2007年07月22日

◆ PCは遅いか?


 「パソコンは遅い。ストレスが溜まる」という調査がある。
http://www.atmarkit.co.jp/news/200706/13/symantec.html
 これは何を意味するか? ──

 遅いといっても、何が遅いのかが、よくわからない。次のようにいろいろとある。
 (1) Windows の起動・終了が遅い
 (2) あらゆるアプリの起動や動作が遅い。
 (3) 特定アプリの起動が遅い
 (4) 特定アプリの動作が遅い。
 (5) ネットの接続で、なかなかページが現れない

 個別に論じると、次の通り。
 (1) Windows XP ならば、Windows の起動はそんなに遅くない。終了は遅いが、どうせすべてが終わったあとだから、気にしなくてもいい。また、スタンバイにする、という手もある。Vista はもともとそうなっている。……あまり気にすることはないだろう。どっちみち、最初と最後だけのことだ。

 (2) あらゆるアプリの起動や動作が遅いとしたら、マシンスペックが劣っていることになるが、普通はそういうことはないはず。昔のパソコンならいざしらず、ここ3年ぐらいに現れたパソコンでは、スペック不足ということはないはずだ。(境界は、セレロン 2400MHzだ。これ以下だと古くて駄目。それ以降なら大丈夫。メモリが問題であるだけ。)

 (3) 特定アプリの起動や動作が遅い
 これは、特定アプリの問題にすぎない。
 PhotShop のような画像ソフトだと、マシンスペックを要する。
 だが、ビジネスアプリなら、相当に古いマシンでも大丈夫であろう。(ただしビジネスアプリでも、 Office 2007 はマシンスペックを要する。)
 ま、メモリを積めば、たいていは間に合う。画像処理だと時間はかかるが、これはそういうものだと思うしかない。スパコンを使ったって、莫大な計算量を必要とすることもあるんだし。

 (5) ネットの接続で、なかなかページが現れない
 これは、パソコンのせいじゃなくて、ネットのせい。パソコンに文句を言わないでください。八つ当たりしないでね。
 文句を言うべき相手は、ネットの先にある、相手サイトのサーバーだ。

 ──

 結局、どれを取っても、「パソコンは遅い」ということにはなりにくい。
 XP では、単一ソフトの使用なら 256MB、複数ソフトの同時使用なら 512MB があれば、足りるだろう。(ただし MS-IE を使う場合には、256MB だと、きつい。この問題は、MS-IE でなく他のブラウザを使うことで解決する。)

 要するに、「パソコンは遅い」というのは、あまり意味がないし、対策として CPU を高速化するのも、画像ソフトの場合以外にはあまり意味がない。
 確かに、現象としては、「パソコンが遅い」と見られる例(ネット接続中の動作が遅いという例)はあるのだが、それは、パソコンが遅いわけじゃない。パソコンをいじっても、速くなるわけじゃない。(どっちかというと、ブロードバンドの問題だが、それで済むわけでもない。相手のサーバーが混雑していれば、どっちみち遅い。)
 結局、「パソコンは遅い」と文句を言うのは、ナンセンスだ、ということになる。

 で、対策としては、「いくらブロードバンドだといっても、ネットでは一瞬でつながるものじゃない」と頭で理解しておくのが、一番だろう。「一瞬でつながる」と思うから、遅く感じるだけだ。コンビニやスーパーや改札口で待たされるのに比べれば、ずっと早いぞ、と思えば、二秒ぐらい時間がかかっても、我慢できるでしょう。
 パソコンを早くする方法は、基準時間を「一瞬」から「5秒」に変えてしまうことだ。そうすれば、5秒以内に接続されたサイトは、すべて「すごく早い」ということになる。これで解決。

 ──

 もう一つの実用的な方法は、なるべくオフラインで作業することだ。ブログの記事をオンラインで書くなんて、わざわざ遅くする努力をしているようなもので、非能率、この上ない。

 だけど、最近では、ブログをオンラインで書かせようとする試みがどんどん進んでいて、それを Web2.0 とか言って、推奨している。……根本的に狂っているような気がしますね。



 [ 付記 ]
 上記は私的な見解です。他人に押しつけるわけじゃありません。
 異論があったら、コメント欄に記述してください。
posted by 管理人 at 23:11 | Comment(2) | コンピュータ_01 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
異論ではありませんが、ウィルス対策ソフトなど常駐させなくてもよいOSをMSが作ればこんなことで悩まなくてもよいのに...と
アンケートをとった企業名をみて考えておりました。
Posted by kks at 2007年07月23日 20:30
ウイルス対策は永遠に不滅ではないでしょうか。
人間が人間である以上ウイルスの脅威からシステムを守ることは環境がどう変わろうが不要にはならないと思います。
また最近の情報セキュリティの考え方からくる監視プログラムの存在も侮れません。
ちなみに当方(企業内環境という意味で)
CPU Core2 1.7G
メモリ 1G
ノートパソコン(HDDは4200回転:こいつが元凶かも)
朝電源を入れてまともに使えるのは5分後です。
それまでは何をやっているのか、HDDが回りっぱなしで、ほとんどまともなレスポンスは得られません。

これが
PentiumM-1.7G メモリ512M IDE-HDD-4200回転
となると15分は仕事になりません。
メモリの問題とHDDの読み取り能力の問題とは思いますが。

別にウイルスチェックのフルスキャンを朝一でやっているわけではありません。
会社指定のソフトの指定設定状態だとそうだということです。

これがデスクトップ S-ATA-HDD-7200回転 メモリ2Gとなると2分ぐらいで利用可能となります。
Posted by at 2007年07月27日 16:42
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