メーカーの広報は
http://www.mhi-ir.jp/news/sec1/200706114593.html
その他、ニュースでもいろいろと記事がある。
「三菱重工 MRJ」で検索可能。
──
さて。どう評価するか?
YS11 以来の国産旅客機という意気込みはいいが、実現するには問題点がある。
(1) 技術的な問題点
技術的に、ちっとも新しくない。新素材を使っていて、現代の水準になっている、というだけのことだ。画期的な面は何もない。発想が古すぎ。
ではどうすればいいか、という点については、下記の最後に記した。
→ http://openblog.seesaa.net/article/435846871.html (追記4)
つまり、まったく新しい発想で、省燃費の技術を取り入れよ、ということ。
(2) 商売的な問題点
ライバルとの競争を考えるなら、ライバルは弱小ばかりの市場であるので、勝つことは不可能ではないが、三菱重工だって弱小の新参メーカーだ。特に有利にはなれない。
日本の最新技術を使うといっても、それだけでは、コストアップの要因もあるから、とうてい有利とは言えない。
では、どうすればいいか?
ここで私はうまい提案をしよう。こうだ。
「エアバスまたはボーイングと提携して、OEMで販売する」
「日本の日航や全日空がエアバスまたはボーイングの飛行機を買うときに、三菱の飛行機を買わせる」
この二つのセットにして、政府が推進する。
具体的に言えば、ボーイングよりもエアバスが好ましい。ボーイングは当て馬にする。で、「エアバスの飛行機を買ってあげますよ」とエアバス社に持ちかける。「だけどその代わりに欧州では三菱のジェット機をOEMで販売してくださいね。どうせエアバスには対抗機種がないんだからいいでしょう? そちらだってOEM販売で儲かるんだし、悪い話じゃないでしょう?」
で、相手が色気を見せたところで、
「もし受け入れてくれるなら、政府が日航と全日空に圧力をかけて、エアバスの大型飛行機をたくさん買ってあげますよ」
と持ちかける。
こうして「YS11 以来の国産旅客機」という悲願は達成される。
( ※ もしそうしなければ? 三菱の単独作戦では、世界市場では勝ち目はないですね。なぜか? 技術じゃなくて、商売が下手だから。殿様商売では、勝ち目はない。)
( ※ 日航と全日空には、補助金を与えてもいい。別に日本全体で損が発生するわけではない。誰が損をするかというと、まあ、ボーイングでしょう。……一方、三菱に開発資金を援助するのは、ダメだ。莫大な金を援助する割に、金が無駄になる。三菱ばかりが得をして、国民は損をする。……日本政府はやたらとこういうことをやって、血税を浪費するので、目を見張っていた方がいい。)
【 追記 1 】( 2008-03-05 )
トヨタが MRJ の事業に出資して参加する意向だという。(各紙報道)
これは歓迎するべきことだろう。
・ 三菱の殿様商売が改善され、ユーザー志向になりそうだ。
・ 政府による出資がなくても済むかもしれない。
飛行機オタクだと「何が何でも国産機を開発したいから政府が出資せよ」といいたいのだろう。だが、(その気持ちは私もわかるが)、そういう発想で生まれた関西国際空港がどういう状態になっているかを見れば、やたらと公的資金を投入することの馬鹿らしさがわかるだろう。
関西国際空港に金を出した大阪府は破産状態だ。同様に馬鹿なことを続けていると、そのうち日本全体が破産しかねない。
( ※ いや、実際、日本は破産しかけているようなものだ。何しろ、まともな医療制度が崩壊しても、放置している。急患や妊婦が死んでも、平気でいる。こちらに回す金はまったくない。人がいくら死んでも、ちっとも金を出さない。破産状態の国だから。)
トヨタが経営指南をして、さらに金を出すのであれば、赤字が減って黒字が増えることになるから、政府による出資はなくて済みそうだ。あとは、儲かるのも損するのも、トヨタと三菱に任せればいい。それで成功するなら、私としても慶賀に耐えない。
( ※ 朝日新聞・朝刊 2008-03-06 によると、三菱は政府から 500億円をいただくつもりであるようだ。どうやら 500億円の赤字負担をしてもらってもまだ足りないから、トヨタの金を引き出そう、ということらしい。不採算事業の典型か。こういう無駄のために 500億円も出すから、医療崩壊を阻止するための金がほとんど出ないことになる。国民の大量の人命よりも、三菱の不採算事業の方が、優先されるのである。あなたの家族もそのうち死ぬハメになるかも。)
( ※ なお、トヨタが経営指南した郵政事業は、赤字は減ったが、コスト低下のせいで遅配が続出している。事業者は儲けたが、国民はひどい目に遭っている。トヨタがやれば万事うまく行く、と即断するべきではないようだ。)
[ 補足 ]
続報によると、三菱の方から出資を持ちかけただけで、トヨタはあまり乗り気ではないらしい。いくらか金を出す、という程度で、本格的にやる気はないらしい。
→ http://www.zakzak.co.jp/top/2008_03/t2008030532_all.html
とすると、効果も限定的になりそうだ。下手をすると、トヨタが三菱に食い物にされるだけかも。トヨタがどのくらい出資するかで、トヨタがこの事業をどのくらい「見込みあり」と考えているかわかる。1割以下の出資なら、「あまり見込みなし」だろう。どうも、そうなりそうですね。百億円の出資なら、3割が焦げ付いても、30億円の損で済むから、これなら痛くも痒くもあるまい。そういうことなんでしょう。(企業の交際費みたいなものですかね。)
【 追記2 】 ( 2008-03-21 )
「国産機開発に国家資金を投入するのは当然だ」
というコメント( 2008-03-21 )が読者からあったので、お答えします。
まず、国産航空機の開発そのものに反対しているのではない、ということに留意してほしい。読めばわかるように、三菱が自力で開発できるのであれば、それに越したことはない。(私は別に、アンチ国産派ではない)
自力開発ということは、不可能ではない。実際、ホンダは自力で個人用ジェット機を開発している。
一方、三菱は? 個人用ジェット機さえも作れないくせに、一気に旅客用のジェット機を開発しようとしている。それも、自力ではできないから、国のお金で。
では、どうするべきか? 正しい手順を示そう。
1.個人用ジェット機の自力開発。(ホンダのように。)
2.それで実績を示した上で、旅客機の開発力を蓄える。
3.民間の出資を募る。
4.それでも足りない分は、国の出資を募る。
以上である。
最後の場合(4.)でも、「国の出資」であって、「国の補助金」(贈与)ではない。これが常識だろう
国に贈与してもらうなんて、社会主義よりもさらに悪い。「たかり」である。そういう馬鹿げたことをしなくても、上記の手順で正常にできるのだから、そうした方がいい。これがまともな経済政策。
なお、比較して、宇宙開発はどうか? これは、商業ベースには乗らず、ただの研究開発である。これを民営化している国はない。これの研究開発に国の金を出すのは当然だろう。
一方、民間の事業に国の金を出す必要は、原則として、ありえない。仮に、国が出すとしても、ホンダの方に出すべきだろう。ホンダの方が、独自技術もあるし、商売上手だし。三菱に金を出すなんて、沈む戦艦に金を出すようなもの。
歴史を見ると、YS11だって、結果的には何も残さなかったも同然に近い。今の日本で存在しているのは、国の金による分を除けば、ホンダの航空技術力だけだろう。これだけがまともな国際競争力を持つ。
何でもかんでも金を出せ、という発想は、経済学の原理を知らない人々の発想である。経済学の原理を知っていれば、こうわかるはずだ。──「最適配分は市場原理でなされる」と。
たとえば、離島や地方の「光ファイバー」がある。離島や地方で、公的資金を投入して、光ファイバーを使えれば、安くて便利に使えるようになる。では、それは、最善か? いや、違う。安くなるとしても、それは、公的な負担をしているからだ。実質的には、国が(国民全体が)無駄な金を払っていることになる。見えないところで無駄な金を払っているわけだ。「安くてお得」ではないのだ。
むしろ、もっといい方法がある。それは、単に、離島などに金を払うだけだ。そして、金の使い道は、各人に任せる。すると、どうなるか? こうなる。
・ インターネットを使わない老人は、もっと有意義に使う。
・ インターネットを使える若者は、ADSLと無線LANで使う。
光ファイバーなんて、現状では必需品ではない。ADSLと無線LANでもかなり十分だ。特に、離島ならば、少数者のために巨大な光ファイバーを敷設するのは莫大なコストがかかって無駄だろう。一人あたり百万円ぐらいの金がかかるかもしれない。そんなことをしなくても、もっといい方法がある。それは、無線設備を使うことだ。無線なら、いちいち光ファイバーを使わなくても、離島までローコストで通信ができる。(パラボラアンテナのようなものを使う。)だったら、それで十分だろう。そのために、若干の公的負担をすることはあってもいいだろうが、一人あたり百万円ぐらいの金をかけて光ファイバーを敷設するというのは、馬鹿げている。老人にとっては何のメリットもない。だいたい、私の家だって、まだ光ファイバーはない。何だってまた、(パソコンすら持っていない)地方の老人のために、そんなものを巨額で敷設する必要があるのか? もちろん、ない。
ただし、である。技術崇拝の妄想家が「光ファイバーは必要だ」と大声を出して、無駄な金をどんどん支出するように仕向ける。地方の高速道路と同じ。タヌキが走るためのガラガラ高速道路のために莫大な金を出す。
三菱もそれと同じだ。個人用ジェット機も作る実績もないくせに、国の金で一挙に旅客機をつくろうとする。自分の実力もわきまえないで。(その点、昔の三菱の MU-2 はよかったですね。先人は立派だった。今のホンダに似ている。)
私が最も問題としているのは、国による支援そのものではない。三菱の傲慢と無能である。逆に、三菱がちゃんとしっかりしている企業ならば(たとえば三菱でなくホンダならば)、そこに開発資金を投入することに賛成する。なぜなら、そこに出資しても、利益とともに返ってくるだろうから、無駄にはならない。
一方、三菱のような駄目駄目企業に金を出すというのは、金をドブに捨てるのと同じだろう。三菱は、金をもらいたければ、まず、自分の企業をまともにすることが先決であろう。また、こんなだらしのない会社に金を出すのは、税金の乱用と同じだろう。東京の無駄だらけの石原銀行と同じ。(ま、あれよりは、はるかにマシだとしても、結局は税金の無駄遣い。)
とにかく、三菱は、政府の金を得たければ、ちゃんと開発体制を調えた上で、「国に出資してください」と頼むべき。ろくに実力もつけないで、「国のお金を恵んでください。それで開発します」なんて、言語道断だ。
比喩的に言えば、そこいらの小学生が、中学や高校にも行かずに、「ハーバード大学に入りたいので、奨学金をたくさん下さい」と国に要求するようなものだ。こういう馬鹿には、「それより先に学力を身につけよ。きみの友達のホンダくんみたいにね」と怒鳴ってやるべきだろう。
結論。
私は国産機の開発に金を出すこと自体には反対しない。ただし、三菱のような駄目駄目企業に金を出しても、石原銀行と同じで、金が無駄になるだけだ。そういう無駄遣いには反対する。石原銀行に反対するのと同じ。
──
【 追記3 】
( ※ 三菱に金を出すのは、石原銀行に金を出すのと同じである。どちらにしても推進者は「金を出すべきだ。うまく行けばこういうふうにすばらしくなる」と主張する。しかし現実には、「うまく行けば」という仮定が成立しない。なぜなら、うまく行くための能力が欠けているからだ。つまり、ここで論じることは、「するべきか否か」ではなく、「できるか否か」なのだ。できもしないことに莫大な金を出して、「うまく行けばすばらしいことになる」と妄想するのが、三菱と石原銀行だ。……ここを勘違いしている人が多すぎる。)
( ※ では、どうすればいいか? 「するべきか否か」を論じる前に、「できるようにする」という能力開発をすればいい。そのためには、三菱はまず、個人用ジェット機の開発で技術力を高めればいい。一挙にハーバード大学をめざさず、まずは高校入学の実力を蓄えればいい。ステップバイステップ。これがまともな人間の発想だ。)
( ※ 「乗員一桁クラスのビジネスジェットと旅客機を同列に扱うべきではない」という見解もあるようだ。しかし、だからこそ、「乗員一桁クラスのビジネスジェットさえも開発していないくせに、いきなり旅客機を開発するべきではない」と言える。このことを理解できずに、一挙に「国が支援すればいい」という発想になる人が多い。これは石原銀行の発想と同じである。)
( ※ とにかく、「国の支援を」と要求する前に、まずは、自分の技術力をしっかり蓄えるべきだ。……こういう常識がわからない人は、石原銀行でも何でも、莫大な金を勝手に投入したがればいいだろう。ただし、その金は、国民の金だ。あなたの金だ。)
( ※ なお、本項の趣旨を「国は金を出すべからず」と誤読する人が多いので、そういう人は、まずは国語力を高めて欲しい。本項の趣旨は、「国は金を出すべからず」ではない。「三菱は技術力を高めよ」である。つまり、「国は一切の開発援助をするべからず」と述べているのでなく、「国は駄目企業には金を出すべからず」と述べている。本項に反論したいのであれば、「国は金を出すべし」というのはピンボケであって反論になっていない。むしろ、「国は駄目企業にも金を出すべし」と論じるべきだ。)
( ※ 三菱が駄目企業であるのは、技術力が低いからだ。その理由は? 空力の実力は皆無に近いし、販売力も最低だ。コスト管理もひどいものだろう。……どうせなら、エクリプスECJ の空力設計をした会社を買収して、その技術力を吸収すればいいのにね。そうすれば、世界最高水準の空力技術をもてる。)
( ※ なお、販売力の点では、ボーイングに期待しているという点からして、三菱のひどさがよくわかる。実は、ボーイングは、ライバルであるスホイ・スーパージェット100 の販売担当をしている。つまり、ライバルの販売担当だ。ライバルの販売担当者に協力してもらいたがっているというのだから、頭がどうかしているとしか思えない。比喩で言うと、三菱自動車が自社製品の販売を、トヨタの販売店に委ねるようなもの。どのくらい売れるか? 「トヨタの販売力でものすごく売れるだろう」と期待しているのかもしれないが、全然売れないんじゃないですかね?)
( ※ 三菱がすばらしいのは、国に圧力を掛ける政治力だけだ。コネの力。これだけは抜群だ。賄賂上手。中国ふう。)
──
【 予告 】
私は、国庫からの補助金に反対するが、現実には、私の反対も虚しく、補助金は支出されるだろう。石原銀行でも、本四架橋でも、とにかく、国というものは、無駄遣いのために大金を浪費するものだからだ。わざわざ巨額の金を浪費するのが、国の仕事なのだ。(なぜかといえば、そのあと、少額のリベートを、国会議員がもらえるから。「政治資金」という名目の合法的な賄賂。それが理由。)
で、私としては、ここで予告しておこう。
「三菱は、補助金として五百億円を要求した。だが、どうせあとになって、『予定が狂って、支出が大幅に増えました』と言い張って、補助金をさらに要求する。合計、1000億円〜 2000億円を要求する」
これはまあ、当り前ですね。三菱はもともとそのつもりなんだから。ただし、そういうふうに要求すると、世論の反発が怖い。だから最初は 500億円だけを要求して、あとで追加の分を要求するわけだ。
悪徳業者や、詐欺師というものは、常にそういうものです。歴史を見ればわかる。ロケット開発だって何だって、その繰り返し。
──
【 追記4 】
三菱の MRJ を「国産ジェット機」だと思い込んでいる人が多いようだが、それは勘違いである。
MRJ は当初は純国産で生産する予定だった。しかし、技術力の不足から、肝心のジェットエンジンは、自社開発を諦め、P&W 社のエンジンを採用することになった。要するに、ボディは自社製だが、一番大事なエンジンは他社製である。その意味で、MRJ は、国産機ではなく、半国産機であるにすぎない。
このような半国産機をいくら開発しても、国産機を開発したことにはならない。なぜなら、ジェットエンジンのないジェット機というのは、ただのドンガラ(≒空き箱)のようなものだからだ。
この点、ホンダジェットを支援する方が、はるかに有意義である。ホンダジェットのエンジンは自社開発だからだ。正確に言えば、(資本関係では)純国産ではなくて、GE との折半出資によるものだが、主要部はホンダが自社開発しているし、生産施設も国内にある。明らかに、米国製ではなくて、米国技術の支援を受けた国産技術である。
比喩的に言うと、三菱の MRJ は、自動車会社の光岡自動車のようなものだ。ボディは自社で開発できるが、肝心のエンジンは他社製エンジンを搭載することしかできない。こんなことでは、いくら頑張っても、まともな自動車会社とは呼べない。レベルが違うのだ。インドや中国の自動車会社ならば、今は未熟でも、将来的には大きく成長する可能性がある。すべてを自社開発しているからだ。しかし光岡自動車は、いくら頑張っても、トヨタや日産のようにはなれない。
ホンダはそのことを知っていた。だからすべてを自社開発した。こういうホンダの自主独立方針が、ほんの 40年で、ただの二輪車メーカーから、日産以上の自動車会社に変貌することを可能にした。
結論。MRJは、国産機ではなく、半国産機である。これをもって「国産ジェット機の自主開発」などと思い込んではならない。それはただの妄想にすぎない。
( ※ 注釈。「ボーイングは光岡自動車じゃないぞ」というツッコミが来そうだ。ま、それはそうだが、ここでは、企業レベルでなく国レベルの話をしている、と理解してほしい。米国は「ボーイング + エンジン会社」という形で分業しているだけだし、米国は米国技術だけで完結している。)
──
【 追記5 】
本項の趣旨を誤解しないでほしい。
「日本は航空機産業を育成しなくていい」
と述べているのではない。逆である。
「日本は航空機産業を発展させるべきだ」
と述べているのだ。理由は次の通り。
(1) 三菱の場合
三菱を育成した場合、どうなるか? 今は補助金で産業が成立するだろうが、何年たってもずっと補助金頼みの会社のままだ。YS11もほぼ無効だったし、他も同様だし、三菱重工という会社自体がこの40年ぐらいろくに発展してこなかった。常に現状維持の会社。40年後も補助金頼みが続く。MRJなら数千億円で済むだろうが、大型ジェット機の開発までするようになると、数兆円もの補助金を要求されるようになる。いつまでたっても自立できないバカ息子を養うには、莫大な金がかかる。
(2) ホンダの場合
ホンダを育成した場合、どうなるか? この会社はもともと自立心が強く、補助金を要求しない。40年前はただの二輪車メーカーであり、三菱に比べれば、吹けば飛ぶような存在だった。しかし40年前に軽自動車を初めて開発したあと、あれよあれよというまに急成長して、今では日産以上の規模の、日本第2の自動車メーカーとなった。そのあと、畑違いのジェット機に参入し、日本で唯一と言える民間飛行機製造会社となった。また、自社でジェットエンジンを開発している日本唯一の会社。空力技術も日本国内では最高。(F1の応用か。)
この会社が40年後にどこまで伸びるか。とても期待できる。ボーイング並みの実力を持てるようになるかもしれない。とにかく、急成長するのは間違いないだろう。
ただし、ホンダが伸びるためには、小型ジェット旅客機市場を開けておいた方がいい。もともとMRJを開発すると、ホンダの参入余地が少なくなる。それよりは、ホンダが5年後に参入することを期待して、その市場を開けておいた方がいい。……つまり、日本の航空機産業を育成する最高の方法は、現状においては「何もしないこと」である。そして、数年後に、ホンダが(補助金に頼らず)自力で参入できるように、環境を整備すればいい。たとえば、三菱や他社は、ボディや主翼をつくって、下請けとして参加すればいい。全体の技術設計はホンダがするべきだ。何しろ、ホンダの技術の方が、ずっと上なのだから。ボーイングが設計して、その設計図に基づいて、下請けの三菱が製造する。それと同様に、ホンダが設計して、その設計図に基づいて、下請けの三菱が製造する。……これがベストだろう。これなら、競争力も高まるし、国の補助金も必要ない。
結論。
三菱が自力で全部やろうとしても、まともなものはできない。その見本が MRJ だ。そして三菱の無駄といっしょに費やされるのが、日本政府の拠出する金だ。
どうしても三菱を支援したいのであれば、「そんなことをすれば日本の航空機産業は全体として成長しなくなる。それは日本の航空技術の低迷をもたらす」と理解するべきだ。
一般に、市場原理というものが成立する。「優秀なものが伸び、劣悪なものは退場する」という原理だ。ここで、政府が劣悪なものに補助金を与えると、優秀なものが伸びる余地がなくなるので、全体としてのレベルは悪化する。
( ※ 「三菱は劣悪な企業だ」「ホンダの方が上だ」と書いたので、三菱ファンにとっては、腹に据えかねるかも。「ふざけるな! ホンダが三菱にかなうわけがないだろう!」と怒り狂うかも。……しかしまあ、40年前には、ホンダが日産に勝てると思った人はいなかった。しかし、それから 30年ほどたつと、日産は倒産同然となった。そこでルノーに買収されて、ゴーン社長に建て直してもらったが、今の日産は、日本の会社というよりは、ルノーの子会社にすぎない。私の言うことをバカにしていると、三菱もまた、倒産寸前となり、中国あたりの兵器産業に買収されかねない。……ま、現実には政治的な理由でそれはありえないが、三菱が倒産寸前になるということは、十分にありえる。実際、過去の航空機開発では、倒産寸前みたいになったことは、何度かある。MRJ だって、そうなりそうだ。何しろ、三菱のやることですからね。)
( ※ なぜ三菱は駄目か? 一つは、経営者が駄目なこと。もう一つは、給料が安いこと。三菱って、ホンダよりもずっと給料が安いから、優秀な技術者があまり来ないんですよね。)
【 後日記 】 ( 2008-10-04 )
スバルが8人乗りビジネスジェット機を開発中。このたび実物大模型を初めて公開した。
→ 朝日新聞 ( 2008-10-04 )
もうちょっと詳しい情報は、下記にある。(少し古いが。)
→ 西川 渉 による紹介
この写真を見る限り、なかなか悪くない。
- 双発のジェットエンジンは、胴体後部の上側(垂直尾翼の下)にあるが、これは主翼のすぐ後方の上方に位置するので、ホンダジェットの場合と同様の効果が望める。
- 胴体後部は尻上がりになっているが、ここにはジェットの噴気が吹き込んで、空間を埋めそうなので、特に問題にするには当たらないだろう。うまく弱点をつぶしている。
- ウィングレットはないが、翼端が細くなっており、ウイングレットに近い効果を得られる。(ただし MRJ には本格的なウイングレットがあるから、それよりは劣る。)
ま、総評を言えば、三菱 MRJ ほどひどくはない。商売になりそうだ。三菱も、スバルを真似て、このクラスで自社開発すればいいのだが。そうして技術を蓄積した上で、より上のクラスに進出すればいいだろう。それが本道というものだ。
( ※ ただし、三菱の立場も、わからなくはない。もしそういう本道を取れば、技術力がないから、ホンダやスバルにボロ負けして、大赤字になる。その大赤字のせいで、会社が傾いてしまうかもしれない。その点、MRJ ならば、大丈夫。大赤字を出しても、日本政府が尻ぬぐいしてくれる。……馬鹿は馬鹿なりに、ちゃんと考えているのである。つまり、「失敗しない方法」を考えるのではなくて、「失敗したときに赤字を他人にひっかぶせる方法」を考える。そして、それでにだまされて、「国産機だから赤字を払ってあげよう」と思うオメデタイ連中が、ウヨウヨいるわけだ。……いいカモですね。コロリとだまされる。そして、そういうオメデタイ連中を利用して、血税をたんまりとちょうだいしようという三菱は、けっこう頭がいいのかもしれない。技術者としては三流でも、詐欺師としては一流だ。)
( ※ その点、ホンダやスバルは、技術者としては一流かもしれないが、詐欺師としては三流だ。生真面目で、正直なので、世間をだませない。うまく世間をだませば、あこぎな三菱みたいに、国民の血税をまんまとかすめることができるのだが。そして、そのためには、飛行機オタクのオメデタイ連中を煽動すればいいのである。 (^^); )
【 後日記 】 ( 2009-10-10 )
三菱は MRJ の主翼の素材を、炭素繊維の複合材から、アルミに変更すると、方針を転じた……というニュースがあった。。
この件について、いったん記述したのですが、不正確だったので、全面削除します。
( ※ 業界の事情に詳しい人から、情報不足による誤りだとの詳しい指摘があったので。……お詫びして削除します。)
【 関連サイト 】
→ http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/paris07a.html
────
【 関連項目 】
→ エクリプスECJ の項目 にも参考記事がある。
※ 本サイト内。興味深いので、是非、お読み下さい。
【 後日記 】
2011年8月現在の状況では、予想通り、MRJ は大失敗のようだ。
→ http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/f54a82e26d0e0a3b91fabbbe47d56df4/
世界市場 4000機のうちの 1000機を販売したい、というのが目論見。
現実には、百機をいくらか上回る程度で、採算台数の 350機の半分にも満たない。このあと何年間かをかけても、350機にはなりそうにない。大幅赤字になりそうだ。
数年後には、さらに新鋭機が出現するらしいので、MRJ は時代遅れの古い機種となる。そうなったらもう誰も買わないだろう。
出た時点ですでに時代遅れの機種だったのだから、結局は、私の予想通りとなりそうだ。
一方、ホンダジェットの方は、順調に売れているそうだ。
→ http://www.sankeibiz.jp/business/news/110715/bsg1107150503016-n1.htm
これも私の予想通り。
三菱とボーイングが共同事業にする方向で協議中だという。
http://openblog.meblog.biz/article/93102.html
http://www.afpbb.com/article/economy/2242351/1709858
協力内容は、本項で提案したとおり、OEM と似たようなものになるようだ。開発自体は三菱で行う。共同開発ではない。
しかしねえ。発表して、すぐあとで、泥縄的に共同事業にするなんて、時期的に変ですねえ。もともとそうするなら、もっと前から協議していていいはずなのだが。今になって協議するなんて、変。
もしかして、本項の提案に従ったんでしょうか? もしそうなら「非常に賢明だ」と褒めておきます。
そもそも飛行特性の違う(ジョイスティック等)
航空機を取り入れることは考えられませんな。
ボーイングと協議中と言われていますが、サーブはどうなるんでしょうかね。
海外でのプロダクト・サポートをサーブに決定しているはずですが。
> とどのつまりさん
ANAはA320シリーズを運行してますよ。
よくサイドスティックが〜等言われますが、慣れの問題だと思いますよ。
あとANAの山元社長は先日A380の導入に前向きな姿勢を見せています。
非公式ではありますが、JALはA350XWBに興味を持っているそうです。
B787を発注したのに興味があるというのも謎ですが。
とりあえずJALはANAの様な絞った機種統一はせず、見合った機種を入れていくとのことです。
とコメント欄に続報を書き加えたが、これはあまり意味がない、という気がする。
ボーイングとしては、「協議はするが、口で付き合うだけ。実際には何もしない」というふうにするだろう。なぜなら、それがベストだからだ。
・ 三菱に協力すると、デメリットが生じる。
(将来のライバルを養成することになる。)
・ 三菱に協力しないときには、特にデメリットは生じない。
以上の理由から、ボーイングにとっては、何もしないのがベストである。ただし、何もしないでいると、三菱がエアバスと協力してしまいそうだ。そこで、口では「協力しますよ」というふりだけして、実際には何もしない、というふうに、三菱をだまして手玉に取るのが、ベストである。従って、たぶん、そういう結果になるだろう。ボーイングに憧れながら袖にされる三菱は、高嶺の男に振られる馬鹿な女と同じである。
一方、三菱がエアバスと組む場合には、そうではない。エアバスとしては、三菱に協力することで、日本市場のシェアを多大に得ることができる。(本項の提案ゆえ。)……したがって、エアバスと組んだ場合には、ちゃんと成果が上がる。(そのかわりボーイングが大損する。)
──
で、どうなるかというと、やはり、三菱はボーイングと組んで、その結果、MRJはお蔵入りになるだろう。
そして、それが、実はベストなのかもしれない。日本には、小型ジェット機メーカーとしての三菱重工は、必要ない。ホンダがあればいい。ホンダが超小型のジェット機から、小型ジェット機へと、成長していけばいい。三菱重工なんか、ジェット機メーカーとしては技術的に劣るから、こんな会社は何もしないのがベストなのだろう。
日本としてなすべきことは、本田が成長するような方向をめざすことだ。そのためには、たとえば、ホンダが三菱の航空機部門を吸収する、というような道も考えるといいだろう。
せめて、ボ社と三菱は、かなり前から航空機事業について包括提携を結んでいるという基本的事項は把握して下さい。
MRJが真っ先にボ社と協議するのは、ボ社が787で真っ先に三菱にすがって来たのと同じ構図です。
ボ社は既にスホーイの同規模の機体の開発を手助けしています。それだけでもライバルに塩を送るなんて考え方は笑止です。
しかも、にもかかわらずボ社がMRJに感心を示すのは、それだけのメリットがボ社にあるからです。
いやね、それはわかっているんですよ。道義的に言っても、三菱がまずボーイングに声を掛けるのは当然でしょう。そのこと自体は間違っていないと思います。
でもね、それで最終的にどうかというと、ボーイングは三菱の申し出を受けないと思いますよ。スホイならボーイングの敵になるはずがないが、三菱ならボーイングの敵になる可能性がある。(可能性として。)
自動車産業を見てください。今ではGMやフォードはトヨタや日産やホンダに駆逐されかねない勢いです。ボーイングにまともに頭があれば、自分がGMやフォードのようになろうとは思わないはずです。
ま、ボーイングが馬鹿なら、三菱と協力するでしょうね。目先の利益で。
しかし、長期的な視点があるなら、日本メーカーを援助するなんていうことは、ないでしょう。50年後の子孫に恨まれたくないから。私がボーイングの社長だったら、三菱を自分のために利用するだけにして(下請けにするだけにして)、独立メーカーになろうという目は断固としてつぶします。スホイならばつぶす意味はないが、ハイテクの日本メーカーならば徹底的につぶす。商売ならば、当然です。
これは甘い発想です。別に、すがったわけじゃないですよ。三菱にやらせてあげただけです。その方が生産効率が高くなって、ボーイングが儲かるから。
どの産業だって、下請けを上手に使うことが大事です。三菱はただの下請け業者です。
777と787の生産分担箇所とその内容を比較すると、ボ社の日本メーカーへの依存内容の変遷がわかります。
たとえば、自動車では、エアコンや自動変速機やカーナビなど。これらは、デンソーやアイシンワーナーやパイオニアなどの下請けが設計全般を扱います。トヨタや日産が設計するわけじゃありません。
CFRP一体成型は機体軽量化のために死活的な要素で、現状では三菱以外にこれを量産できる所はないぜ。
大体飛行機は翼がなけりゃ飛ばんなあ。
エアコンや自動変速機やカーナビのように、後から交換の効くパーツとは根本的に異なります。
といいますか、部品の重要度の比較すら出来ないのですか?管理人様は?
ちなみに社長先生の言われる事にも間違いがあります。現実には日本からの技術供与で米国でもCFRP一体型の戦闘機の主翼を設計生産しているメーカーが存在します。
ま、ボ社のライバルですので、ボ社が頼れるのは結局三菱しかなかったのですが。
自分が馬鹿か電波だと証明するのが「思惑」なら、それで結構ですが。
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200710090101.html
三菱重工業は9日、開発中の国産ジェット旅客機の受注を開始すると発表した。世界の航空各社への販売活動を展開し、来春までに事業化するかどうかを判断する。2012年の運航開始を目指す。
会見した三菱重工の佃和夫社長は「販売価格は1機あたり30―40億円を想定している。(販売目標は)1000機ぐらいは取りたい」と述べた。
三菱重工は来春に事業化できると判断した時点で、開発製造・販売の新会社を設立する。総開発費は1500億円程度で、1000億円は新会社が負担、500億円は政府からの支援でまかなう。
──
感想。
3分の1が補助金である。信じられない巨額さ。
1世帯あたり 2000円ぐらいでしょうかね。あなたもそれだけの金を奪われる。……で、その犠牲の上で、三菱が儲かる。
正直意味が分からないです。三菱への補助金が悪で日航に金を出すのがかまわないとか・・・
エアラインに補助金を与えてポシャッても大した損壊が出ないと?本気で言ってるんですか?
エアラインの公共性を保護する価値はあっても技術保護に価値は無いと?
三菱が過去に犯した行動から信用できないというならまだ分かりますが・・・
補助金を受ける大企業が皆殿様商売で私腹を肥やしているというステレオタイプな思想は少々ついていけません。
簡単だと思ったので説明しませんでしたが、これは経済学の「市場原理」の話によります。
「競争がある場合」には、補助金を出しても、その補助金は値下げ原資に使われて、客の懐に張ります。
たとえば、エアラインと日航と全日空などに金を払うと、各社はそれぞれ金を値下げ原資に使います。さもないと、料金が高くて、客を失うので、大損するからです。(空気を運ぶ状態。)
一方、三菱に金を払うと、「競争がない場合」になるので、金は三菱の外に出て行きません。たとえば、三菱に五百億円を払うと、三菱はその金で航空機を値下げするのではなく、赤字の解消に使います。つまり無駄のために使います。年金事業で赤字の事業に金をつぶすのと同じ。
よくわからなかったら、経済学の教科書を読んでください。理系の人には難しいかもしれませんが。
どこの経済学の教科書をお読みになったんですか?オススメの本でもありましたら教えていただきたいです。
補助金は技術開発、中小企業の補助、公共福祉等、様々な理由によって出されるものであってそのような単純なものではないでしょう。
また、エアライン確保(自国の公共交通の確保)と航空機開発(技術、市場開拓)は同じ国策でも全く別物で、その二つを並べても何の比較にもなりえません。一体何をどう比較したかったのですか?
三菱は競争がなく金を赤字解消に使うなどという理屈も全く分かりません。
競争など海外にいくらでもあるでしょう。ボンバルディア、エンブラエル、スホーイ等もRJを売り込み始めていますが、それらの会社、バックにいる国家との競争は無いですか。
あと血税の浪費と仰いますが、経産省は「開発援助」の為に補助金を出すのですよ。調べれば分かりますが貴方の言う赤字補填には使われません。まさか国策による技術開発援助を否定なさるおつもりはないですよね?
そもそもMRJはまだ実物が作られてもいません。一定の顧客が見つからなければ計画自体消えてしまうのですから。
そんなものに赤字も何も無いでしょう。まだ出来ていないものが赤字になることなどありえません。
長くなってしまいましたが、
>よくわからなかったら、経済学の教科書を読んでください。理系の人には難しいかもしれませんが。
このような捨て台詞を書く前によくお調べになったほうがいいですよ。固定概念にとらわれた人には難しいかもしれませんが。
> どこの経済学の教科書をお読みになったんですか?オススメの本でもありましたら教えていただきたいです。
中学校で「需要と供給の需給曲線」というのを学んだはずです。あれです。覚えていますか?
価格は市場で決まるのであって、補助金の額の大小で決まるわけではありません。政府が補助金を出すと、その全額が企業にはいるのか、それとも、購買者に入るのか? そこが問題です。
ただし、そのどちらかです。
・ 消費者に入る
・ 企業に入る
どちらでしょうか?
ところが、あなたの説は、「そのどちらでもない」というものです。
・ 値下げ原資にも使われない
・ 三菱にも入らない。
さて。金はどこへ消えてしまったのでしょう?
エライサンが「低燃費だから売れる」と
自信満々(当たり前ですね。わたし、はじめは
これをビジネスジェットだと思ってました)
でも500億円の補助金ですか。
でも、待てよ1000機売るとして、一機あたりの
補助金が5000万円。これは5000万円くらい
市場価格よりも高いということなのかな?
補助金の使い道については恐らく三菱がMRJもしくは今後ぶち当たるであろう技術的な課題を解決する為の研究費や実証試験などに多く費やされます。もちろん設備的な投資も必要と思います。
他の企業にこの仕事が出来るかといえばNOだと思います。
民間なのだから車業界のように全て自前でやらなければいけないというのであれば、国内機体メーカーは航空分野から明日にでも撤退すると思います。宇宙産業も同様です。
なぜ黒字になる見込みが少ないのに開発するかは企業に勤めた事のある方ならすぐわかるはずです。新しい技術開発は国全体の製造技術をレベルアップさせる効果があります。
補助金に関しても必ずしもこの業界だけではないと思います。今あるインターネットの光ファイバー網もNTTに任せておけば、地方都市は採算の目処が無い為いつまでたっても整備されません。
そんな所には地方交付税が使われたり、地方自治体が独自に予算を当てたりしています。税金という事です。これらの投資は個人の生活レベルを上げる事と地方にも企業などを誘致させるのに有利です。ただ国の製造技術のレベルが上がるとは思いません。限定的な効果でしかない物に対しても税金が使われているのです。ただ国を上げてのプロジェクトだからこそ今は皆料金安くが使えてるのだと思います。
補助金が全て悪いとは私は思いませんし、三菱が赤字解消に使って丸儲けとも思いません。
個人的なブログなので何を書いてもかまわないとは思いますが、みんなの目にふれますので皆さんが賛同できるコメントと主観だけでコメントされると業界の方やその道に詳しい方に反論されてしまいますので 今後は賛同できるようなコメントを期待しています。
「現状では炭素繊維のボディや主翼をつくるだけだが、これでは下請けにすぎないので、利益が低くて、うまみがない。だから旅客機の本体をつくりたい」
ということだ。
なお、本項のコメント欄(以前の分)では、「三菱はボーイングの下請けだ」という私の主張に対して、「三菱は下請けなんかじゃない。ボーイングが頭を下げて頼んだのだ」という反論がわんさと来た。
だが、上記の記事でわかるように、三菱自体がそういう解釈を否定しているわけだ。「利益率が低い」という言葉で。
(もしボーイングよりも立場が上ならば、高値を付けることができるので、利益率はとても高いはずなのだが。)
さて。そこで、無能な三菱は、利益率を高めるために、素晴らしい名案を考案した。それは、自分で旅客を開発することではない。そんなことをしても、大赤字になるに決まっている。
名案とは、自分では金を出さずに、国に金を出してもらうことだ。そして、「赤字の場合は国が負担。黒字の場合は自分が利益をいただく」というふうにすることだ。それが「出資」のかわりの「補助金」という方法である。
頭がいいですね。すばらしい泥棒。合法的な税金泥棒。(航空機産業じゃなくて、泥棒産業だったのね。 (^^); 皮肉がきつくて、済みません。)
以下、引用。
──
三菱重工業とスウェーデンの航空機メーカー「サーブ」が、航空機の整備・修理事業での業務提携を検討していることが26日、明らかになった。
三菱重工が事業化を進めている国産ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の欧米での整備や修理をサーブに委託する。安全面でのサポート体制を整え、世界市場での引き合いを増やす狙いだ。
→ http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080326-OYT1T00761.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
しかし株式市場は否定的。
以下、引用。
──
<東証>三菱重が続落――「国産ジェット整備でサーブと提携」と伝わる
続落。前・後場とも一時、前日比11円安の423円まで下げた。
27 日付の読売新聞朝刊は「国産ジェット旅客機『MRJ』(三菱リージョナルジェット)の欧米での整備や修理をスウェーデンの航空機メーカーサーブに委託する」と報じた。市場では「MRJは燃料コストを抑えられるなど機体性能が高い半面、海外でのサービス体制が弱く、サーブと組めば海外販売が進み評価できる」(国内証券アナリスト)との声が聞かれた。ただ「業績への具体的な貢献度を評価するためには、春に発表される中期経営計画を待ちたい」との声も多く、積極的な買いはみられない。今回の報道について三菱重の広報担当者は日経QUICKニュース社(NQN)に対し「提携する方向で現在交渉中」と話した。
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/chumoku.aspx?site=
MARKET&genre=m6&id=AS3L2704H%2027032008
以下、引用。
──
全日本空輸(ANA)は27日、三菱重工業が開発している国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」を購入すると発表した。10機の予約発注権を含む計25機を調達する。これを受け、三菱重工は28日にも事業化を正式決定する見込みで、プロペラ機「YS11」以来、約40年ぶりの国産旅客機事業が始動する。
ANAは1月に新機種選定委員会を設置。ブラジルのエンブラエル機を比較対象に、座席数90〜100の小型機導入を検討してきた。その結果、MRJが燃費効率に優れ、低騒音や二酸化炭素の排出量も少ないと評価。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080328k0000m020085000c.html
──
なぜ全日空はこういう軽率なことをしたのか? 実は、裏には事情がある。それは、こうだ。
「この春には、最大のライバルであるロシア製の小型ジェット機(スホイ・スーパージェット100)が初飛行する。そちらを見てからでは、そちらの優秀さが明白になる。だから、ライバルが顔見せをする前に、あわてて購入を決める」
スーパージェット100 は、ロシアの国産機ではなく、米国や欧州と国際共同で開発する、強力なものだ。製品レベルでは、三菱と似たり寄ったりだが、販売力とコストの差から、あっちが圧勝するだろう。だいたい、あっちは今秋にも製品引き渡しを開始するというのに、こっちは今から開発開始である。どうしようもなく遅れている。勝負にならない。ブルーレイに対抗して惨敗した東芝製の新規格みたいなものだ。遅れすぎているのである。
だから、まともに勝負する前に、おおあわてで、全日空に買ってもらおう、と約束したわけだ。値段も決めないで。性能もはっきりしないのに。
そもそも、全日空の言い分がふるっている。「ブラジルのエンブラエル機を比較対象に」だってさ。もともと スーパージェット100 を比較対象にしていないわけだ。(すれば、負けがバレるから。)
つまり、戦う前から、勝負は決まっている。八百長ですね。
【 参考記事 】
Wikipedia「スホーイ・スーパージェット100」
(リンクは記しません。)
MRJ は、国産機ではなく、半国産機であるにすぎない、という話。
→ http://openblog.meblog.biz/article/93102.html#kokusan
以下、一部抜粋
──
航空会社の間では十分な情報提供のないまま、購入判断を迫る「国策営業」に強い不満が渦巻いている。
「現段階では購入判断できない」。日本航空(JAL)の西松遥社長は21日朝、経済産業省を訪れて社の方針を伝え、理解を求めた。 「三菱重工は『何とかしますから』と、具体的な回答を避けることが多く、株主に説明がつかない」(首脳)という状態だった。
三菱重工は航空会社の購入決定を受けて事業化を判断するとし、補助金を出す経済産業省も年度内の決着を当然視した。「国策を錦の御旗(みはた)として外堀を埋め、判断を迫るやり方」(航空会社幹部)は航空業界に強い不信感を残した。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080329k0000m020082000c.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━
関連記事。
> 三菱重工は 100機の事前受注をMRJ事業化の目安としており、
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080320/biz0803200054000-n1.htm
【 解説 】
もともと100機の事前受注が条件だった。なのに現実には受注はゼロだった。このままでは事業化はできない。そこで全日空に無理にゴリ押しして、否応なしに事前受注させた。こうして強引に事業化のゴーサインを出したわけだ。
つまり、本末転倒。売れるから作るのではなく、作るために無理やり買わせる。押し売り商法。それが上の記事の意味。
──
参考記事。
> 三菱ジェット、覚悟の離陸 巨額投資「10年は赤字」
> 同社の航空宇宙部門の営業利益は130億円(08年3月期見通し)。佃社長も「10年間は赤字の苦しい時代が続く。原動機事業などの売り上げを伸ばし支えたい」と話す。
http://www.asahi.com/business/topics/TKY200803290001.html
【 解説 】
下手をすると、倒産しかねない。さもなくば、赤字続きで株価が低迷して、三菱が中国企業に買収されるかも。冗談みたい。
信者でもないし、ホンダの偉さも分かるし、
最近のロケットエンジンの成功に気を良くしてしている一人です。
だから、MRJには機内環境の充実ぶりに関心があります、技術要素としては、ファイバーによるデジタル信号処理、炭素繊維のより一層の進化、機内環境維持の技術の進歩、とにかく静かな飛行機、安全脱出のための装備の軽量化、気体に火が移らない延焼分離技術、その他期待する面が多々あります。
エンジンは時間をかけて開発すればよいと思っています、革新的なものは10年後でも待てます。
あとは、前倒しにいかに飛ばすかですね、飛べば海路の日和あり。ヘリクツばかりで、何もしなくて、補助金ばかりの誰かさんよりマシと思っています。
政商的なイメージがつきまといますが、落ちないで飛び続ければOKなのでは。
お気持ちはわかりますが、本項の趣旨を誤読しないでください。
私は別に、国産機の開発にケチをつけているわけではありません。国産機の開発が可能であるなら、それに越したことはありません。実際、ホンダの自主開発には、大いに賛辞を送っています。
私が問題にしているのは、国産機の開発自体ではなくて、それを「自力でやる」かわりに「他人のフンドシをアテにする」ことです。国民の金を当てにしていることです。この点が、ホンダとは大違い。しかも、見通しが大甘。今後十年の赤字を覚悟しているらしいが、このあと5年もたてば、機体でもエンジンでも、はるかに革新的な飛行機が出てきて、MRJ は完全な時代遅れになりそうだし、それがコスト高となると、全然売れないで、莫大な赤字を残しそうです。そこで、「三菱救済のため」という名目で、莫大な血税の出費が必要になりそうです。見込み違いのせいで。
これはまあ、石原銀行と同じです。fatacy さんの主張は、「石原銀行の趣旨はすばらしいから、税金を莫大に投入しよう」というのと同じです。
本項の趣旨を誤解しないでください。石原銀行であれ、三菱であれ、その趣旨がよくないと述べているのではありません。「能力がないのにやるな」と述べているのです。そして、その対案は、「一切をやめてしまえ」ということではなくて、「能力を高めよ」ということです。石原銀行ならば、まともな銀行経営者を据えて、採算に乗る範囲内でやればよかった。三菱だって、まともな経営者を据えて、採算に乗る範囲内で開発すればいい。そして、現状では、採算ベースに乗る実力はないのだから、当面は、技術力の向上をめざして、ホンダジェットぐらいのものを開発していればいい。それなら、赤字だって少なくて済むはずだし。
こういうふうにして少しずつ能力を高めよ、というのが、本項の趣旨です。「能力を上げよ」と述べており、「能力を超えたことはやるな」と述べています。それに対して反論するのであれば、「自己を自惚れて、能力を超えたことをやろうとして、できなかったらその赤字を国民にツケ回しせよ」と述べるべきです。
一方、「能力を超えたことが実現できればいいなあ」と夢想するのは、三菱と子供の夢物語です。ひたすら夢を見たければ、東京都知事にでもなってください。そうすれば、千億円でも何でも、浪費できますから。
ホンダジェットは、このクラスでは最大の大きさなので、逆に三菱は、このクラスで最小のものを作ればいいでしょう。エクリプスECJ のライバルのようなものを。
「そんな小さなのじゃつまらない」と文句を言いたがりそうだが、現状では、その程度のものすら、(現在技術では)作った実績がない。三菱の自作(等)の経験は、大昔の MU-2, MU-300 や、YS11 ぐらいしかないんだから、現在においては、まずは単発機から初めてはどうでしょうか?
ま、それでも、エクリプスECJ には惨敗しそうだが、それが実力なんだから、仕方ないですね。勉強の授業料だと思って、赤字覚悟でやりましょう。勉強が難しかったら、本田さんに家庭教師してもらえばいい。
YS-11は、三菱重工の製品ではありませんよ。
最大株主が日本政府という、旧通産省主導の国策半官企業だった「特殊法人日本航空機製造株式会社/略して日航製」の製品です。経営首脳に官庁からの天下りが多く、経営責任もあいまいで、機体開発はともかく事業として成功する可能性は少なかったです。経営が黒字になっていた時点で、川崎重工か三菱重工へ事業移管/完全に民営化されていれば成功していた可能性はありましたが、残念でした。
三菱重工は、YS-11事業においては最近までのH-2Aロケットのように、最終組立を日航製から請け負っていた会社です。下請け契約で利益がでていれば民間企業としては経営に口出しする必要がありませんね。経験と技術は、したたかに自社製品のMU-2とMU-300に生かしてますが。
しかしながらMU-2は事業として成功でしたが、当時は航空機部門の力が弱くビジネスジェットの氷河期にMU-300の事業を断念してしまいました。それでも、現在でも日航製解散後のYS-11のサポートを引き継ぎ、自社製品のMU-2のサポートをも継続しており、YS-11以外の民間航空機の実績やサポートの経験が無いわけでも、殿様商売をしていることもありません。
悪いのは補助金を盾に、民間企業である三菱重工に事業化を強要する経産省です。この補助金にしても会社側は補助金以上の「開発投資」が条件なので、管理人殿の言われるような赤字補填にはなり得ません。逆に開発投資という経費支出が増すのです。この構図は、道路特定財源による地方への補助金によって地方自治体の財政が悪化したのと同様です。三菱重工への「税金泥棒」呼ばわりは、誹謗中傷でしょう。企業体力以上の技術者を雇用/確保できるのでありがたいのは事実でしょうが、ひもつき補助金は怖いのです。
MRJは、YS-11のような事業への政府出資の無い民間事業ですから、政府からの赤字補填はされません。補助金を事業展開による国内支出(雇用も)や納税という形で国内に還元する決意を示した三菱重工を応援しましょう。他社のような補助金をふんだくるだけの企業とは違うようですから。でも、MRJ事業会社へ出資というかたちで補助があるとYS-11の二の舞に成りかねないので、注視は必要です。
そうは言っても、三菱重工やMRJ事業会社が補助金以上の国内支出をしてくれれば、国民の一人としては、満足です。海外から利益を得る可能性があるだけ、公共事業としては良い税金の使い方でしょう。
本田については、自動車事業で通産省の指導を拒否して独立を保った会社気質からか、政府を頼らない自主開発はたいしたものです。だから製品としての開発/製造を全て米国へ展開することが可能です。国内への利益還元は米国法人が利益を出すまでは発生しませんがそれで問題ありません。ですが、それは本業の自動車部門の膨大な利益がある現状あってこそ。
トヨタは、MRJへ出資して事業の帰趨がつくまで様子見でしょう。出資して、利益が出るようであれば増資して乗っ取りにかかるかもしれませんね。
三菱重工の技術レベルが低いという管理人殿の判断にも組できませんね。ボ社の787、ホンダジェット、そしてMRJは、空力設計思想が同じに見えますよ。エンジンポッドの位置は関係なく、機体全体の印象です。コアンダ効果という現象を説明する理論がどうこうではなく、機体周りの空気の流れを想像した感じですが。
(1) Wikipedia に書いてあるようなことをいちいち書いて頂かなくてもけっこうです。あらかじめ存じておりますので。
(2) どうせなら Wikipedia でもちゃんと読んでください。官製のペーパーカンパニーみたいな会社が飛行機を作る技術力などない、とわかるはずです。仮にそんな実力があるなら、経産省が飛行機を開発すればいいでしょうに。
(3) 赤字補填という言葉の意味を理解してください。あなたの言う定義であれば、この世に赤字補填というものは存在しないことになります。(業務上横領以外のすべての営業赤字は許容されてしまいます。)
(4) 「補助金以上の国内支出をしてくれれば」ということが許容されるのであれば、どのような無駄事業だって許容されます。たとえば、石原銀行が千億円を融資したなら、千億円が返済されるのが当然なのに、999億円が無駄に消費されたとしても、わずか1億円の生産効果ゆえに、「1001億円の効果があったから、この事業は成功した」ということになります。要するに、あなたの言っているのは、「業務上横領以外のすべての赤字事業はすばらしい」ということです。経済学でも勉強してください。
(朝日・朝刊・経済面 2008-04-05 )
みっともないですねえ。政府にお金をもらわないと、やっていけないような、甘ったれ。過保護。よその子はちゃんと自分で立てるのに、三菱坊やだけはママに支えてもらえないと立てない。
で、補助金をもらっているのに、「別にお金をもらっているわけじゃないんだよ。開発費に使うんだから、自分のものにしているんじゃないんだ」と弁解するだけ。
つまり、「僕は泥棒をしていないよ」と弁解することで、「僕は自立しているよ」と主張しているつもり。体が自立できないだけでなく、頭もおかしいようだ。
誰もエンジンが国産でないことは知っているので勘違いは無いと思います。マスコミは無知なので勘違いしているかもしれませんが、ニュースインパクトを考慮して敢えて触れていない可能性が大でしょう。
戦前から航空機の開発のキモがエンジンであることは常識ですが、現在は民需用エンジンが自由に購入できるので、問題視しないだけですね。戦闘機用はそうもいきませんが。自動車もエンジンを購入に頼る会社はたいしたこと無いので、ゆくゆくはNEDOの補助金がでているIHIのエンジンが完成し、その発達型がMRJの発展型や当初の50席クラスの新型機に採用されることを期待しています。無意味ですが、国産だと騒ぐのはその頃にしたいものですね。
また、ご存知のとおり、まともな民需用エンジンを製造しているのは、米国とイギリスだけです。
カナダのCRJ、ブラジルのERJ、ロシアのRRJ、中国のARJ、日本のMRJ、全て条件は同じです。あえてMRJを半国産機であると指摘して貶める意味が判りません。三菱に管理人さんが偏見をお持ちに見えてなりません。
三菱重工もエンジンを国産に限ると経産省に強要されていたら試験機を飛ばすだけでMRJの事業化はせず、経産省の面子を立てつつ、お茶を濁して済ませたでしょう。昔の川崎重工製「飛鳥」研究機のように。
私が偏見を持っているように見えるとしたら、あなたが単一思考に染まっているからでしょう。
今の世の中は、大政翼賛会と同じで、日本中が「三菱による国産飛行機はすばらしい」とフィーバーしている状態です。「真珠湾攻撃はすばらしい!」と浮かれているのと同じで、日本中がただ一色の発想に染まっています。
そのなかで、私だけが、異論を立てています。で、誰もが「白だ」と述べているなかで、私だけが「黒だ」と述べているから、目立っていて、「おまえは偏見を持っている」と見えるのです。
だいたい、私が何を言おうが、三菱は国の金を莫大にちょうだいするんですよ。人々をうまく丸め込んで、国民の金を莫大にちょうだいする。そんななかで「三菱は無能だから国民の金を取っているぞ」指摘する私を批判しても、意味がないですよ。
なお、私の主張を誤解しないでください。国産かどうかということを指摘したいわけじゃない。「人々は浮かれていて、物を正常に見ることができなくなっている」と指摘したいんです。で、あなたのように、「われわれはちゃんと物を見ているぞ。正常だぞ」と思い込んでいると、金を奪われてもいつまでも気づかないまま。
自分の財布から金を奪われたのに、そのことを指摘した私を批判して、「いや、自分たちは喜んで金を奪われているんだ」と反論しても、あなたが損するだけ。おめでたすぎ。
どうしても金を奪われたいのであれば、三菱に限らず、日本中のあらゆる赤字企業に援助したらどうですか? たとえば、詐欺をやった新風舎あたり。あの会社だって、客から金を盗んでいるようなものだが、奪った金の何倍もの経済効果を上げている。百万円を預かって、20万円ぐらいを詐欺的に奪って、百万円の事業をやっている。これだったら、三菱よりは、はるかにまともでしょう。三菱は3分の一も奪うんだから。(開発費1500億円のうち500億円を国民から奪う。その分は国民の純損。)
三菱と新風舎は(本質的には)同じなんですよ。つまり、客や国民の金を食いつぶして、その分、大損をさせている。三菱の方はハイテクをやっている、というのが違うだけ。
あなたが損をしても経済効果を出したいというのであれば、新風舎にでも金を上げたらどう? ただし、自分の金だけにしてくださいね。国民の金を巻き添えにしないでほしい。
誰もエンジンが国産でないことは知っているので勘違いは無いと思います。マスコミは無知なので勘違いしているかもしれませんが、ニュースインパクトを考慮して敢えて触れていない可能性が大でしょう。
戦前から航空機の開発のキモがエンジンであることは常識ですが、現在は民需用エンジンが自由に購入できるので、問題視しないだけですね。戦闘機用はそうもいきませんが。自動車もエンジンを購入に頼る会社はたいしたこと無いので、ゆくゆくはNEDOの補助金がでているIHIのエンジンが完成し、その発達型がMRJの発展型や当初の50席クラスの新型機に採用されることを期待しています。無意味ですが、国産だと騒ぐのはその頃にしたいものですね。
また、ご存知のとおり、まともな民需用エンジンを製造しているのは、米国とイギリスだけです。
カナダのCRJ、ブラジルのERJ、ロシアのRRJ、中国のARJ、日本のMRJ、全て条件は同じです。あえてMRJを半国産機であると指摘して貶める意味が判りません。三菱に管理人さんが偏見をお持ちに見えてなりません。
三菱重工もエンジンを国産に限ると経産省に強要されていたら試験機を飛ばすだけでMRJの事業化はせず、経産省の面子を立てつつ、お茶を濁して済ませたでしょう。昔の川崎重工製「飛鳥」研究機のように。
それでも三菱が事業化の条件に、航空会社の購入決定を受けて事業化を判断するとしていたので、ANAやJALに経産省から圧力かなにかかかって、ANAは企業体力がJALより良いので採用決定。外堀を埋められて、三菱がMRJの事業化を苦渋の決断となったと推測されます。
これが趣旨なら、三菱批判ではなく政府の批判をすべきでしょう。政府の補助金の支出批判は、管理人殿の意見からは、読み取れませんでした。
コアンダ効果の駄文からMRJ批判に脱線し、反論されたら誤読されたと開き直っているように見えますよ。
>Wikipedia に書いてあるようなことを
そんなことを引用されないような意見表明をすべきでしょう。誤読の元です。
どっちも批判していますよ。補助金は、払う政府も、もらう三菱も、どっちも駄目です。ただ、補助金は、もらう方よりも払う方(政府)が悪い。当然です。私の経済サイトでは政府の悪口ばかり書いています。
三菱批判は、平気で金をもらおうとするその根性と、金をもらわなくちゃやっていけない事業をやる卑しさ。……比喩的に言うと、悪代官と悪徳商人。どっちも駄目です。
要するに、国民の金をもらわなけりゃいいんですよ。ブラジルの会社みたいにね。それが正々堂々というものでしょう。。
> マスコミは無知なので勘違いしているかもしれませんが、
本サイトは原則として、一般大衆向けであり、マスコミ批判を主眼としています。技術的な航空専門サイトではありません。もちろん、航空専門雑誌でもありません。誤解なきように。
本サイトに書いてあることは、常識的なことなんですよ。いちいち目くじらを立てるほどのことではありません。
ただ、現在では悲しいことに、本サイト以外のほとんどが、「三菱はすばらしい」といっせいに合唱しています。だから毛色の変わる本サイトが目立つんですよ。みんながそろって「天皇陛下万歳」と叫んで戦争に突入しているときに、「天皇陛下は神様じゃない」と一人だけ叫ぶと、すごく目立ちます。それと同じ。で、あなたのような人が、「三菱様を批判するとはけしからん!」と目の色を変えて攻撃してくるわけです。世の中にたった一つでも異論があると、許せないわけですね。そういう人がものすごくいっぱいいます。上記のコメント欄を見てもわかるでしょう。
今の日本では、三菱様は天皇陛下なんですよ。だから「三菱様は国産機を開発している」というふうに大声で国民を洗脳しているわけなんです。で、それに少しでも異を立てると、ネチネチとしつこく攻撃する人が出るわけです。
あなたのハンドルを見て思ったのですが、本当に「業界人」なんですか? もしそうなら、ここに意見を書くのは、ルール違反( or 倫理違反)です。
業界人というのは、国民から金をもらう側です。金をもらう側が、金を払う側の意見表明に対して、いちいち文句を言うのは、おかしいでしょう。聞いたあと、受け入れるか受け入れないかは業界人の勝手ですが、こんな一般人のサイトにしゃしゃり出てきて難癖をつけるのは、どうかしています。(国民の金をもらうために工作活動をしていると見なされます。)
業界人なら業界人としての職業倫理を守ってください。
( ※ なお、事実関係の間違いを見つけたなら、「ここは正しくはこうじゃないですか?」と指摘するだけで十分。)
──
※ 無意味な水掛論議がまた来ましたが、無駄なので、これ以後表示しません。
くだらないので、ここで打ち切り。
これは、現在の勝組会社が自分の出目を糊塗した、遠吠えですね。
エアバス社に対しても過去にボーイング社が同様な非難をしていますね。今更、経産省がWTOの規定は理解していないはずがないので抜け道対策は万全でしょう。
ブラジルのエンブラエルは、破綻した国策会社時代の開発機種が身売り後に日の目を見ただけですし、ボーイング社も軍用輸送機の不採用で傾きかけたが、不採用機種を民生活用して成功しただけですから。航空機産業は、そんなものです。
私は、三菱重工様万歳の立場ではなく、「三菱重工君、大変だけどガンバってネ」といったところです。洗脳は、経産省がマスコミを使って実施しているような感じですが、三菱重工にそのような甲斐性はありません。
>『予定が狂って、支出が大幅に増えました』と言い張って、補助金をさらに要求する。合計、1000億円〜 2000億円を要求する
は、事実とならないと私は考えます。補助金を追加要請するぐらいなら、MU-300同様に事業を清算するだけのプライドを三菱重工は持ってますよ。マスコミは三菱に厳しいですし。
でも、米国の景気後退が、軽ジェット機市場の縮小となり、エクリプスやホンダジェットが駄目にならないか心配ではあります。(MU-300の二の舞)
エクリプス500は並ですが、エクリプスECJやホンダジェットは管理人殿同様、カッコいいと私も思っていますので。MRJも787やA350XWBと同程度にカッコいいと思ってますが。
スーパージェット100はちょっと古くさいですね。
これらに共通する点があるのがわかりますか?
「すばらしい科学技術の発展」という夢を語って、国民の金を千億円〜兆円単位で奪い取り、そのあとで「予算が足りなくなったから追加予算を出して」と言って、さらにぶんだくる。
そのたびに、こういう馬鹿げた公共事業を、私は批判してきました。これまでは道路族の攻撃を受けてきたが、今度は航空族の攻撃を受けているわけ。
ただ、違いもある。道路族は自分が強欲だということを自覚しているが、航空族は自分が強欲だということを自覚していない。自分が自分にだまされて、自己陶酔している。「航空機ってすばらしいなあ」というふうに。
オタク心理ですかね。
タイムスタンプは下記。 ↓
正直、気になった点が何点かあったので指摘します。
(一応、全部Wikipediaに載ってる事項ですが、必要であれば、それ以外の参照も提示できます。)
その1:三菱重工(以下MHI)は、管理人殿が【追記2】で指摘している「正しい方法」の1〜3項は一応、実践積みですよ。(お世辞にも経営上で成功とはいえませんが)
1項:MU−2,300の開発(米で販売するために米部品をたくさん使っていますが、設計は完全に日本)
2項:ビーチにすべてを売った後のT-400の米軍の採用(→基本設計は変えていないためMHIが技術的には「成功」と思うには十分でしょう)
3項:トヨタや身内企業(MUFG等)を巻き込むことには成功。
その2:MHI単独でもジェット・ガスタービンエンジンの開発実績はあるし、今回採用見込みの「GTF」も開発に参加はしている。(→もっとも内情は分からない以上、下請的な可能性はあるし、MRJを発言力強化のダシに使った可能性もありますが...)
もっとも、個人的にはMRJには頑張って欲しいところですが、正直厳しいと思います。MHIの商売下手には定評がありますからね(例:MH2000)
Honda jetも下手すると「MU300再び」となる可能性も残っていますし、(MU300も、最初のバックオーダーは結構ありましたから)
だから、私の個人的な予想と結論としては、MHIの航空機開発能力を維持させるために、MHI・経産省・防衛省が作ったシナリオの上を走っていくのかな、と思います。一納税者として、税金の元が取れる程度には、頑張ってもらいたいものです。(結果として民間機で「世界最大の航空機部品下請けメーカー」にでもなれば、「御」の字でしょう)
それはわかっているのですが、あまりにも古すぎて、現代の仕事とは見なせない。技術が現代に引き継がれているわけでもない。今ではゼロから開発するのも同然。(MU-2 はプロペラ機だし。)
3項は妥当ですが、私が提案したあとで実現したことです。順序に注意。
その2:たしか Wikipedia にも三菱が自社製エンジンを搭載しようとした、と書いてあったはずです。開発力はあるんですよね。ただし自分で開発したものを自分で使う気になれない。その程度のもの。
──
三菱に頑張ってほしい、というのは、私も同感です。私は別にアンチ三菱じゃないので。ただし、そのための方法が異なる。
国の方針は、血税を出して、三菱の無能さを補う。
私の提案は、次の通り。
A。三菱自体を改善する。トップの首をすげ替えて、経営体質を抜本的に改革し、三菱自体を有能な企業にする。
B。それができないうちは、次の(1)(2)。
(1) 採算ベースの民間機事業はホンダと競争させる。国の補助金は出さない。金を出さない形の援助はする。
(2) 採算ベースでない軍用機は、三菱にやらせる。どうせ軍事費の総枠は決まっているから、血税の浪費が増えるわけじゃない。
──
私が国家資金の投入に反対なのは、これが「底なし沼」になるからです。MRJの開発費ならば、1000億円ぐらいで済むかもしれない。しかし、その後にどうする? MRJ のあと、今度は中・大型機の開発をしたがるに決まっている。そこで今度は、より巨額の金を要求されるに決まっている。こうして、底なし沼ふうに、(中期的に総計で)兆円規模の金を三菱の航空機事業を維持するために投入する必要に迫られる。一方、ホンダに任せておけば、どうか? 最初の開発は、ウサギとカメのカメみたいに遅いが、もともと優秀な技術者が多いので、四輪事業のホンダみたいに、急激に成長していく。世界でも最先端の企業になれる。ボーイングと張り合うことも可能だろう。(北米の自動車のトヨタに相当する。トヨタは航空機に進出していないから、ホンダがトヨタのかわりになる。)……ホンダがこれほど頑張れば、ホンダが数百億円もの税金を国家に納入してくれる。
さて。質問です。次のどちらがお好みですか? (将来の話。)
(1) 三菱のために、あなたは毎年 1000円を払う。
(2) ホンダから、あなたは毎年 1000円をもらう。
前者の場合は、日本は自立できない二流の旧式企業を維持します。
後者の場合は、日本は世界最高水準の新興会社を維持します。
要するに、「今すぐMRJを開発するより、長期的に世界最高水準の航空機会社を育成せよ」ということ。「目先の現物より、将来の発展を見据えよ」ということ。
──
《「内部告発で報復」三菱重工社員が出向取り消し求める 》
社内の不正行為を告発したら、仕事を取り上げられ、不当に出向させられたとして、三菱重工業(本社・東京)の男性社員が同社に、出向の取り消しと慰謝料など110万円の支払いを求める労働審判を神戸地裁に申し立てた。
申立書などによると、西村さんは同社神戸造船所(神戸市兵庫区)に勤めていた04年7月、同造船所の複数の社員が虚偽の実務経験証明書を国土交通省の外郭団体に提出し、「監理技術者」の資格者証を不正に取得したとして、社内のコンプライアンス委員会にメールで通報した。
その3カ月後、西村さんは設計補助担当を外されて約半年間仕事を与えられず、その後は書類整理などを命じられた。
※ 詳細は
→ http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200809270080.html
──
社内でやばいことがあったら、それを解決するかわりに、それを隠す。たとえれば、毒入り米を使っていたとわかったら、毒入り米をやめるのでなく、それを発見した社員を左遷する。(客に毒入り米を食わせるために。)
三菱って、こういう会社なんですよね。もともとわかっていたけど。
【 後日記 】 として、スバル・ジェットの紹介と講評。
──
MU-300 について私が加筆したことがあるが、それは、知らなかったからではなくて、いちいち記さなかったのを「おまえは知らないな、馬鹿め」といちいち難癖を付ける人がいるから、加筆しただけです。
いちいち書かなかったことと、知らないということとは、別のことです。別に百科事典じゃないのだし、本文でなくたかがコメント欄でチラリと言及したことに、網羅的な情報は必要ないはずです。
いちいち「何かが欠けている」とか「そんなことも知らないのか」と書かないでくださいね。書いていないことは、その人が指摘したこと以外にも、山のようにあります。何から何まで全部書いているわけじゃない(特にコメント欄には)んです。当り前でしょうが。(……これも常識。ああ、面倒臭い。)
飛行機胴体の後半が尻上がりになっていることは、離陸時の尻餅を防ぐためという狙いもあります。しかしこの件は、すでに別のところで説明済み。同じことを繰り返さないでください。
ウイングレットとアスペクト比というのも、常識なので、いちいち指摘する必要もありません。また、スバルの翼端が 747に似ているということもありますが、私は本文中ではいちいち言及していません。このように言及していないことはたくさんあります。だからといって、いちいち指摘する必要もない。
だいたいね。ずっと前に開発した MU-2とMU-300をもちだして、「それがあるのも知らないのか」と書いて、指摘したつもりになっているような人は、困りますね。初歩的知識ならば書かないのが常識なのですが、そのこともわからないで、「おれは初歩的知識を知っているが、おまえは初歩的知識を知らない。ゆえにおまえは馬鹿だ」と威張るんでしょうか。
そもそも、MU-2 はジェット機ではないし、MU-300 はビーチ社のものになってしまって三菱のものではなくなってしまったのだから、これらを「三菱製ジェット機」と称するのはまったく問題がある。そういう背景をいちいち説明する気にもなれなかったからといって、「おまえは無知だ」と批判する人は、まったく何をかいわんや。
ま、そういう人は……2ちゃんねんにでも行ってください。あそこで喚いていればいい。本サイトには来ないでください。
なお、飛行機で飛ぶ原理として、コアンダ効果があるのは、私の独自の見解ではありません。それを「おまえの独自の見解だ」と見なしたあげく、「そんなのはトンデモだ」と主張する人は、航空力学の世界のことを何も知らないのでしょう。困ったことです。最小限、ネットで文献を調べてほしいものだが。
航空オタクって、どうしてこういう人が多いんだろう? 舞い上がっている? それとも、足が地に着いていない?
いや、もしかしたら、三菱の人? そうかもね。だったら、「商売の邪魔をしてごめんなさい」と謝っておきます。確かにまあ、三菱からしてみれば、怒りたくなるでしょう。その気持ちはわかります。
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/03/mrj_7dc9.html
これは、2008.03.27 の公開だから、本項よりも9カ月もあとの記事である。ともあれ、そこでは三菱への不安がいろいろと述べられている。
私の文章を読んで、これを私だけの批判だと思う人は、上記のサイトを読んでほしい。私の批判が他の人々にも共有されていることが、よくわかるはずだ。特に上記のサイトは、不安の理由となる事柄がいろいろと述べられていて、参考になる。私の不安は決してただの憶測ではなかったのだ。三菱という会社には、そういう体質が確かにあるのである。
までは技術的に進んで居ないと思いましたが?
新素材の板を造って、張り合わせるだけの技術で
有り、それだけでも強度も重量もアルミ合金
よりは良く成るらしいですよ。
その板の材料は、全部日本メーカーから買って
いますね。
信頼性と、20年も先行して量産して居る品質の
安定性と価格差で、他が参入不可能な程の大差が
付いて居るそうです。
エンジンの逆噴射版でも、新素材化後には、世界中の
メーカーの物を、100%日本が製造して
居るとの事で、驚きました。
シェアが100%に成ってからは、価格を戦略的に
下げてしまい、例えインドや中国のメーカーでも、
赤字になってしまう価格にしてしまったので、
永久に独占可能だと言う事です。
日本企業は、日本の政治とはレベルが違う百戦錬磨の
老獪な経営者が頑張っているのだと、関心させられて
しまいました。
東レなども、ロッキードが芽を出せない様に、早期に
アメリカへと進出して、何箇所にも巨大工場を
立ち上げてしまい、炭素繊維製造工場をライバル
よりも早く償却済みにして、圧倒的な価格競争力と
ジャストインタイムな供給で、市場の独占を図った
のだと聞いて、経営者達の天才振りと冷徹な判断力と
実行力に驚き、日本は大丈夫だと確信しました。
三菱のMRJも、F2の設計陣が中心になって
製造販売を手がけており、遂にF2の主任設計者を
三菱重工の社長にして、ステルス実験機心神の
主任設計者を販売責任者に移動させた三菱重工の
本気度に、驚きと共に感銘を受けました。
三菱の歴史上、岩崎弥太郎亡き後では最大最強の
布陣と社運を掛けた本気の決断と行動です。
三菱が、ここまで本気になったのは戦後初めて
だと保証します。
あの会社としては珍しく熱く成っているのです。
F2と言う、戦後の総決算で有る純国産戦闘機開発を
妨害され、悔しさの余り血の涙を流した日本一の
エリート集団が、いよいよアメリカの牙城に
殴り込みを賭けるのですから、心の底では本気だと
思いますよ。
ちなみにMRJの設計は、運命の悪戯か決意の
現われなのか解りませんが、戦前にゼロ戦を設計した
建物で、同じ場所で行われて居ます。
ここにも、決意の程が現れて居ると思うのは、
果たして私の妄想だけなのでしょうか?
(1) 東レは独占ではありません。世界シェアの6割。日本は7割。他にも作っている会社はあります。
(2) 東レの優位は、三菱の優位を意味しません。外国の会社や国産他社だって、東レの炭素繊維を使って、航空部材を作れます。三菱以外にも、富士重工などがあります。
(3) 現在の優位は将来の優位を意味しません。液晶もかつては日本が圧倒的だったが、今では韓国が圧倒的。惨敗。
(4) 三菱の決意とは、「自分の金でやる代わりに、政府やトヨタの金を当てにして、開発しよう」というものです。百%自力だったホンダとは全然違います。
(5)
> F2の主任設計者を 三菱重工の社長にして、ステルス実験機心神の 主任設計者を販売責任者に移動させた三菱重工の 本気度に、驚きと共に感銘を受けました。
技術者を経営者にしても、うまく行く保証は何もありません。むしろ、日産のゴーン社長は、技術者ではないから、うまく行ったのです。先代の社長は、技術者出身でしたが、日産を破滅させただけでした。
(6)
> 社運を掛けた
まともな経営者は、社運を賭けるというギャンブルをしません。アテがはずれて会社が倒産したら、どうするつもり
今回の MRJ では、そうなる可能性も十分にある。MRJ が失敗して、三菱が倒産したとき、誰が尻ぬぐいをするの?
ホンダは社運を賭けるようなギャンブルをしません。確実に成功することだけをやります。一度に大バクチを打つのではなく、確実に少しずつ勝利を重ねます。
三菱のバクチ代を、どうして国が払わなくてはならないのか? そこが問題なんですよね。
ま、「社運を賭ける」というバクチそのものを「すばらしい」と称賛する人もいますが。ギャンブラー?
(7)
> 悔しさの余り血の涙を流した日本一の エリート集団が
そのエリート集団って、これまで何を作ってきたの? 米モデルの改造機と、実験モデルだけじゃなかった?
それでもまあ、技術者の熱意は受け入れましょう。私は技術者を批判してはいません。問題は、経営者。アメリカを打倒できる技術力があれば、自分の金でやればいいんですよ。国の金を当てにしないでね。
ホンダを見習ったら? 彼らは三菱とは違って、決して、「国の金を寄越せ」とも言わないし、「自分たちはすごく優秀なエリートだ」とも言いません。彼らがやるのは、黙々と技術開発をして、飛行機を飛ばすことだけ。過大な言葉と自慢ではなく、実行力で示します。
他人の金を集める詐欺師ほど宣伝が上手。三菱の宣伝は聞き飽きました。