これまでは、「サメ肌の水着」なども取り入れられてきたが、それでも時間短縮効果はほとんど皆無。メダルや成績を左右するほどではなかった。
ところが英スピード社製の水着は、百メートルで 0.5 〜 0.7 秒だから、画期的だ。決勝にも出場できない選手が、一挙に金メダルになる。逆に言えば、金メダル級の選手も、水着が違うだけで、決勝に残れなくなる。
では、どうして、これほどの差が生じたのか?
──
これまでの「サメ肌の水着」などは、(水泳パンツ部分の)布の摩擦抵抗を減らすだけだった。パンツ部分だけだから、たいしたことはない。また、パンツの素材をどうしようと、たいして違いはない。水そのものがヌルヌルだから、水とパンツとの抵抗など、もともとほとんど存在しないのだ。そんな抵抗を減らしても、ほとんど意味がない。
これが、今までの水着が無効だった理由だ。
──
英スピード社製の水着は、どうか? これは、布の摩擦抵抗を減らすのではない。では何かと言うと、流体抵抗を減らしているのだ。……これはつまり、飛行機や自動車の空気抵抗を減らすのと同じである。表面の摩擦を減らすのではなくて、流体がなめらかに流れるようにする。表面ではなく全体の形状を最適化する。
では、具体的には? 飛行機や自動車ならば、形状を流線型のようにして、渦ができないようにする。泳ぐ人間も同様だ。強い力で肉体を締め付けることで、肉体をなるべく流線型に近づける。簡単に言えば、人間の肉体を魚形にする。
このことを理解するには、腹部のすぐ上の肋骨のあたりを締め付けてみるといい。このことで、胴体の形が流線型に近づくことがわかるだろう。
つまり、人間の肉体は、もともと魚形にはなっていない。地上で暮らすための形になっており、泳ぐための形にはなっていない。そこで、肉体をボディースーツで締め付けることによって、人間の形状をなるべく魚形に近づける。……それが「締め付けること」の意義だ。
──
要するに、ここでは、発想の転換がある。
・ 摩擦抵抗を減らす …… 効果は微弱
・ 流体抵抗を減らす …… 効果は劇的
従来の発想は、「抵抗を減らすには摩擦を減らせばいい」というものだった。そこから、たとえば「サメ肌の素材」などが生まれた。
しかし、そういう旧来型の発想にとらわれていると、斬新な発想は生まれないものだ。そのことを、今回の話題は教えてくれる。
[ 付記 ]
今回の教訓は、二つある。
(1) 自然を模倣せよ
どうするべきか迷ったら、自然を模倣するといい。そう考えて、自然を見れば、魚が目に入る。素早く泳ぎたければ、魚を真似ればいいのだ。魚そっくりになればいいのだ。
( ※ 何でもかんでも模倣すればいい、というわけではないが、学ぶべき点はたくさんある、とわきまえるといい。)
(2) 表面よりも本質を見よ
どうせ魚を真似るにしても、表面だけを真似しようとしては駄目だ。
魚みたいになろうというと、半魚人のように全身をウロコだらけにしようとか、サメ肌の水着を使おうとか、そういうふうに表面だけを真似しようとしがちだ。
しかし、表面よりも、本質を真似るべきだ。つまり、「流線型のボディ」という本質を。
一般に、人は小さな部分ばかりを見たがる。小さなウロコを欲しがったり、サメ肌の表皮を顕微鏡的に探り出したりする。しかし、そんな小さな部分よりも、全身という巨大な物を見るべきなのだ。
小さな部分にとらわれると、大きな部分を見失う。
[ 補足1 ]
疑問に感じる人もいるようなので、わかりやすく直感的に示す。
(1) 金属板と木板
金属板と木板を比べる。金属板はツルツルで、木板はザラザラだ。摩擦抵抗は大きく異なる。そこに物体を載せれば、金属板ではすべるが、木板ではすべらない。
しかし、金属板と木板をともに水中に入れれば、その差はほとんどわからない。少しは差があるが、水中でまっすぐ動かす限りは、どちらも抵抗はほとんど感じられない。
(2) 凸凹の有無
金属板でも木板でもいいが、そこに大きな凸凹をつけるとしよう。たとえば、半球状の凸部を二つつける。(乳房か尻みたいだ。 (^^); )
すると、とたんに、大きな抵抗が生じる。水流が大きく乱れるからだ。
さて。この物体が(金属でもなく木でもなく)こんにゃくのような軟体でできていたとしよう。この形の全体に、布をかぶせて、強く圧迫すると、凸部がつぶれて、全体がなめらかな形状になる。すると、大きかった抵抗が急激に減少する。
まとめ。
水の抵抗に影響するのは、摩擦ではなくて、全体の形状である。摩擦の影響は、あるとしても、ごくわずかでしかない。
[ 補足2 ]
スピード社の水着が速い理由について、いくらか補足しておこう。
(1) 体型
競技会の写真を見たが、スピード社の下着を着た人と、日本の下着を着た人とでは、体型が違って見える。
スピード社の下着を着た人は、体型がほとんどイルカのように見える。
一方、日本の下着を着た人は、筋肉部分があちこちで盛り上がっているので、体がまるで団子のように見える。当然、前者は流体抵抗が少なく、後者は流体抵抗が大きい。……見ただけでも、一目でわかるだろう。(正面から見ただけではちょっとわかりにくいが、横から見るとわかる。)
(2) 呼吸
強く締めることの効果には、呼吸を高める効果もある。呼吸するとき、吸気は横隔膜などの筋肉でなされるが、呼気には筋肉が働かないで自然呼気に頼る。だから、呼気の能力を高めるためには、胸を強く締め付けるといい。実際、宣伝広告によると、スピード社の水着をつけると呼吸能力が5%向上するそうだ。
(参考 → Wikipedia 「呼吸筋」)
(3) ベルト効果
体を締め付けることは、スポーツ競技にとって有害だろうか?
一般に、ベルトで腹部を締め付けると、筋力をうまく発揮できる、ということが知られている。たとえば重量挙げでは、ベルトを使ったときには、使わなかったときに比べて、多くの力が出る。(明らかに有意の差が生じる。)
似たことは他の筋肉でも当てはまるかもしれない。あまり強力に締め付けるのは考え物だが、ムラなく一定の圧迫感を加えると、筋力はうまく発揮されるかもしれない。……はっきりとはしないが、こういう効果もありそうだ。ベルトと同様に。
【 追記1 】
魔法の水着が速い理由は? これには、二つの見解がある。
(1) 流体抵抗を減らしている(渦をなくしている)から。
(2) 泳者の姿勢を正しくしているから。
私は本項で (1) を主張しているが、日本の水着メーカーは(2)を主張している。
この二つの見解がある、ということを、ここでは一応、追記しておこう。
なお、スピード社自身は、自社の製品について、(1) を強調している。
とすれば、日本メーカーは、スピード社の方針について誤解しているとしか思えない、というのが、私の判断だ。
とはいえ、世の中には、別の見解もある。「スピード社の方針については、スピード社自身よりも、日本のメーカーの方がよくわかっている」と。
もしそれが本当なら、日本メーカーの方がスピード社よりもずっとすばらしい性能の製品を開発しているはずだが、実際には、日本メーカーの方がはるかに劣っており、見よう見まねで、スピード社の物真似をしているだけだ。わけがわからないまま。
「流体抵抗を減らす」というスピード社の方針と、「姿勢を正す」という日本メーカーの方針の、どちらが正しいと思うかは、読者が自分で判断してください。
【 追記2 】
スピード社の水着を試着した選手が日本記録を続出させたという。(各紙報道 2008-06-07 )
一方、日本メーカーの水着も試着されたが、スピード社の水着には劣るようだ。では、なぜ?
ミズノは配布した資料に、新作を試着した選手の評価としてLZRとの比較7項目を掲載。水抜け、動きやすさで上回っているとしこの言葉からしても、日本メーカーは、スピード社の水着の特質を理解していない、とわかる。
( → デイリースポーツ )
「水抜け、動きやすさ」などは、むしろ、劣っている方がいいのだ。
・ 水を布に通さずに表面で流す方がいい。
(したがって、水着内の水はそのまま滞留させておく方がいい。)
・ 動きにくい方がいい。
(可動部分の肩から先だけは、動きやすい方がいいが。)
スピード社の水着の方針は、「人間を魚にすること」である。そして、魚を見ればわかるとおり、体をごくわずかに弓状に振動させるだけで、高速に泳ぐ。可動部分はごくわずかなのだ。
ここでは、動きやすさなど、有害無益である。むしろ、「動きにくくして、体を硬質ゴムの板のようにすること」が大事だ。比喩的に言えば、体をヒレのようにする。(水中遊泳のときに足の先につけるフィンのようにする。体 全体を。)
そして、そのためには、体がクニャクニャと動きやすい現状は、不適なのだ。陸上で体操をするのであれば、動きやすい方がいいが、水中で泳ぐためには、体はなるべく固い板のようにするべきだ。(金属ほど固いと、固すぎてかえって困るが、ほどほどに。)
結論。
日本メーカーは、スピード社の水着の特質を理解していない。6月になっても、いまだに根本的に勘違いしている。こんなことでは、日本の水着は、スピード社には追いつけまい。本番では、日本の水着を捨てるのがベストだろう。
( ※ 後日記: その方針が、後日、実際にほぼ決まった。少なくとも、国産の水着は強制されなくなった。)
【 追記3 】
上記で述べたことは、結果的に証明された。報道記事によると、競技会では、国産メーカーの改良版の水着よりも、スピード社の水着の方が圧倒的に優れているという。( 2008-06-08 報道 )
北島康介の場合、
ミズノが北島用に開発した新モデル(全身タイプ) …… 1分00秒67
スピード社の汎用型のモデル(下半身のみ) …… 59秒44
→ http://mainichi.jp/enta/sports/news/20080607spn00m050011000c.html
ミズノの新モデルは、1秒23 も遅い。これでは、新型にしても、速くなったとは言えないし、かえって遅くとさえ言えそうだ。(他社従来型とスピード社との差は、通常、0.5〜0.7秒だから。)
「国産メーカーはスピード社の理念を全然理解していない」という私の指摘の通りだろう。そして、それゆえ、国産メーカーの水着は全然効果がない、ということになる。そのことが結果としての数値で証明されたことになる。
「締め付けることが大事だ」という私の指摘に対して、「緩やかなのでこちらの方が優れています」とか、「体の姿勢を正すことが大切です」とか、そんなことを言っているようでは、とんでもない勘違いなのである。
( ※ なお、マスコミの記事では、「締め付けることで体の体積を減らして抵抗を減らす」という記述も見られるが、とんでもない勘違い。体の体積を減らせば、浮力が減ってしまうので、かえって遅くなる。というか、沈んでしまいかねない。……こんなことは、小学校で勉強するはずだ。アルキメデスの原理とかね。「締め付けること」のメリットは、「体積を減らすこと」なんかではない。デタラメ記事にだまされないようにしよう。)
【 追記4 】
国産メーカーは、技術的に何も理解できていないし、スピード社には勝てるはずがないのだから、さっさと白旗を揚げるのが最善だろう。
「契約選手も、当社の水着を着用する必要はありません。スピード社の水着をつけて構いません。それでも契約料を返済する必要はありません」
こういうふうに発表すればいい。そうすれば、「おお、肝っ玉が太いな」と拍手喝采を浴びせるだろう。すばらしい宣伝効果。
現実はどうか?
「自社の水着を着てほしい。そのために選手がメダルを取れなくなっても自社の責任じゃない。あとは野となれ山となれ。日本のメダルよりは自社の宣伝効果が大事」
という方針だ。そのせいで、自社の宣伝効果はすごいが、その宣伝効果とは、「こいつは悪党会社だ」という宣伝効果だ。
特に、ミズノはそうだ。「ミズノはひどい会社だ。北島その他の選手は可哀想だ」という声が日本中に渦巻いている。ミズノは徹底的な悪玉になっている。
技術で追いつけないのは仕方ないが、ケチさのあまり自社の顔に泥を塗るのは最悪だ。最悪の経営判断。
( ※ いったん「スピード社の製品でも構いませんよ」と言ったあとで、選手がミズノを選んだとしても、別に問題はない。だから、なるべく早く、「スピード社の製品でも構いませんよ」と言う方がいいのだが。……船場吉兆と同じですね。エゴのせいで、自社の悪評が立つばかり。そのうちつぶれるかも。)
( ※ 後日記。……後日、国産の水着メーカーは、方針をあらためた。 2008-06-10 )
( ※ 後日記。……朝日の社説 2008-06-11 に、本項と同趣旨の話が掲載された。
「強烈に締め上げることで体の凹凸を滑らかにしたのだ」「大胆な発想の転換」「国内メーカーは完敗だった。着心地を重視し、体を動きやすくして選手の能力を発揮させる。それが国内メーカーの考え方だ。」ほとんど本項の丸写しに思えるのだが、違いますかね? 私以外には同趣旨のことを言った人はいないようだし。……そう言えば、NHKもどこかのブログを丸写しにして話題になったが、二の舞ですかね?)
【 追記5 】
本項で述べたことは、その後に実証された。以下、引用。
《 NHKクローズアップ現代(2008年7月2日放送) 》なお、同趣旨のことは、同じころの朝日新聞の記事にも小さく掲載されていたと思う。「流線型で抵抗を減らしたことが高速化の理由だ」という趣旨。その記事によれば、「抵抗は半分になる」と記述されていたはずだ。
イギリス・スピード社製の高速水着である。その秘密は何か。NHKお得意の検証だ。
いったいどんなメカニズムなのかを、筑波大学の高木英樹准教授が、アテネ五輪のときの水着との比較をやった。
違ったのは、身体の形だった。締め付けによって凹凸が少ない流線型。さらに、水中での姿勢も変わった。従来は足が下がっていたのが、水面に近くなって、この2つで水の抵抗が、大きく減っていたのだった。
この結果、飛び込んで10メートル進むまでに、0秒1から0秒2の違いが出た。
( → j-cast テレビウォッチ )
( ※ いつの記事だったかは思い出せないが、朝日の有料検索で調べればわかるだろう。なお、たぶん朝日だったと思うが、読売かも。)
[ 余談 ]
スピード社の水着の名前は「スピードレーサー」(Speed Racer)。
これは往年の自動車マンガ「マッハ GoGoGo 」の英語版のタイトル。近日中に、実写版の映画が公開される。
→ http://wwws.warnerbros.co.jp/mach5/teaser/
英語で Speed Racer と言えば、「マッハ GoGoGo 」のことに決まっていた。
→ http://en.wikipedia.org/wiki/Speed_Racer
なのに、どうして水着の名前を「 Speed Racer」(マッハ GoGoGo)にしたのか?
不思議ですねえ。映画とタイアップしているんだろうか? (^^);
──
【 補記 】
「スピードレーサー」じゃなくて、「スピード・レーザー・レーサー」だぞ、という指摘もあった。ふむふむ。 (^^);
さらに調べると、Speed Racer ではなく、Speedo Racer であった。 Speed のあとに小文字の o が付いているんですね。この会社の名は。
( ※ 実は、スピード社の昔の名前は、 Speed-0 [すぴーど・ぜろ]だったらしい。 )

1>水そのものがヌルヌルだから、水とパンツと
の抵抗など、もともとほとんど存在しないの
だ。
??水そのものがヌルヌルならば、抵抗はほとんど存在し
ない? ならば船において今や抵抗の大半を占める摩擦抵
抗が存在し無くなってしまいます!?
そもそも全身をカバーする最近の水着は、体表面を皮膚よ
り摩擦係数の低い素材で覆い「摩擦抵抗」を低減させ、か
つ体表面の波打ち(プルプル)を防ぐことにより、「形状
抵抗」(後述)の低減を図ったものです。
水とパンツとの抵抗は厳然としてあります。但し、各社の
摩擦抵抗を減らす取り組みが高いレベルで揃ってきており
差異が表面化していないということです。
2>布の摩擦抵抗を減らすのではない。では何かと
言うと、流水抵抗を減らしているのだ。
「流水抵抗」なる言葉は水着メーカーがよく使う用語です
がメーカーは水着表面の摩擦抵抗の意でこの用語を用いて
います。
「飛行機や自動車ならば、形状を流線型のようにして、渦
ができないようにする」ということを指すのであれば、
「形状抵抗」が適当です。水を扱う流体力学における基本
用語です。
3>泳ぐ人間も同様だ。強い力で肉体を締め付け
ることで、肉体をなるべく流線型に近づけ
る。簡単に言えば、人間の肉体を魚形にする
このことを理解するには、腹部のすぐ上の肋
骨のあたりを締め付けてみるといい。このこ
とで、胴体の形が流線型に近づくことがわか
るだろう。
??そういうものではないようですよ。 泳いでいる際の
姿勢を整えるため、体を締め付ける構造となっているよう
です。
すなわち、体を締め付けることによって「形状抵抗」的に
体を変形させるのではなく、体の「姿勢」を最適の状態に
保つもののようです。
それが公式見解だから、「そうじゃないんですよ。これこれですよ」というのが、私の見解。
「メーカーの見解を紹介したものではなくて、私の見解を示したものです」
と注記しておけば良かったですね。済みません。舌足らずでした。
どっちが正しいかは、実験してみればわかる。ただし、すごく金がかかるが。
なお、統計的な推定ならば、簡単。
「どの人でもほぼ 0.5秒程度の向上ならば、私の見解が正しいはず。人によってバラツキが非常に大きく、かえって悪化する人も続出するのであれば、メーカーの見解が正しいはず」
なお、メーカーの見解は、次の通り。
「おれたちの水着が姿勢を正しくしてやっているんだ。なぜなら、超一流のメダリストたちでさえ、自分では姿勢を正しくできないからだ。」(わかったか、この脳タリンの馬鹿者どもめ。おまえたちメダリストは能なしなんだよ。)
私はそうは思いませんけどね。
早速の回答ありがとうございます。 で、管理人さんの
回答で分からない部分があります。
>なお、統計的な推定ならば、簡単。
「どの人でもほぼ 0.5秒程度の向上ならば、
私の見解が正しいはず。人によってバラツキ
が非常に大きく、かえって悪化する人も続出
するのであれば、メーカーの見解が正しいは
ず」
これはなぜですか?
それぞれの泳者で、上・下半身比率、筋肉の付き方、頚部の
長さなど千差万別であり、その中で例えば腹部と腿部を締め
付けることにより、すべての体型で抵抗係数が○%低下する
形状に変化するなんて有り得ないでしょう。
それよりも、例えば平泳ぎなら「上半身の上下動を抑える」、
「体を極力直線に保つ」という「理想の姿勢」に保つほうが
大多数の泳者に効果がでるのでは無いですか?
管理人さんの見解は、すでに大多数の泳者に0.5秒程度の向上
が見られることを踏まえた、後出しジャンケンの我田引水に
しか思えません。
私の思うメーカーの見解は
「超一流のメダリストたちでも、全ての局面(1ストローク
中の様々な姿勢、スタートからゴールまでの様々なフェーズ
)において理想の姿勢に保つことは難しい。」
ということだと思います。
また、姿勢を変えるというのは、良い方向に変えるとは限らず、悪い方向に変えることもかなり多くなるはずです。
さらに言うならば、
・ 姿勢 …… 自分で変えることができる
(筋肉により)
・ 体型 …… 自分で変えることができない
(筋肉では変えられない)
たとえば、ぜい肉や乳房は、自分の意思では変えることができないし、姿勢の問題でもない。これ(体型)を変えることができるのは、衣服(ボディースーツなど)だけです。
──
あとでスピード社の見解を調べてみたら、私の見解に似たことを言っています。特に私の独創というわけでもないらしい。
日本のメーカーの見解(姿勢を正す)というのが、スピード社の理念を正しく理解していない、というだけのことらしい。
http://techon.nikkeibp.co.jp/PR/10000035/10005533/
>まとめ。
水の抵抗に影響するのは、摩擦ではなくて、
全体の形状である。摩擦の影響は、あるとし
ても、ごくわずかでしかない。
大型船舶の場合、全抵抗の80%近くを摩擦抵抗が占めています。形状抵抗、造波抵抗は残り20%に過ぎません。 船と人間は違います。が、フルード数の影響からすると、スケールの小さな人間のほうが粘性の影響は大きく出ます。
管理人さんの直感は間違っています。
もともと形態が最適化されたもの同士について比較するのは無意味です。比較するなら、船舶以外の形態(球状など)と比較してください。
例。大型船舶に巨大な突起をたくさんつける。
突起を減らすのと、表面摩擦を減らすのと、どちらが効果があるか?
さらに言うなら、表面がつるつるのボイン女性(凸凹)と、表面がざらざらの流線型模型とを比べて、どちらが抵抗が少ないか?
ものすごい渦を形成する形態と、渦が全然できない形態を比べて、どちらの抵抗が少ないか?
どこをどう誤読していたか、考えて下さい。
《 練習問題 》
水泳用のゴーグルは、次のどちらが抵抗が少ないか?
・ 表面がつるつるだが、凸状に大きく出っぱっている。
・ 形態が平面状。(眼窩の窪みをなくす感じの形態。)
──
( 大型船舶というのは、板のようなものです。その造波抵抗を考えるということが根本的におかしい。)
タイムスタンプは下記。 ↓
「オリンピックでメダルを争うような贅肉を落としきったアスリート達において、すべての体型で抵抗係数が○%低下する形状に変化するなんて有り得ないでしょう。」
ありえる。そのことは、実際にスピード社の水着を着るか、自分の体を帯で絞ってみれば、すぐにわかる。
非常に強い力で体を締め付けると、体の形状がつぶれる。たとえば、尻は二つの半球形があったのが、一つの半球形になってしまう。胸や腹部も、魚のようになめらかな形になる。腹部の腹筋の割れ目も、なるべく消えるようになる。……こうして、あちこちで、渦の発生する場所が消失する。
非常に強い力で体を締め付けると、体の形状がつぶれる。このことを理解することが必要だ。
( ※ いちいちここで書かなくても、普通の人なら、本文を読めばすぐにわかることだが。)
タイムスタンプは 下記。 ↓