2007年07月24日

◆ 国産ステルス機

 国産ステルス機を開発しようという動きがあるという。
 しかし、ステルス戦闘機(F22ふう)なんて、あっても、莫大な浪費になるだけである。ステルスなら、ステルス爆撃機にするべきだ。

    ※ 本項目は、あくまで筆者の個人的見解です。
       軍事常識を一般向けに解説したものではありません。
 ──

 まずは、記事を引用しよう。
 防衛省は23日、ステルス性能などを持つ「第5世代」の戦闘機技術を検証する有人実験機の開発に向け、来年度予算の概算要求に費用を計上する方針を固めた。
 防衛省によると、有人実験機には、ステルス技術や高度な電子機器などを搭載する。レーダーや武器などは搭載しないため、実際の戦闘機よりは小型になる予定だ。開発期間は約10年、開発費は総額で数百億円程度を見込んでいる。
 国産機の本格的な開発には、政府内や米側との調整のほか、費用や性能の十分な検証が必要になる。このため、まずは有人実験機の開発を目指すことにした。
 → 読売新聞
 ステルスの意味は、「レーダーに感知されない」ということだ。そのことは、攻撃のときにのみ強い意味があり、防衛のときにはあまり意味がない。というのは、日本全体を隠すわけには行かないからだ。ステルス戦闘機を隠して、日本全体を隠さないのでは、頭隠して尻隠さずである。無意味。
 だから、ステルスを開発するのなら、(防衛用の)ステルス戦闘機ではなく、(攻撃用の)ステルス爆撃機でなくてはならない。

 シミュレーションしてみよう。
 日本と韓国が軍備をした。韓国は、ステルス爆撃機だけをもっていた。日本は、ステルス戦闘機だけをもっていた。日本は自信満々だった。「空中戦なら、ステルス戦闘機の圧勝だ!」
 戦争が始まった。韓国はステルス爆撃機を発進させ、日本はステルス戦闘機を発進させた。日本は空中で待ちかまえていたが、韓国のステルス爆撃機は日本各地に散らばって、全然見えないので、日本のステルス戦闘機は、空中で右往左往するばかりだった。その間に、韓国のステルス爆撃機は日本の空軍基地をすべて破壊した。滑走路も格納庫もすべて破壊した。レーダーも発電所も破壊した。その結果、日本のステルス戦闘機は、もはや発進できなくなった。すでに発進しているステルス戦闘機は、帰還できなくなって、墜落して、全滅した。
 こうして韓国は日本の制空権を支配した。このあとは、もはや、なぶり殺しも同然である。日本各地を、思う存分、破壊し尽くした。陸軍も海軍もすべて破壊され、工場設備も破壊された。たった一つ残っていたのは、地下に格納していた、ステルス戦闘機だけである。「こいつを発進させれば韓国のステルス爆撃機を撃墜して、起死回生で逆転できる!」……そう思っていたが、いかんせん、滑走路を破壊されていたので、どうしようもなかった。
 第二次大戦のときには無駄な戦艦大和に巨額を費やし、21世紀では無駄なステルス戦闘機に巨額を費やした。結局、日本はいつも、機能しない戦力ばかりを整えて、敗北する。
 その理由は? 年金と同じである。「まともに機能するか」ということよりも、役人が税金を無駄遣いすることばかりを考えている。

 [ 付記 ]
 「専守防衛だからステルス爆撃機は持てない」という意見がある。私はこれは成立しないと思う。(爆撃機は、対市街でなく、対基地限定なので、対外的な侵略とは言えないからだ。)
 しかし、仮にそれが成立するとしても、「ステルス戦闘機にすればいい」という理屈は成立しない。だったら、何も軍備を整備しないで、貯金でもしていた方がいい。どうせステルス戦闘機なんて、役立たずなんだから。(中国や韓国が攻めてくるはずがないし、攻めてくるのならF15でも間に合う。というか、対空ミサイルがベストだ。相手がステルス爆撃機でなければ。)
 だから、ステルス戦闘機という無意味なものは、役人の浪費以外には役立たない。

 ──

 なお、「相手がステルス戦闘機で攻めてきたら、空中戦で、こちらの F15が全部撃墜されてしまう」という懸念もあるが、この点は大丈夫。こちらは、F15 を飛ばさなければいいのだ。それなら、空中戦がないから、負けるはずがない。「空中戦で有利」というステルス戦闘機の優位性は、まったく意味を失う。
 外国からステルス戦闘機が来たって、放っておけばいいんですよ。ステルス爆撃機は怖いが、ステルス戦闘機はちっとも怖くない。
 で、F22 みたいなステルス戦闘機が来たら、ステルス性は弱いから、レーダーにちょっとだけ映る。そこで、対空ミサイルで撃墜してしまえばいい。ステルス戦闘機機というのは、後方からの攻撃には弱いから、対空ミサイルで撃墜することは可能だ。(相手がステルス爆撃機だと、そうは行かない。空中戦をすることもなく、低空飛行しているので、レーダーに映らない。)

 ──

 ステルス戦闘機は、まったくの無駄だとはいわないが、順序としては、ステルス爆撃機を十分に配備したであるべきだ。ステルス爆撃機もないのに、ステルス戦闘機だけあっても、無意味である。理由は、先のシミュレーション。



  【 追記 】
 日本が攻撃用の兵器をもつことは、法的には可能か? 論理的には、次のことが言える。
 「防衛のために武器をもつことが合憲であるならば、防衛のために攻撃用の武器をもつことも合憲である」
 つまり、「防衛のため」ということで武器保有が許容されるのであれば、「防衛のため」ということで攻撃用の武器保有も許容される。「侵略のため」でなければ、攻撃用武器保有は許される。具体的には、ステルス戦闘爆撃機はOKで、陸軍の戦車は駄目だ。
 はっきり言って、陸軍の戦車の方が、よほど違憲性は高い。戦車というものは、相手国を侵略するため[人間を攻撃するため]にだけ、有効である。防衛兵器としては、戦車はまったく無効だ。自国の制空権を失ったあとで、戦車がどうなるかは、イラク戦争を見ればわかる。一方、敵の歩兵を相手にするときには、戦車は圧倒的に有効だ。だからイラクを占領する米軍は、装甲車や戦車などを使う。戦車は侵略専用の兵器なのである。戦車が許されるなら、ステルス爆撃機だって許される。




  【 追記解説 】

 ステルスとは何かという基本知識を知らない兵器オタクが多いので、解説しておく。
 まずは、前にも記したが、次の項目を読んでほしい。
http://openblog.meblog.biz/article/44965.html

 その上で、簡単にまとめておこう。

 F-117 と F-22 とを比べると、次の差があるように思える。
  ・ F-117 …… 爆撃機能だけ。動きはトロい。
  ・ F-22  …… 爆撃機能と戦闘機能をもつ。動きは機敏。
 こういう違いを見ると、「後者の方が圧倒的に優れている」と思う人が多いだろう。兵器オタクだと、そう思うものだ。
 しかし、科学技術の専門家ならば、次の差に着目する。
  ・ F-117 …… ステルス機能はほぼ完璧。
  ・ F-22  …… ステルス機能は中途半端。
 具体的に言えば、次のようになる。
  ・ F-117 …… 敵の大型レーダーに映らないで爆撃可能。
  ・ F-22  …… 敵の戦闘機の小型レーダーに映りにくいだけ。
          (遠くからでは映らないが、近づけば映る。)

 F-22 を「ステルス爆撃機」と呼ぶのは妥当ではない。F-22 のステルス機能は、敵の戦闘機に対して「レーダーに映らない」(見えない)というだけのことであって、敵の大型レーダーに対しても同等であるわけではない。 F-22 は、「爆撃機・兼・ステルス戦闘機」であって、「ステルス爆撃機」ではない。ステルス爆撃機のつもりで、F-22 が敵地に向かえば、あっさり撃墜されてしまう。
 さらに言えば、F-22 は F-117 に比べて、コストがはるかに高く、しかも、爆撃機能はずっと劣る。コストパフォーマンスで言えば、十分の一ぐらいであろう。(さらに、現実には、あっさり撃墜されるだけなので、コストパフォーマンスはゼロに近い。)
 結局、F-22 は「ステルス爆撃機」にはならず、「ステルス戦闘機」になるだけだ。そして、「ステルス戦闘機」というのは、ほとんど意味がないのである。なぜなら、その対抗者は、戦闘機だけであるからだ。そして、戦闘機を相手にするのであれば、F-15 でも間に合うからだ。
 さらに言えば、戦闘機というのは、現代の戦争ではほとんど意味がない。大事なのは爆撃機能だけだ。そのことは、上記のシミュレーションで示しておいた。
 こういうふうに、時代は変化しているのだが、そういう時代の変化を理解できずに、戦闘機同士の戦いというのを見たがるのが、兵器オタクだ。(あるいは、戦車同士の戦いというのを見たがる。)

 現代の戦争では、爆撃機が主流である。爆撃機で制空権を握った方が、圧倒的に有利になる。そのためには、ステルス爆撃機があればいい。これで勝負は決する。それだけのことだ。
 先にも述べたように、順序からいって、ステルス爆撃機が第一であり、ステルス戦闘機は(第二にもならず)ずっと後に来る。
 ステルス戦闘機にこだわるのは、昔の日本の武将のようなものだ。時代が銃の戦いに変わったのに、いつまでも鎧兜や刀にこだわって、あっさり敗北する。古い時代の最優秀の兵器にこだわって、新しい時代の兵器を理解できない。兵器オタクの科学音痴。
 今の日本の防衛庁もそうである。時代の変化を理解できずに、いつまでも最優秀の戦闘機を欲しがる。ゼロ戦にこだわって負けるのと同じ。

 [ 補記 ]
 ゼロ戦は爆撃機の B-29 にはまったく対抗できなかった。高々度機能がなかったからだ。(超高空に上昇できない。)
 当時の「高々度機能」は現代の「ステルス機能」に相当する。 B-29 は当時のステルス爆撃機(のようなもの)だった。これが、日本の制空権を支配して、日本を徹底的に叩きのめした。
 当時の日本は、戦闘機の戦闘機能を高めようとしたが、時代の流れが変わっているということを、まったく理解できなかった。もはや、戦って勝つことが大事なのではなく、戦うことなく一方的に相手をたたきつぶせる時代になっていたのだが。(つまり、いちいち「やあやあ、われここにあり」なんて名乗り上げて刀を交わす時代ではなくなっていたのだが。)
 昔も現代も、日本軍の発想は同じである。時代遅れ。

 [ 蛇足 ]
 最後に、アメリカの例を示しておこう。アメリカはまず F-117 を十分に配備し、その後、F-22 を配備した。その逆ではない。逆のことをやろうとしている日本の戦略は、ほとんど戦略知識がゼロだと言ってもいい。
 さらに言えば、アメリカが実際の戦争で使ったのは、ほぼ F-117 だけだ。F-22 なんて、あったとしても、使い道はほとんどない。仮に米国本土を攻めてくる戦闘機があったら、役立つだろうが、現実にはそんなものはあり得ない。そんな気違いじみたことをやるとしたら、日本の国産ステルス戦闘機ぐらいだろう。
 なるほど、日本ならば気違いじみたことをやりかねない。常識がないんだから。とすると、国産ステルス機の唯一の利用目的は、米国本土を攻めることだけだ。ほとんどジョークの世界。

 [ 参考 ]
 最後に、最も重要なことを述べておこう。それは、次のことだ。
 「日本には最新鋭戦闘機を作る能力はない」

 爆撃機を作る能力ならば、あるだろう。単に飛べばいいだけだからだ。
 しかし戦闘機を作る能力というのは、大変なものだ。運動性など、総合的な技術力が非常に高くなくてはならない。その技術力は、民間機開発の技術力を、はるかに上回る。では、それは、あるか? 
 実を言うと、論外である。三菱の技術力は、民間機開発の技術力においても、世界水準よりも大幅に劣る。新規登場のホンダにも負けるぐらいだ。
 実際、三菱は、「飛行機はなぜ飛ぶのか」という原理さえもわからないまま、航空力学の常識に反する昔の機体デザインを取っている。……ま、世界に比べて、何十年も遅れています。できるのは、炭素繊維の構造体を作ることだけだろう。
 要するに、三菱にあるのは、「空飛ぶ箱」を作る能力だけであって、まともな飛行機を作る能力じゃない。戦闘機なんて、もってのほかだ。
(比喩的に言うと、軽自動車もろくに作れない会社が、いきなり F1 を作って出場するようなものだ。狂気の沙汰。)

 この件(三菱の航空技術がいかに劣るか)については、下記を参照。
 → http://openblog.meblog.biz/article/83916.html
  (飛行機はなぜ飛ぶのか)



  【 追加情報 】

 「国産ステルス機の開発過程」というのをテーマにしたテレビ番組があり、実験中のステルス機の形状や性能などを具体的に示している。
http://abnormal.sakura.ne.jp/entry/log_1409.php

 これを見ると、「とても面白い」と思える。そこで、兵器マニアは「是非とも欲しい」と思うのだろう。
 なるほど、その心情はわかる。私も小学生時代には兵器マニアで、プラモデルを作っていたから、彼らの心情はよくわかる。子供というのは兵器が大好きなのだ。ガンダムもそうだが。

 ただし、大人ならば、その先がある。「兵器で遊ぶ」のは子供だが、大人ならば「兵器をどう使うか」を考える。
 すると、軍事的には、日本にとって必要な兵器の目的は次のことだ、とわかるはずだ。
 「北朝鮮にある核ミサイル基地を破壊すること」
 これが最優先の課題である。そして、それに必要なのは、ステルス爆撃機だ。ステルス戦闘機では不足する。
  ・ ステルス性が弱い
  ・ 爆撃能力が弱い
 この二点により、ステルス戦闘機(爆撃機能付き)よりも、ステルス爆撃機が必要だ、とわかる。これが大人の発想である。「どう使うか」を考えるからだ。
 ただし子供の兵器マニアは、「どう遊ぶか」ということだけを考える。その場合には、ステルス戦闘機がベストだ、と私も思う。
( そもそも、自衛隊というのは、本当の軍隊ではなくて、軍事マニアのオモチャ軍隊なのかもしれない。そういう発想ならば、ガキがステルス戦闘機を欲しがるのもうなずける。テレビ番組で出てきた自衛官も、「いかに面白い兵器か」ということを強調するだけで、「それをどう使うか」ということはちっとも考えていないようだ。……私の予想では、たぶん、航空ショーのデモンストレーションが唯一の使用目的だ。ついでに言えば、雑誌の表紙を飾ることも。)
( 逆の例もある。それはイスラエルの爆撃だ。イラクが核開発をしたとき、核施設を爆撃して、イラクの核開発を断念させた。これは「バビロン作戦」と呼ばれる。1981年。……イスラエルの軍隊は本物の軍隊だから、爆撃が可能だった。日本の軍隊はオモチャだから、爆撃ができない。)

 ──

 [ 余談 ]
 極秘情報(?)によると、どうやら北朝鮮のスパイが、あちこちで活動しているという。「日本のステルス爆撃機の開発を絶対に阻止する」というのが目的である。
 彼らはそのために、ステルス爆撃機をステルス戦闘機に変更するように、画策している。その成果はすでに現れている。防衛省は北朝鮮の望み通りに方針を決定した。
 さらに北朝鮮スパイの一部は、本サイトにも出没して、「ステルス爆撃機よりもステルス戦闘機がいいと書け」と、圧力をかけている。 がく〜(落胆した顔)
 北朝鮮スパイの工作が成功した場合、日本にはステルス爆撃機は配備されなくなるので、北朝鮮は安心して、核ミサイルの開発と配備を実行できる。 ふらふら

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 【 余談 】

 余談だが、国産ステルス戦闘機(心神)を開発するよりは、心神を撃墜できるような対空ミサイルを開発する方が、よほど合理的だろう。
 すぐれた対空ミサイルならば、ロシア・欧州製のステルス戦闘機を撃墜することも可能だと思える。こっちの方が実現性が高い。
 逆に、ロシア・欧州製のステルス戦闘機を撃墜できる国産ステルス戦闘機を開発するというのは、実現性が非常に低い。そもそも、エンジンからして、非力である。(スーパークルーズ能力がないので、敵機が超音速で飛来すると、追いつくことができない。指をくわえて、見逃すだけ。……ま、特別優秀な対空ミサイルがあれば別だが。ただしその場合は、こちらは F15 であっても構わない。)




 【 注釈 】.

 本項について、誤読がひどく多くなされているので、注釈しておこう。
 誤読の典型は、こうだ。
 「本項は、ステルス戦闘機不要論を唱えている」
 こういうふうに読み取った人は、日本語力がひどいので、まずは日本人として、日本語力を鍛えてほしい。(日本人なら、日本語ぐらいまともに読み取ってほしい。中国人や韓国人ならば、誤読をするのも仕方ないが。)
 では、正しくは? こうだ。
 「本項は、ステルス戦闘機よりも ステルス爆撃機が優先する、と唱えている」
 要するに、順序の問題である。どっちが優先するか、ということだ。金がふんだんにあるのなら、双方を取ればいいだろう。アメリカみたいに莫大な金をかけて、ステルス戦闘機とステルス爆撃機を開発すればいい。
 しかし現実には、金はない。両方を開発する金はない。また、ステルス戦闘機の場合、もともと日本の技術水準が低いので、F-22に相当するものを開発するためには、とてつもない巨額がかかる。その金もない。
 というわけで、予算が限られている限りは、費用対効果において、「まずはステルス爆撃機だけを開発する」というのが、最優先となるだろう。
 その後、日本の民間航空機技術が十分に高まったら、自主戦闘機を開発するのもいいが、それはまた別の話。
 とにかく、本項の話題は、「ステルス戦闘機を開発するな」ではなく、「ステルス爆撃機を開発せよ」である。勘違いしないように。

( …… と書くと、「いちいち当り前のことを書くな」と怒る人もいるだろう。しかし、本項を読む人には、やたらと中国人や韓国人が多いらしくて、まともに日本語を読めない人が多いんですよ。で、彼らは、「本項はステルス戦闘機の開発を邪魔している」と勘違いして、ギャーギャーわめきたてるんです。日本語を理解できない人って、いやですねえ。)




 【 後日記 】 ( 2008-06-13 )
 あとでまたよく考えると、少し考えをあらためたところもあるので、ここに加筆しておこう。

 (1) ステルス爆撃機

 「ステルス爆撃機が最優先」という基本は変わらない。これについては何も変更しない。
 ただ、実際に外国に出撃することは、たぶんないだろう。あくまで抑止力として使うだけだ。
 ただ、「出撃する可能性がある」というふうに、可能性だけはたえず示しておく必要がある。(それが抑止力。)
 また、外国を爆撃するとすれば、それは日本政府の責任でなす必要があるから、あくまで日本がステルス爆撃機を保有する必要がある。(ただし米国産でも構わないが。)

 (2) ステルス戦闘機

 「ステルス戦闘機を開発する必要はない」という基本も変わらない。
 ただし、「ステルス戦闘機はまったく不要だ」ということはないだろう。この点では、少し変更を加えて、次のように述べたい。
 「米国のステルス戦闘機 F-22 に 依存する」(安保条約の下で。)
 ステルス戦闘機は重要だが、日本が所有する必要はなく、米軍が所有すればいい。それだけでいい。
 ステルス戦闘機の目的は、「敵の戦闘機による制空権の支配を阻止すること」である。それだけだ。ステルス戦闘機があれば、敵の戦闘機は責めてこないだろうし、日本の制空権は維持できるだろう。その分は、米軍に委ねる。それでおしまい。
 なお、日本が米国製のステルス戦闘機所有してもいいのだが、あまりにも高価なので、無駄である。どうせなら、「安保条約で渡す金」で、米国にステルス戦闘機も維持してもらえばいい。何も日本に配備する必要はないのだ。有事になったら、米国本土から来てもらえばいい。それは可能だ。また、そのために安保条約があるのだから。
 なお、日本が国産のステルス戦闘機を開発するというのは、最悪であろう。たとえステルス性があっても、戦闘機としての性能が全然劣るから、勝負にならないと思う。たとえば、ロシアのスホイのステルス戦闘機が出たら、日本のステルス戦闘機はたぶん負けてしまうだろう。日本メーカーがいくら「国産技術の方が圧倒的に優れている」と宣伝しても、実戦になれば簡単にこけてしまうはずだ。そのことは、「スピード社 v.s. ミズノ」の戦いを見ればわかる。前哨戦では、日本の水着メーカーはさんざん威勢がよかったが、実戦(競技会)では惨敗だった。……ステルス戦闘機でも、同じことになるのは目に見えている。(軍事常識。これを理解できないのは日本人だけ。自惚れているから。)

 (3) 地対地ミサイル

 ステルス戦闘機は、「日本国土を守る」という目的があっても、地対地ミサイルから守ることはできない。まず、緒戦において、敵軍は地対地ミサイルによって、日本の航空基地を壊滅させるはずだ。その時点で、日本のステルス戦闘機は壊滅状態になる。
 とすれば、その前に、空母を造ることが先決だろう。空母があれば、地対地ミサイルから逃れることが可能だからだ。
 結局、空母がなければ、ステルス戦闘機があっても、地対地ミサイルで壊滅状態になる。だったら、そんな形でステルス戦闘機があっても、意味がない。ステルス戦闘機は、防衛の用途としては、あまり意味がないのだ。

 結論。

 (i) ステルス戦闘機は、防衛の用途としては、あまり意味がないのだ。
 (ii) ステルス爆撃機は、攻撃の用途としては、大いに意味がある。大きな抑止力となるので、間接的に防衛力を高めることができる。

 この二つの方法 (i)(ii) のうち、大事なのは、(ii) だ。

( ※ なお、敵の地対地ミサイルを壊滅させるには、ステルス爆撃機が必要だ。この意味でも、ステルス戦闘機よりも、ステルス爆撃機が先に必要だ。)
( ※ 「ステルス戦闘爆撃機ならば、どっちもできるから、いいじゃないか」という見解もあるが、そんなことを言い出したら、金が無尽蔵に必要になる。敵が日本を破壊するのではなく、防衛産業が金食い虫になって日本を経済的に壊してしまう。ソ連みたいに。   (^^); )
posted by 管理人 at 18:32| Comment(13) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これは香ばしいレスですね。
Posted by at 2007年07月25日 08:50
日本がアメリカの保護国から脱して独立するならば、国益を守るために外征型の軍隊にすべきなので、ステルス爆撃機および攻撃機を持つのは意味があると思います。あと、戦車(MBT)は北海道で立派にソ連の侵略を抑止しましたよ。これからは攻撃機への対策をした戦車も出てくると思います。
Posted by ごんだぬき at 2007年07月25日 14:13
記事を見た所、これはF2の後継機と位置づけられているようですね。
現行の、いわゆる「戦闘機」は迎撃任務の制空戦闘機と、対地、対艦支援の近接支援戦闘機(攻撃機に対戦闘機戦闘能力を持たせた機体)に分類されます。
F2は後者、昔で言えば戦術爆撃機=ドイツのスツーカ、日本の99艦爆や99双軽の任務をこなす機種ですから、主たる任務は爆撃です。
この機体は、F22より、F117を狙っているんじゃないでしょうか・・・F22はアメリカから買えると踏んだ上で・・・。
防衛省も、「爆撃機」と言うと、よその国を爆撃に行くイメージがあるので、これ幸いと「戦闘機」にしているのでしょう。
(基本想定は、自国に侵攻してきた敵軍を、水際でたたく任務・・・だから足が短くても使える)
また、空中給油機を使えば、韓半島くらいは十分カバーレンジに入りますから、いざとなったら攻めて行く事もできるぞ。と、言うことで、立派な抑止力としても期待できると思います。
ですから、この国産ステルス戦闘機の運用については、管理人さんの考えている線に沿う方向になるのではないでしょうか。

話は違いますが、先日、F22を日本が導入すると言う話が出たときの韓国の拒絶反応はすごかった・・・同盟国同士で、しかも爆撃=侵攻攻撃任務の支援戦闘機ではない、防空専門の制空戦闘機であるにもかかわらず・・・ですから。
実戦力も大事ですが、相手がどれくらい戦いを嫌がるかと言う「抑止力」の方をうまく使えば、無駄な戦争も、それに伴う浪費も防げるんじゃないでしょうか。
Posted by 兼業主夫 at 2007年07月25日 22:13
ステルスの場合には、従来の分類は当てはまりません。従来の分類ならば、単に機能の有無で分類できるし、双方の機能をもつことも可能です。しかし、ステルスの場合には、二律背反があります。

  ・ 空中性能を優先すれば、ステルス性が犠牲になる。 …… F22
  ・ ステルス性を優先すれば、空中性能が犠牲になる。 …… F117

 どちらかです。双方を満たすことはできません。たとえば、F22 のステルス性は、中途半端です。これは、爆撃機能を有しますが、ステルス性が不十分です。運動性能を優先すると、ステルス性が大幅に弱まります。おまけに、複雑な曲面の加工が大変で、コストがメチャクチャに高くなります。

 F117 は、空中戦の能力は、皆無に近い。これを「戦闘機」と呼ぶのであれば、これを「車椅子」や「乳母車」とでも呼ぶ方がいい。どっちも嘘なんだから。
Posted by 管理人 at 2007年07月25日 22:41
ステルスは見えなくなるわけじゃないんですが・・。
Posted by 不和雷蔵 at 2007年07月27日 02:44
横ですが、戦車に関してわかりやすい解説がありますので貼っておきます。
長文ですので、誠に勝手ながら分割してしまう失礼をお許し下さい。
最後にURLを付けておきます。

※空海戦力で水際防御するから戦車は不要
着上陸スレでも語られたことですが、100%の着上陸阻止は不可能です。
日本の海岸線総延長は約3万キロになり、これをすべて24時間監視することは不可能でしょう。
イージス艦のフェイズドアレイレーダーは、半径数百キロの探知距離ですが、
これは「上空」を探知するもので、「海上の船舶を探知」できる距離はそれほど長くありません。
BADGEシステムは防空指揮管制システムですので、海上を探査することはできません。
本土に戦車があれば、敵が着上陸する際対戦車装備や戦車そのものを運ばなければならず、
これは負担になります。つまり、抑止力として有用です。

※価格の高くて重い戦車は不要
日本の90式は8億円ほどで、世界水準からみればそれほど高価ではありません。
自国で戦車開発をするメリットは、整備や技術のみならず、国土に特化した戦車が開発・運用できる点でも重要です。
他国製の戦車を購入し、日本の国土に合わせた調整をするほうがコストがかかる場合も多々あります。
有事の際、同盟国の援助が時間的・政治的に期待できないケースもあるので、陸上自衛隊は国産に積極的です。
乗員も自動装填装置を装備し、3名になっているので人件費も1名分ですが安価です。
その分、整備も3名で行わなければならないので、自衛官の方々の負担が増えますが。
50トンの重量が問題になることもあるようですが、日本の一般道には10トントラックが普通に走っています。
大型のトレーラーだと自重と積載物で40トンを超えるケースもあるそうなので、
接地面積の大きい90式なら、少なくとも一般国道や主要な県道くらいの道路なら大丈夫でしょう。
Posted by at 2007年07月27日 11:55
※日本の地形は複雑だから戦車は不要
逆です。隘路の出入り口で野戦築城してる敵を突破する為に戦車は欠かせません。
戦車があることで、野戦築城にも資材を消費させるので、これも敵への負担になります。
こちらに戦車が存在していれば、敵の侵攻を遅滞→撃破→逆襲という行動を、
迅速に行えるという点で、装甲戦闘車や自動車化・機械化された歩兵より有利です。
日本の国土の特性から、敵も味方も「隘路を経由して、平地を制圧して、また別の隘路を・・・」
この繰り返しになります。なので、突破する機会も遅滞防御が許される機会もかなり存在するでしょう。

※装甲戦闘車両で代替できる。戦車は不要
火力・装甲で戦車の代替は事実上不可能です。機関砲と戦車砲の制圧力では数十倍の差があります。
一部の装甲戦闘車の大型火砲は「低圧砲・低反動ライフル砲」で、戦車砲とは違います。
戦車砲とは「陸上での直接照準射撃の砲の中で、最も強力で、最も汎用性が高い」のです。
軽量の装甲車用の大型火砲は、対戦車戦闘における能力が戦車砲と比較して効果が薄く戦車砲の代替にはなりえません。
また、装甲車は装輪型・装軌型を問わず、あまり装甲が強固ではないので(対20〜30mm機関砲防御くらいあれば上等)
敵陣地の突破にも、陣前攻撃にも積極的な使用ができず、戦車の代替は難しいでしょう。

※ATMがあれば戦車は不要
ATMそのものの値段は戦車砲弾より高くなってしまうケースが多いです。
対戦車車両に限るなら戦車より安価ですが、
ATM(ミサイルのみ・発射機別)の値段は「高級車一台」(5〜600万円)ほどになります。
一方戦車砲弾は約10分の一の40万円くらいです。
ATMは戦車砲をアウトレンジできますが、100%の命中率も100%の撃破率も記録したことはありません。
ほとんどのATMは構造上、効率的に使用するためには「見晴らしの良い、遮蔽物の少ない場所に敵戦車がいる」
ことが条件です。いずれにしても、攻撃した段階で相手に位置は露見しますので
ATMプラットホームが車両であれば、距離を詰められ速射可能な戦車砲の餌食です。
対戦車戦闘車両はあくまで「対戦車戦闘の補助、もしくは補完」が目的で、限定的な対戦車戦闘が可能な車両だと考えてください。
対戦車戦闘のみだけではなく、軽車両攻撃や敵陣の火点制圧にも使えるので汎用性はそれなりですが。
装甲を強化すれば、メリットである車体の安さを損ないますし、そもそも弾数がそれほど積めない上に、
機動打撃・陣地突破などの戦車の主要な任務がこなせない点から見ても、戦車の代替には出来ません。
歩兵全員にATM装備?疲労で死んじゃいますよ。
Posted by at 2007年07月27日 11:57
※攻撃ヘリがあれば戦車は不要
攻撃ヘリ、航空機などのCAS(近接航空支援)は一時的な大火力を発揮できます。
ですが、常にその地域に滞空するわけにはいかず、また大火力なのが災いして味方の突破支援には不向きです。
これらは「戦車」の代替ではなく、自走砲や野砲などの「砲撃支援」の延長上にくるものです。
何よりCASを行うと必然低空を飛行することになり、SAMや対空機関砲での損害を覚悟しなければなりません。
ここぞという時に使用すべきもので、気軽に使えるわけではないのです。
また、一度攻撃を行ってしまうと、燃料弾薬等の補給に基地に戻らねばならないので、戦車より汎用性・整備性で劣ります。
コスト面でも戦車より遥かに高くつきますので、お勧めできかねます。

※歩兵に近接されたら攻撃できない戦車は不要
歩戦協同という言葉があります。歩兵と戦車がお互いを補完しあって行動するということです。
戦車がいる、ということは随伴している歩兵がいる、ということです。
戦車の役割は「突破」で突破した陣地を制圧するのは歩兵の役目です。
また、歩兵は戦車の死角を守る役目も担います。歩のない将棋は負け将棋ってことです。
味方の戦車が健在の時の歩兵の皆さんの「安心感」は、数字に表れない戦力でしょうね。

※離島防御に使えないから戦車は不要
敵上陸部隊の規模にもよりますが、通常、離島を攻略するに際して
主力は歩兵部隊になります。理由は、任務内容が制圧と防御にあるからです。
戦術上、離島という地形条件は縦深が皆無で周囲が全部海面なので、
有力な地上部隊が存在したとしても、容易に包囲・連絡線遮断が可能です。
以上の条件から考えますと、奪還作戦を行うのに適した部隊編成は、
機械化された歩兵と、火力部隊となるでしょう。
逆に言えば、敵に戦車が存在するとしたら、その離島は「戦略的に重要」かつ
「戦車の運用が可能な地形」で、なおかつ、
「戦車の火力・装甲・機動力が攻撃・防御に使用できるほどの縦深がある」ことになります。
そういった離島であれば、当然こちらも戦車部隊を派遣することになるでしょう。
離島においては「戦車を使えない」のではなく、「使う必要性が必ずしもない」になります。
もちろん他の要素もありますが、戦車を運用する必要性をまず考えるべきでしょう。

※市街地戦や山岳戦では戦車は不要
市街地や山岳・森林などでは戦車を含む車両の機動力は大幅に削がれます。
その上、構造物の高度があるので(ビルや住宅の上部階層等)脆弱な上部装甲に攻撃を受けるケースもあります。
ですから、こういった局地戦では主力は歩兵になります。
地域の制圧が可能な兵種は歩兵だけですので、車両はこのような場所では存在意義が薄れるわけですね。
例外として、制圧時の火力支援や地域の治安維持のためのパトロールなどが挙げられますが、
こういった場合でも、「制圧された地域までしか進出しない。長居しない」が基本になります。
歩兵の機動力・火力の支援が、こういった任務では求められることになるでしょう。
なので、戦車を投入する必要性がないことになります。装甲車や歩兵戦闘車が適任でしょう。

ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1185502310/l50
Posted by at 2007年07月27日 11:59
ブログ汚しで失礼しました。

要は、戦車は侵略「だけ」に用いられるものではなく、立派に先守防衛(本土決戦)にも使える兵器であり、抑止力としても十分活用できる。
また戦車はそれだけで完結できる万能兵器ではなく、歩兵や航空戦力などと組み合わせて用いられる、一定の戦略ドクトリンの中の1ピ−スである。
そんな所です。
Posted by at 2007年07月27日 12:12
> 要は、戦車は侵略「だけ」に用いられるものではなく、立派に先守防衛(本土決戦)にも使える兵器であり、抑止力としても十分活用できる。

イラク軍は、そう主張していましたね。
でも実際には、米軍の戦車と戦う機会はなかったようですが。

イラク軍:20世紀軍事:戦車対戦車
米軍:21世紀軍事:飛行機対戦車
Posted by panda at 2007年07月27日 13:57
>でも実際には、米軍の戦車と戦う機会はなかったようですが。

いや、一部あったようです。
一方的に米軍のM1A1にボコられたようですけど。
ただイラク軍T−72に関しては、射撃管制装置が近接戦闘用だッたのに、砂漠と言う見通しの利く場所の戦闘になり、遠距離射撃可能なM1A1から一方的に撃たれまくったのと、砲弾が米軍は貫通力の高い劣化ウラン弾に対し、イラク側は鋼鉄製だったため、同じ距離でもM1A1は砲弾を跳ね返し、T-72は打ち抜かれるとなったようです。
射撃管制装置も米軍は赤外線やら何やら、暗闇や視界が利かない状態でもどんどん撃ち込んで来たのに対し、イラク側は見えないとお手上げとか、基本性能がダンチで気の毒なくらいだったようです。

何か話が横にずれてしまいました。
管理人様には失礼して申し訳ありません。
Posted by at 2007年07月27日 15:36
管理人さん、F-22なめ過ぎです。
F-22は、一昨年あたりまで制式名を「F/A-22」とされていた事が示すとおり、「爆撃もできる戦闘機」です。ステルスを維持した状態ですら、搭載量は以前の空自の攻撃機を上回る代物です。
搭載量、航続距離、探知能力、どれをとっても中韓が恐怖するに値する化け物です。故に米国は同盟国にすら供与をためらう訳ですが。
そしてなぜ、米国他が「ステルス戦闘機」の開発は盛んでも、「ステルス爆撃機」の開発を止めてしまったか、という事も考えてみるべきでしょう。

ついでに。
管理人さんの示したシミュレーションは、きわめて低品質かつ悪質な詐欺です。
特に、ステルスという定義をあいまいにしたまま(平たく言うと幻想を持ちすぎたまま)、それ以上に彼我のレーダー等の探知能力を一切配慮しないシミュレーションは、見ていて滑稽で哀れです。

最後に。
中韓の「戦闘機」は殆ど爆撃能力を持っています。韓国最新のF-15Kは実質攻撃機です。純粋な制空戦闘機なんてのは、この周辺では空自のF-15Jぐらいなものでしょう。
で、戦闘機だから無視?
どうやって戦闘機か爆撃機か判断するの?貴方が言うところのステルスで見えない筈なのに?
Posted by あのぉ at 2007年07月31日 13:09

 【 お知らせ 】

コメント数が多くなったので、ここで一時停止します。
このあとは、次の掲示板でコメントしてください。

http://jbbs.livedoor.jp/study/8812/
(ステルス掲示板)
Posted by 管理人 at 2007年08月28日 20:10
  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

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