鉄道会社が電池電車を開発しているという。電気自動車や燃料電池自動車の、電車版。 ──
自動車では「電気自動車」や「燃料電池自動車」があるように、電車でも同じものを作ろう、という発想がある。
・ 路面電車 …… 電気電車
・ 非電化鉄道 …… 燃料電池電車
前者は、駅で電池に充電しながら走る、路面電車。
後者は、非電化区間でディーゼル車が走っているのを燃料電池で代替するもの。
いずれも開発中だという。(朝日・朝刊 2008-07-07 )
──
面白い記事だが、これは朝日流で、情報を歪めた報道だ。「自分好みの情報だけを書く」「自分の気に食わない情報を排除する」というやつ。朝日はひところは燃料電池車ばかりを持ち上げた。最近になると、電気自動車も持ち上げるようになった。だからこの二つだけを重視する。「どちらも温暖化ガスを出さないからクリーンですよ」というわけだ。
そして、そういう観点から物事を見るから、そういう観点に合致した情報だけをフィルターで濾し取ることになる。
──
では、真実は何か?
第1に、電気電車ならば実用可能だが、燃料電池電車なんて夢にすぎない、ということだ。記事でも「画期的な技術革新があれば」なんて悠長なことを述べているが、つまりは「実用化は見通しの立たない夢にすぎない」ということだ。
第2に、実際にはもっと現実的なものが開発されている、ということだ。それは「ハイブリッド列車」である。正確には「ハイブリッド・ディーゼル車」である。動力源はディーゼルなのだが、「ディーゼル発電 → モーターで駆動」というふうにする。このことで、出力が安定化する(出力の変動がなくなる)ので、ディーゼルがかなりクリーンになる。また、ハイブリッドの常で、減速時のエネルギーを回生できるから、燃費が良くなる(省エネになる)。
──
だから、どうせ報道するのならば、最も有力な「ハイブリッド・ディーゼル車」を報道するべきだった。これこそが現実に省エネの効果をもたらす。この点、自動車のプリウスと同様だ。電気自動車も燃料電池車も、現状ではまったく普及していないので、効果はゼロ同然だが、プリウスは現実に多大な省エネ効果をもたらしている。……新聞が報道するべきは、夢ではなくて現実なのである。( SF小説じゃなくて報道機関なのだから当然だ。)
ではなぜ、朝日はこれを報道しなかったか? 理由は、先にも述べたとおり。「自分好みの情報だけを伝える」という方針だ。「自分の気に食わないものは報道しない」という方針だ。
こうして、情報にフィルターがかかり、読者に歪んだ情報を伝えるようになる。
【 関連項目 】
→ プラグイン・ハイブリッド
※ 自動車のハイブリッドで「パラレル」でなく「シリアル」が次世代形になるだろう、という話。「ハイブリッド・ディーゼル車」と原理は共通するだろう。
【 参考サイト 】
電池電車についての、ネット上の情報。
・ 基本情報
・ 一般情報
・ 画像による説明
・ 情景写真
2008年07月21日
この記事へのコメント
コメントを書く
過去ログ
