金正日の写真捏造の疑惑が上がっている。私も調べたが、合成写真だと断言できるだろう。 ──
(1) The Times
今回のニュースの発端は、英紙のタイムズが捏造疑惑を報じたことだ。共同通信が報じている。
→ 共同通信の記事
この記事には画像がないので、調べてみたところ、次の英語サイトで見つかった。
→ 英語サイト
画像の下にある三角ボタンをクリックすることで、拡大画像を見ることができる。明らかに影の方向が異なっており、合成画像であることがわかる。別の日時に撮影したものと合成したようだ。(だから影の方向が異なる。)
ただし、である。話は複雑になる。
実は、このタイムズの写真そのものがタイムズによって捏造された疑惑がある。というのは、北朝鮮が配信した写真は、タイムズのものとは異なるからだ。
北朝鮮が配信した写真は、ここにある。
→ AFP
この写真(拡大写真もある)は、タイムズの写真とは明らかに異なる。影は特におかしくなっていない。となると、タイムズが捏造したのかも。??
とはいえ、詳細に見ると、影はともかくとして、黒い横線の有無が違うし、ひな壇の高さも微妙に違う。したがって、ひな壇の部分を含む、幅1メートルぐらいの部分は、やはり合成だと見なせるだろう。
(2) 私の指摘
実は、もっと決定的な点がある。それは、アップの画像だ。(翻訳表示に少し時間がかかります。)
→ 着席の画像
この画像は合成画像である。私はそう判断する。理由は、「焦点距離が異なっていること」だ。
まず、画面右方を見る。すると、窓の手前の棚を見て、カメラの焦点距離がわかる。カメラから2メートルぐらい先で、金正日の一つ先にある座席に座っている人のために、ピントが合っている。焦点距離は2メートルぐらい。
次に、金正日の座っているイスを見る。イスの肘掛けの茶色い部分を見る。すると、ピントは、かなり手前にあるとわかる。イスの右手側の肘掛けのあたりだ。焦点距離は1メートル弱。(少なくとも、イスの左手側の肘掛けのあたりは、ピントが遠くなりすぎている。そこはピントが合っていない。)
しかし、この両者は矛盾する。画面右側を見れば、ピントはかなり先にあるのだから、イスを見れば、右手側よりも左手側の方が、ピントはシャープであるはずだ。そうである必要ある。なのに、そうなっていない。
とすれば、ここから得られる結論はただ一つ。こうだ。
「これは合成画像である。金正日がイスに腰掛けてある画像(焦点距離は1メートル弱)の画像と、室内の画像(焦点距離は2メートル)とが、合成されている。つまり、焦点距離の異なる二つの画像が、合成されている」
(3) 別の合成
この写真には、次のおかしさがある。
「胴体に比べて、頭部がやや巨大すぎる。また、頭部が胴体にくっつきすぎており、首が短すぎる」
こんなに首が短いのは不自然だ。まるで「首のない人間」みたいだ。ちなみに、この画像と比べるといい。
→ 立っている金正日
これはかなり首が長い。先のイスに腰掛けているときとは、首の長さがまるで異なる。
とすると、この画像も頭部だけ合成された可能性が高い。
( ※ というのは、普段の金正日に比べて、首が立ちすぎているからだ。本来ならばもっと前に傾いているはずなのだが。)
(4) さらに別の疑惑
次の写真もある。
→ 曇天下に立つ金正日
この画像も、妙に不自然感がある。ただ、超広角レンズを使っているせいで、もともと不自然感がある。追加された不自然感が中和されてしまって、なかなかわかりにくい。
ただ、よく見るうちに、明白な難点が見つかった。これも焦点距離だ。
右側の金日成には、もちろんピントが合っている。焦点距離は2メートルぐらい。
左側の他人たちは、どうか? 一番手前の人物(焦点距離は1メートル弱)にピントが合っていて、2メートルぐらい先(金正日と同じぐらいカメラから離れている人物)にはピントが合っていない。
つまり、この写真も、金正日の分だけが、あとから合成されたことになる。
よく見ると、金正日の右足部分もおかしい。金正日の人物像全体は、超広角レンズで撮られた姿ではない。(歪みが少ない。) しかるに、写真全体は超広角レンズで取られている。だから、足の位置が当てはまるように、人物像を歪める必要がある。
そこで、金正日の右足の部分が加工されている。右足の膝下だけが妙に短くなっているのだ。……そして、そういうふうに加工したあとで、その全身像を、全景の写真に合成したのだろう。
なお、頭部だけを合成したのかと思ったが、よく見ると、そうではないようだ。上半身全体を、ズボン部分と合成している、と見える。というのは、上半身の向いている方向と、下半身の向いている方向が、少しズレているからだ。上半身の方が少し左を向いている。こういうことは、普通はありえない。(アクロバットと体操みたいなことをしているのでなければ。)
( ※ なお、このように上半身と下半身が分離しているのだとすれば、「右足を切り詰めている」ということは成立しないかもしれない。下半身だけが別人だとすれば、下半身の全体は合成なしであるとも考えられる。……たぶん、そっちが正解だろう。)
《 注記 》
実は、この人物たちの全員が、背景の上に合成されたものであろう。
初めからその疑いが強かったのだが、最後に示す 【 追記 】 のことを理由にして、そのことは確信できるようになった。
──
まとめ。
とにかく、着席している写真 (2) については、明白に合成画像だと言えるだろう。合成の証拠が挙がりすぎている。こんな写真は現実にはとうていありえない。
写真 (1) については、断言はできないが、合成の可能性がとても高い。
写真 (3) については、断言はできないが、合成の可能性がかなりある。
写真 (4) については、断言はできないが、合成の可能性がとても高い。
結論として言えば、北朝鮮は、次のことをしているようだ。
「ダミーである人物(体格が似ている)を、新たに登場させる。その人物の写真を撮る。時期の違いがバレないように、季節を合わせる」
「その後、ダミーである人物の写真と頭部だけ(または上体だけ)を、すり替えて、据え付けて、合成する」
【 追記 】
あとで別の写真を見たが、金正日の合成は、今回に始まったことではなく、ずっと前からなされていたようだ。
→ 2006年8月の写真
この写真も合成だろう。
第1に、人物四人と背景とが、まったく別のカメラで撮られたものである。カメラの位置が全然違っているし、レンズの焦点距離も全然違う。(背景を取ったのは広角カメラだが、人物を取ったのは広角カメラではない。)
第2に、金正日の頭部が変である。頭部だけ、合成したものだろう。(ひょっとしたら胸部も金正日かもしれない。ただし腕と足は別人だろう。たぶん。)
というわけで、「人物だけを背景に合成」および「頭部の合成」という、二種類の合成をしたことになる。これは (4) と同様の手法だ。
ひるがえって、(4) を見直すと、(4) の合成写真らしさがいっそうはっきりする。
ともあれ、2006年8月において、すでに合成写真が出回っていたことになる。この時点ですでに金正日は死亡または重体であったのだろう。
とすると、今夏に急に金正日の動向が見られなくなったということは、「金正日が死んだからではなくて、金正日の影武者が死んだから」という説がいっそう信頼性を増す。
→ 影武者説(重村)
→ ほら貝 書評・解説 (影武者説への)
[ 余談 ]
それにしても、世の中には、だまそうとする連中がまったく多い。
・ 北朝鮮 …… 「金正日の合成写真」でだます。
・ ブッシュ …… 「大量破壊兵器」でだます。
・ 小泉純一郎…… 「構造改革で景気回復」と言って、だます。
・ 金融工学 …… バブルをふくらませて、だます。
・ グーグル …… 「優良企業です」とだます。
まったく、油断も隙もあったものじゃない。世の中には、だまそうとする連中が多すぎる。
( ※ だから、私の「実は 真相は……」という話が大忙しだ。 (^^); )
2008年11月08日
過去ログ

タイムスタンプは下記 ↓
http://www.afpbb.com/article/politics/2542643/3558180
いろいろと調べてみたが、この写真自体は、おかしなところはないと思う。たぶん、本物だろう。
ただし、である。
撮影時期が問題だ。先に発表されたサッカー場の閲覧(本項・本文で示してある)のときと比べと、明らかに撮影時期が異なる。
・ 先のもの …… 太っている
・ 今回では …… 痩せている
前者はいかにもふくよかで快活そうだが、後者はやつれた感じで病弱そうだ。
たぶん、今回の分は、見破られないようにと、生前の最後のころの写真を取り出したのだろう。「在りし日の最後のころの姿」という感じか。