2008年06月12日

◆ オタクと抗うつ剤

 引きこもりふうのオタクには、抗うつ剤が有効だろう、という話。
 (オタクは狂人だ、と非難しているわけではない。オタクは怒らないでほしい。 (^^); ) ──

 例のオタク殺人事件の犯人についての記事をあれこれ読んで思ったのだが、この人は鬱(うつ)病気味ではなかろうか?
 そこで、例の犯人と鬱病患者を比べると、両者にはかなり共通点がある、とわかる。
 「自己への無力感に苛まれている」
 「人生をはかなんでいる」
 「生きる気力をなくす」
 「死にたくなる」
 これらは、犯人の特質だが、鬱病患者と共通する。

 ただ、普通の鬱病患者は殺人なんかしないし、殺人をする気力さえもないが、この犯人は暴走した。そこがちょっと違う。
 とはいえ、両者の共通性は多い。とすると、例の殺人犯は、「オタク」というよりは、「鬱病」という面の方が強いのかもしれない。あのオタク殺人事件の犯人も、神経科に通えば、殺人事件なんかしないで済んだはずだ。
 特に、抗うつ剤が有効だ、と思える。
( ※ この観点からすると、ナイフの取り締まりなんかよりは、抗うつ剤の処方の方が、はるかに有効な殺人予防策だ、とわかる。)
( ※ これは別に、悪口のつもりじゃないので、念のため。一種の神経科の治療行為にすぎない。)

 ──

 一方、オタクと鬱病患者を比較しても、共通点も多い。
 実際、神経科に通って、抗うつ剤を飲んでいるオタクも、けっこういるらしい。それで治療効果はちゃんと出ているようだ。

 ただし、注意。「オタクはみんな鬱病だ」というようなことは、ありえない。精神的に健全なオタクは、たくさんいる。
 だが、逆は成立するかもしれない。つまり、
   「オタクだから鬱病になる」
 ということはないが、
   「鬱病だからオタクになる」
 ということはありそうだ。つまり、
   「鬱病患者はオタクになりやすい」
 ということだ。

 神経的に病的な人間というのは、必ず社会に一定頻度で現れる。(抗うつ剤を飲んでいる一般人は、もともとたくさんいる。)
 そういう人々にとって、ロリコンアニメがあふれている現状は、まさしく好適だろう。そこで彼らは、それにかぶりついて、オタクになる。

 ──

 とにかく、「鬱病だからオタクになる」ということはありそうだ。(その逆はなくとも。)
 とすれば、オタクのうちの一定数は、オタクを治すために、神経科に通って、抗うつ剤の処方を受けた方がいいのかもしれない。「自分はオタクだなあ」と思ったら、まずは神経科に行った方がいいかもしれない、ということもありそうだ。

 ────────────


 ただし、である。私としては、もっといい方法を教えよう。
 一般に、(重症の鬱病はともかくとして)軽度の鬱病であれば、抗うつ剤なんかよりも、もっといい方法がある。それは「スポーツ」だ。
 全身運動をする。エアロビダンスやジョギングや水泳を毎日欠かさず実行して、エアロビクス(有酸素運動)で最大酸素摂取量を高める。── こうすれば、体が活性化され、神経が安定し、しだいに長期的には精神が安定する。はっきりと効果が出るには、かなりの時間がかかるだろうが、とりあえずは半月ぐらいでも、少しは効果が出てくるだろう。

( ※ 注記。体力強化のための筋肉運動ではない。したがってウェートトレーニングなんかは無意味である。腕立て伏せや腹筋も同様。あくまで最大酸素摂取量を高めるような全身運動であることが必要だ。さもないと、神経系には改善効果がない。)

 ──

 全身運動のスポーツが鬱病患者に好影響を与えることは はっきりとしている。
 ただし、ひどい鬱病になると、スポーツをする意思すらも湧かない。となると、その段階では、抗うつ剤の服用も必要だろう。ただ、軽度の鬱病であれば、スポーツをする意思は生じるはずだ。
 あなたは今、スポーツをする意思はあるか? というか、「したい」だけでなく、まさしくすることができて、実際になしているか? ……このことで、あなたが鬱病であるか否かを判定できるかもしれない。いくらかは。

( ※ 私自身は、毎日スポーツをしている。すると、気がふさぐことは、ほとんど起こらなくなった。また、肩凝りや胃弱や風邪引きも劇的に改善した。)


 結論。

 自分をオタクだと思うのであれば、今すぐスポーツを毎日やるべし。
 それが無理ならば(やる気が湧かなければ or 実行できなければ)、神経科の治療を受けて、抗うつ剤を飲むべし。

 やがて、毎日スポーツをやるようになったとき、世間があなたを見る目は「オタク」ではなく「スポーツマン」になるだろう。また、あなたの望みも、レイちゃんのフィギュアをいじることではなくなり、現実の女性とエッチをすることになるだろう。体がそれを要求するはずだ。  (^^);
 


 【 注記 】

 本項は、医学的な話題を扱っている。ただし、私は医者ではないから、これを医者のアドバイスだと思って、完全に信じてはならない。個別には、専門の医者の見解を受けるべきだ。
( ※ オタクと抗うつ剤との関係がどれほどかは、はっきりとはしない。その意味で、本項は学術論文なんかではなくて、ただの感想に留まっている。信頼度については読者が判断してください。)
( ※ なお、「抗うつ剤を飲め」と推奨しているわけでもない。「自殺や殺人をするほどなら、抗うつ剤で解決の手口を取れ」というだけだ。抗うつ剤には、副作用がないわけでもないので、あっさりお勧めできるわけでもない。)

 ──

 とはいえ、「気がふさいだらスポーツをするべし」という本項の結論だけは、全面的に信じていい。これによるプラス効果はあるが、マイナス効果はないからだ。
 「スポーツをやりましょう」という言葉を信じても、何も弊害はない。むしろ、有益だ。中年なら、体型がスリムになり、メタボが改善する。若者なら、ぜい肉が減り、格好が良くなり、女にモテるようになる。
 重度のオタクって、たいてい、デブで軟弱だが、それは、引きこもりになっていて、運動をしないからだ。ちゃんと運動をすれば、デブで軟弱なのが治る。すると、精神が明るくなり、引きこもりも治る。……と同時に、オタクを卒業するだろう。



 [ 付記1 ]
 本項を読んで、腹を立てるオタクが多いと予想される。「オタクを気違い扱いするのか!」と。
 しかし、オタクを「もともと異常性格者だ」というふうに先天的要因で理解するよりは、オタクを「運動不足で根暗になった」というふうに後天的要因で理解する方が、妥当だろう。
 前者ならば、救いがないが、後者ならば、運動だけで解決する。……ま、ひどい場合に、抗うつ剤がいるが、それだって、「先天的な異常性格者」と見なすよりは、ずっとマシだろう。(ただの病人にすぎないわけ。)

 つまり、本項は、オタクを「病人」と見なすことはあっても、「気違いだ」と見なしているわけではない。むしろ、その逆だ。勘違いしないように。……オタクは、やたらと被害妄想が強いので、注意してほしい。

 [ 付記2 ]
 雑感を言えば、オタクであれ、鬱病であれ、どちらも「文明病」という感じがする。人々は変な時代に生まれてしまったようだ。  (^^);
 鬱病は「文明病」みたいなものであり、現代人の多くがこれに染まりかかっている。別に、オタクに限ったわけじゃないのだ。「オタクは気違いだ」というふうに誇張するのであれば、「現代人はみんな気違いだ」とも言える。
( ※ ま、私は「泉の波立ち」で、よくそういう言い方をするが。 「集団妄想」という言葉で。  (^^); )

 だから、上記の「治療法」みたいなのは、オタクに限らず、たいていの人にも当てはまる、と言えるだろう。
( ※ その意味で、本項のタイトルに「オタク」という言葉を入れたのは、ちょっと不適当かもしれない。……が、これは、後付けの話。)
 
 [ 付記3 ]
 現代人のこの傾向(オタク化ないし鬱病化)が、どんどん進むと、どうなるか?
 私の予想では、将来は、もっとひどいことになる。セクソイドという性的愛玩ロボットができて、オタクふうの人々はこれと遊ぶようになる。フィギュア人形じゃなくて、全身大のフィギュアロボット。人工知能が付いて、言葉もしゃべる。「理想の彼女」みたいだ。しかも、何でもしてくれる。 (^^); …… こうして人類は滅亡への道をたどる。)
( ※ オタク好みの SF みたいですが。  (^^); )
( ※ そう言えば、江川達也に、同趣旨の漫画があった。「GOLDEN BOY」 とかね。……これ、オタクっぽい漫画です。「何でそんなの知っているんだ、このオタク野郎!」と言うなかれ。  (^^); )
 
 [ 付記4 ]
 本項は、オタクの反論は歓迎しておりませんが、精神科医によるアドバイスは歓迎します。「抗うつ剤の是非」とかね。……ま、ネットでも、いくらかはわかるようですが。



 《 参考 》
 ネットで調べたところ、うつ病対策としては、次の方法もあるそうだ。
   ・ アロマテラピー (ハーブの香り)
   ・ 鍼灸 (東洋医学)

 いずれも、副作用がないという点では、抗うつ剤よりも勝るようだ。効果は弱いとしても。
posted by 管理人 at 16:50 | Comment(5) | 一般(雑学)1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは個人的な感覚で、あまり根拠はないのですが、鬱だからオタクに、とかオタクだから鬱に、という気はあまりしません。これらは因果関係と言うよりも、それ以外の共通の原因があるような気がします。
それは多分、性格的な形質とか環境とかいったものだと思います。はっきりとは言えませんが。
ただ、この二つが同居しているケースは確かに多いかも知れません。
Posted by poimandres at 2008年06月13日 19:49
確かに、鬱傾向だからオタク化していくのは
なかなかよく有りそうです。
個人的には
病弱or体力が無い⇒
負けることや比較されることにより、
スポーツに対してネガティブな条件付けをされる⇒スポーツをやらず、結果的に体力の向上の機会を失い、さらに神経活性を損なう
⇒鬱傾向の精神⇒おたくの道
というパターンがありそうです。

このパターンのおたくを直すのは、スポーツに対するネガティブな条件付けを解除することが必要かと考えます
Posted by at 2008年06月15日 22:48
管理人氏の博学には、只々、関心しております。
オタクとうつ病というのは相関関係があるように思います。
例えば、生真面目で仕事熱心な方、言い方をかえれば、仕事オタクです。
私もそうでした。
何で、オタクになるのかは、未だにわかっていません。
Posted by 山本京 at 2008年06月27日 20:43
うつ病患者です。
抗うつ剤で検索してきました。
とりあえず感じとしては
軽い鬱病→気分転換に運動をしよう!→運動が義務的だな…→ストレスになる→鬱病悪化
にも繋がります。
鬱病にはとにかく休養。
とにかく休む。
気分転換にスポーツ!
スポーツでストレス解消を!!は医学的に間違っています。
気分転換を勧めてはいけない。
調べれば分かります。
ただ日の光を浴びる事はセロトニンを増やすので日光浴はいいと言われました。
オタクと嘘は分かりませんが、スポーツすれば鬱病解消は違いますよ(^-^)
Posted by 通りすがり at 2011年04月02日 08:35
休養は重要ですが、疲れが取れたあとでも無理に休んでばかりいれば、体が衰弱するし、自律神経系も変調します。
 現代人は基本的には運動不足なので、原始人みたいに適度の運動をすることは体の調子を健全化します。

> 気分転換にスポーツ! スポーツでストレス解消を!!

 そんなこと書いていませんよ。誤読。
 スポーツが大切なのは、体の調子を健全化することです。自律神経系を健全化することです。
 一日だけやったって、ダメです。また、激しい運動も有害。
 大切なのは、パソコンと向かいあってばかりいないで、散歩や軽いジョッギングをして、体を健全に動かすことです。そういう意味。

> エアロビクス(有酸素運動)で最大酸素摂取量を高める。
> 体力強化のための筋肉運動ではない。

 と本文中に書いてあるでしょ。あなたは正反対に誤読していますよ。
Posted by 管理人 at 2011年04月02日 11:09
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