2007年06月24日

◆ Google Analytics

 アクセス解析をする Web ツールとして、Google Analytics というのが有名だ。これによって、サイトの検索ランキングをあげることが可能であるらしい。
http://www.koikikukan.com/archives/2007/06/22-015050.php ──

 Google Analytics は、アクセス解析のためには「高機能すぎる」という話題もあるようだ。私としては、何もしなくても自動的にアクセス解析が使える Seesaa , meblog をもともと使っていたので、Google Analytics は特に必要を感じていなかった。

 ところが、上記のサイトの記事によると、「サイトのランキングを上げる(または下げる)」という効果があるようだ。仕組みは、次の通り。

  ・ 普通の人がグーグルで検索する
  ・ 該当のサイト( Google Analytics あり)をクリックする。
  ・ 該当のサイトで、 Google Analytics が調査開始。
  ・ 「ちょっと見ただけで帰る」か、「ずっと見ているか」を調べる。
   (元に戻るまでの時間を計測する)
  ・ 「ちょっと見ただけで帰る」という比率が多いサイトは、駄目サイト。
   逆に、その比率が少ないサイトは、優良サイト。
  ・ 駄目サイトと優良サイトが、判明する。
  ・ 優良サイトだと認定されたサイトは、判定ランキングが上がる。
  ・ 優良サイトは、その後、Google で検索したときに上位になる。

 要するに、ユーザーの行動分析を通じて、「検索の正確さ」を向上させる、というわけだ。

 《 注記 》

 このあとの記述は、読み飛ばしてよい。途中をすっ飛ばして、
 最後の 【 追記 】 の箇所を読めばいい。



 この仕組みは、私にとっては、ありがたい。私のサイトは、まともな内容が多いから、ユーザーの滞留時間が長い。検索で訪問する人はとても多く、しかも、ついでに他の項目をも見ていくから、滞留時間も長い。私のサイトでこれを実施すれば、ランキングが上がるだろう。

 その一方、駄目な内容のサイトは、Google Analytics を使うと、内容空虚であることがバレてしまうので、そのうちランキングが下がることになる。

 ──

 こういうことは、好ましいことだ、と言える。(情報漏洩とか何とか騒ぐほどのことはあるまい。)


[ 付記 ]

 逆に、駄目なのは、Yahoo である。Yahoo だと、下らないサイトが検索ランキングのトップに来ることがしばしばある。
 単純に1語で検索すると、Google と同じ結果になることが多いが、2語の組み合わせで検索すると、とんでもない内容空虚なページ(ブログのおしゃべり)がやたらとヒットする。ひどいものだ。
 要するに、「1語で検索ならば使えるが、2語で検索ならば使えない」となるわけだ。この意味では、「初心者にとってはともかく、上級者にとってはペケ」ということになる。

 Yahoo はしばしば、「初心者には人気がある」といわれる。その意味は、上記の意味だろう。(2語以上による検索は駄目だ、ということ。)



 [ 付記 ]
 Google は数カ月前に、検索ランキングのシステムを改めた。
 いわゆる「ページランキング」のシステムは変わりないが、それに加えて、次のことを追加した。
 「サイト全体での重要性を評価する」

 例。
 《 従来 》
 本サイト(Openブログ)の「電信八号 最新版」という記事を、他のサイトの記事と、単純に比較して、ランキングを判定する。

 《 新規 》
 それぞれのサイトそのものの重要性を加味して判定する。不人気なサイト(重要でないサイト)のページは、重みが弱い。人気のあるサイト(重用なサイト)のページは、重みが強い。
 
 ──

 結果として、どうなったか? おおむね、次のようになった。
  ・ 正確性は向上した。
  ・ 企業のサイトが個人のサイトよりも高い評価を与えられるようになった。

 前者はいいのだが、後者が問題かも。企業のサイトは、確かに重要ではあるのだが、良い情報を与えてくれるとは言えない。ユーザー本位の情報ではなく、企業本位の情報だからだ。

 特に困るのは、amazon の書籍ページがやたらとヒットして、ゴミ情報になることだ。書籍のタイトルは、気を引くようなタイトルにすることが多いから、けっこう引っかかって、ゴミ情報となる。
 「それでも重要だ」と思う人もいるかもしれないが、書籍の書名を知りたいのであれば、最初から amazon に行くのだから、書籍のタイトルなんかは引っかからない方がいいのだ。たとえ引っかかるにしても、ずっと下位のランクであってほしい。
 さらに言えば、同じ書名であちことの書籍サイトの本が引っかかるのは、無駄としか言いようがない。

 グーグルは、そこまで頭が回らないようだ。もうちょっと頑張ってほしいですね。




 【 追記 】
 実際に Google Analytics を使ってみたところ、予想とは大幅に違った。
 結論から言えば、このツールは、あくまで企業向けであり、個人ブログ向けではない。個人ブログでは、使わない方がいいだろう。( FC2 などのアクセス解析ソフトを使った方がいい。)
 理由は下記の通り。

 Google Analytics では、「直帰率」というものがある。そのページだけを見て、他のページを見ないで、よそのページに移ってしまった読者の割合である。
 「直帰率」が高いとしたら、どういうことを意味するか? 
 これは、企業サイトであれば、困ったことだ。なぜなら、その読者は、最初のページだけを見て、何も買わないで、よそへ移ってしまっているからだ。
 これは、個人ブログであれば、特に困ったことではない。「単項目の説明を提供する」というサイトであれば、正しい情報を与えて、それで満足してもらったことになる。

 Google Analytics では、「直帰率」が高いページを「劣悪なサイト」と見なす。たとえ読者が十分な情報を得ても、同じサイトの他のページに行かないということだけで、「読者の満足度を満たさない」と認識する。
 また、一つのページだけを見るとしても、5分以上じっくり見たならば、満足度が高いことになる。しかし、Google Analytics では、5分以上じっくり見たとしても、「一つのページだけを見た読者は、0分しか見ない」というふうに計数される。(技術的に、認識できないからだ。同じサイト内で、AというページからBというページに移れば、その時間差で、Aというページの滞留時間を認識できる。しかし、Aというページから他のサイトに移転してしまった場合には、Aというページの滞留時間を認識できない。そこで、「0分」というふうに認識してしまう。勝手にそういう処理をしてしまう。)

 Google Analytics を設置した方がいいのは、「多様なページを提供している体系的なホームページ」だけである。(私のサイトで言えば、「知の道具箱」とか「文字講堂」みたいなページ。)
 一方、「日々に日替わりの情報を出すブログ」では、Google Analytics を設置しない方がいい。もし設置すれば、「1ページ見ただけで帰ってしまう読者が多いから、劣悪なサイト」として認識されてしまう。そのせいで、ランキングが下がる。

 結論。

 Google Analytics を設置した方がいいのは、金儲けを目的とする企業サイトや、「多様なページを提供している体系的なホームページ」である。
 Google Analytics を設置しない方がいいのは、「1項目1ページで完結しているサイト」である。つまり、個人のブログだ。特に、有益な情報を出すブログだ。ひるがえって、くだらないおしゃべりをしているブログ(しょこたんブログ)ならば、あちこちの下らない情報を読んでもらえるので、Google Analytics によって高い評価を得るだろう。しかし、1項目1ページで有益な情報を出すブログは、読者に高い満足度を与えるがゆえに、かえって「他のページを読んでもらえなかった劣悪なサイト」と評価されてしまう。

 Google Analytics は、SEO 対策のために設置するのは、やめた方がいい。やればやるほど、かえってアクセスが減る。それというのも、「直帰率」なんていうものを重視するという、Google の方針が根本的に狂っているからだ。
 どうせなら、FC2 のアクセス解析を利用するか、さもなくば、Seesaa や meblog にあるブログ付属のアクセス解析を利用すればいい。

 《 注記 》

 本項の趣旨は、「 Google Analytics を使うな」ということではない。「 Google Analytics は、検索ランキングを上げるための対策にはならない」ということだ。このことは、検索ランキングの高いサイトでは有益だが、どっちみち検索ランキングの低いサイトにはもともと意味がない。
 具体的に言うと、本サイト( Openブログ)は、検索ランキングの高い項目が多い(しかも Google の検索でやって来る読者が多い)ので、Google Analytics を使わない方がいい。一方、「泉の波立ち」は、表紙ページ以外は検索ランキングが高くないし、もともと Google の検索でやって来る読者は少ないので、Google Analytics を使っても使わなくても影響はない。「泉の波立ち」ならば、検索ランキングのことを考えずに、サイト管理者の都合だけを考えて、Google Analytics を使っても問題はない。
 一般的には、検索ランキングの低いサイトが多い。とすれば、検索ランキングのことなんか考えずに、サイト管理者の都合だけを考えて、Google Analytics を使ってもいいだろう。諦めの境地で。(ただしそこまで達観すると、何だか虚しいかも。  (^^);  )




 《 余談 》

 おまけで言うと、「優良サイト」を調べるなら、Google は、「検索順位のクリック率」を調べた方がいい。たとえば、ある検索語に対して、30サイトが表示されたとする。そのうち、上位のサイトほど、よくクリックされているはずだ。しかし、現実には、クリック率の順位は、検索結果の順位とは異なるはずだ。というのは、要約文(抜き書き文)を見て、不適切なサイトはクリックされないからだ。
 そこで、検索結果に対して、クリックされる率を調べることで、「適合率」が判明する。よくクリックされるサイトを上位に移して、あまりクリックされないサイトを下位に移すといい。……こうすると、Amazon のサイトなどはどんどん下位に移動していくだろう。また、私のサイトは、読者のお望みによく応えているので、どんどん上位に移動していくだろう。
 こういう仕組みを提案したいのだが……実は、すでに、Google はそうしているのかもしれない。私のサイトは、時間がたつにつれて、どんどん上位に移っていくことが多いからだ。その点、Yahoo には、そういう仕組みはないようだ。
posted by 管理人 at 19:46 | Comment(1) | コンピュータ_01 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
yahooが人気が有ると言うか、騙されてyahooに加入した際に設定されるトップページがyahooのままで他は知らないと言うパターンが結構有るそうですよ、私の知り合いは実際にそうでしたし。

私も何かを検索した際に通販サイトが出てくるのは昔から気に入りませんでした、かといってBlog検索だとホームページが出て来ないと言う問題が有りますしね・・・・。
ぜひとも商業サイトカット機能を付けた検索サイトを作って欲しいですね。(私が検索下手なだけかも知れませんが・・・・)
Posted by G/R at 2007年06月24日 21:46
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