」と批判していた連中の言うとおりにしたおかげで、われわれはパンデミックの流行にさらされる危険性が大きく増したわけだ。(どっちがトンデモなんだかね。)

 はっきり言っておこう。今回の教訓は、こうだ。
 「目先の感染を減らせばいいのではない。将来のパンデミックへの対策の手段を残しておくことが大切だ」

 これはつまり、こういうことだ。
 「三日間ぐらい寝ていれば治る、という軽い病気への対策を優先して、致死的な病気への対策を捨ててしまうのは、愚策だ。それは、頭隠さず尻隠す、ということだ。尻をぶたれるのを拒んで、頭を殴られて、死んでしまう。そういう馬鹿の見本」


 しかしまあ、私がこういうふうに問題点を指摘すると、例の連中がまた「おまえはトンデモだ!」と騒ぐだろう。  (^^);
 こうして日本は、トンデモ騒ぎをする連中のせいで、死者が何十万人も出るようになる。
( ※ というのはもちろん冗談だが、連中には、冗談はわかりっこないですね。すでに日本脳炎なのかも。  (^^); )
 
 ついでに言えば、厚労省の「リレンザをかわりに使おう」というのは、馬鹿の上塗りだろう。今はとりあえずリレンザが残っているが、リレンザまでどんどん広範に服用したら、リレンザへの耐性ウィルスが流行するようになる。
 まったく、「過ちて改めず、これを過ちという」の見本だ。

 (2) 万能ワクチン

 ウィルスの変異に堪える万能ワクチンが開発されたという。
 新型インフルエンザを含め、あらゆるタイプのインフルエンザウイルスに効く可能性があるワクチンを厚生労働省の研究班が開発した。すでに、マウスを使った動物実験で効果を確認している。ただ、人間に接種した場合の副作用などを詳細に調べる必要があり、実際に実用化されるにしても数年はかかる見通し。
 開発中のワクチンは、トゲ状のタンパク質に比べて変異しにくい、ウイルス内部のタンパク質に注目して製造された。抗体が内部のタンパク質を確認すると、細胞そのもののを攻撃し、増殖を防ぐ。
( → 産経ニュース 2009-01-29
 
 免疫細胞が、ウイルスの感染した細胞を攻撃する。( → 読売新聞 2009-01-29
 これは、研究としては面白いが、実用化されるかどうかは安心できないと思う。実用化の可能性は、五分五分というところだろう。というのは、大きな危険性がひそんでいるからだ。
 通常のワクチンを使うと、免疫細胞がウィルスそのものを攻撃する。
 今回のワクチンを使うと、免疫細胞がウイルスの感染した細胞を攻撃する。この細胞は、外部の細胞ではなくて、自分自身の一部である。つまり、「自分で自分を攻撃する」という形になる。(似た例では、リウマチがある。)
 こういうのは、細胞レベルの「自己殺人」「自己破壊」である。(細胞が自分で自殺するアポトーシスとは似て非なる。)
 このようなことが、医学的に安全かどうかは、かなり疑わしい。かなり大きな副作用が起こるかもしれない。「病気は治りましたが、体中がぶっ壊れてしまいました」というふうになりかねない。例の「病気は治りました、患者は死にました」の類似版だ。
 この意味で、今回の研究については、「あまり楽観できない」と警告しておこう。

( ※ しかしまあ、私が危険性への警告すると、「おまえはトンデモだ!」と騒ぐ連中が出てきそうだ。「危険だというなら、危険性が証明されたという証拠を出せ!」と。例によって誤読。  (^^); )



 【 参考サイト 】

 タミフルとインフルエンザについては、次に詳しい情報・見解がある。
  → 科学ニュースあらかると(インフルエンザ)
 ここには、いろいろと詳しい情報があり、専門家の見識も述べられている。医学関係者ならば、ここを読むことをお勧めする。

 なお、その見解は、私の見解と同じだ。つまり、こうだ。
 「(免疫力の弱い)幼児や高齢者にはタミフルは有効だが、普通の健康な人はタミフルを使うべきではない」
 これは私が何度も述べたとおり。しかしながら、例のトンデモ騒ぎをする連中は、これを批判したものだ。まったく、自称専門家の自惚れ屋ほど、始末に負えないものはない。



 【 関連項目 】
  → 意見の多様性
  → 統計の嘘(タミフル)
  → タミフルと異常行動
  → 本サイトの方針
posted by 管理人 at 19:40| Comment(3) |  感染症・コロナ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
讀賣新聞へのリンクが繋がってませんよ。

報道では詳細がよく分らないのですが、NK細胞ないしNKT細胞を活性化しているのならば、肝炎ウイルスに冒された細胞や癌細胞を排除する自然なメカニズムなので、もうちょっと楽観できるかも知れません。
とは言え、油断は禁物ですが。
Posted by 黒猫屋 at 2009年01月29日 22:34
ご連絡ありがとうございました。リンクをつなげました。
Posted by 管理人 at 2009年01月29日 22:40
新型インフルエンザは全身に感染するので、私も楽観できません。
Posted by masa at 2009年01月30日 07:06
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