( ※ 本項の実際の掲載日は 2008-03-27 です。順序の都合で日付を変更。)
これは数人乗りの、個人用ジェット機(軽ジェット機)。ホンダ・ジェットに似ている。ただし、もっと小さい。
まずは画像をご覧ください。
→ 画像1 ,画像2 ,その他 画像一覧
画像を見ればわかるように、これはとてもカッコいい。しかも、デザインしたのは、日本人の会社だ。カリフォルニアにいる ヒロ松下 の会社。(詳細は、発売中の自動車雑誌「ベストカー」最新号に情報がある。)
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さて。ここで、ポイントは、次の二つだ。(画像参照)
(1) 後部は、尻上がりではなく、流線型である。
(2) エンジンは、ボディの上側にあり、かつ、排気はやや下向きである。
以上の点からして、私が前に述べたこと( → 別項 )に、よく即している。そこでも上記のことを推奨しているからだ。
あらためて、別項の話を簡単にまとめると、次の通り。
「飛行機が空を飛ぶのは、空気を下に押し下げるからである。特に、機体の背後で、空気を下向きに流れるようにする。それが飛行機が空を飛ぶ原理だ。したがって、空力設計の原理は、機体の背後で空気が下向きに流れるのを阻害しないことである。そのためには、次の二点が必要だ。このような設計方針を取ることで、空気の流れが最適化されるので、空気抵抗が激減して、燃費効率が非常によくなる。
第1に、後部は、尻上がりであってはならない。(尻上がりだと、空気が機体後部で、上向きに流れてしまうので。)
第2に、エンジンは、翼の上側にあるべきだ。(空気が下向きに流れると、機体後方が真空に近づくので、そこを埋めるために、高圧のジェット排気を吹き込む。)」
そして、それをまさしく具現化しているのが、ホンダジェットやエクリプスECJ だ。
一方、それとは正反対のことをやっているのが、三菱の MRJ だ。こいつは、空気抵抗を下げるかわりに、空気抵抗を上げるようなデザインをしている。
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さらにもう一点、指摘しておこう。次のことだ。
「機首の上半分(乗員席の風防ガラスの部分)は、風を上に流すよりも、風を左右に分ける形をしている。そのことで、空気の下向き圧力(ダウンフォース)を減らす。」
これも、別項で指摘したことだ。エクリプスECJ は、まさしくそういう形をしている。
→ エクリプスECJ の機首の画像
一方、MRJ は、そういう形をしていない。風を左右に分けるというよりは、風を上に流す形をしている。新幹線のように。
→ MRJ の機首の画像
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実際、MRJ というのは、一見したところ、飛行機のデザインというよりは、新幹線のデザイン ですね。機体全体を空気のダウンフォースによって下方に押し下げるようなデザイン。
なるほど、新幹線ならば、機体を下方に押し下げるようなデザインが好ましい。で、飛行機で、そういうデザインをしたら? ……まったく、何考えているんだか。
こんな愚劣なものに国の金を投じるのは、石原銀行に都民の金を投じるのと同様だ。つまり、ドブに捨てるようなもの。
(……というか、もともと 500億円を、低脳会社の生む赤字の穴埋めのために使う方針。だいたい、本当に 500億円で済むかどうかも、保証の限りではない。こんな下らない飛行機は全然売れないかもしれないので、その場合には、赤字はとんでもない巨額にふくらむだろう。)
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※ 参考記事
→ http://en.wikipedia.org/wiki/Eclipse_ECJ (英文)
※ 関連情報
次の情報もある。エクリプスより、ホンダジェットについての情報だが。
→ http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/hondajet0711.html