2007年05月30日

◆ 波動関数の収束

 量子力学の「重ね合わせ」の逆が、「重ね合わせの解消」である。これは「波動関数の収束」という概念で理解されることが多い。
 しかし、「波動関数の収束は、観測によって起こる」という解釈は、おかしい。たとえば、シュレーディンガーの猫で、人間の観測が、ミクロの世界の波動関数に影響する、と見なすのは、おかしい。
 この問題は、どう理解するべきか? ──

 次の図で理解するといい。

       確率           観測
                ○●
    抽象的な現象      現実の現象


 確率は抽象的な事象に推定するだけだ。その値は中間的になる。(灰色ふう)
 観測は現実の事象から判定する。その値は中間的にならない。(白黒がつく。)
 左側と右側は根源的に別のことである。左側だけで、何かが一挙に変化したのではない。むしろ、見ている人の注目点が変化した(視線が動いた)だけだ。

 ──

 また、次の図で理解するといい。

        )))))))))))))))))))))))))) 
         |←──────────→|
               波動関数


 途中の区間は、波動関数で表現される。これは確率的である。中間的な値となる。
 終点における値は、波動関数では表現されない。観測によって判明するのであって、確率とは違う。もちろん、中間的な値とはならない。必ず何らかの形で決定されるからだ。

 終点における値は、細かく見れば、次の二通り。
  ・ 波動関数から推定される値 (推定値)
  ・ 観測から判定される値    (観測値)

 この両者は異なる。そして、この両者を混同すると、「波動関数の収束」という、おかしな概念が生じる。── これが真相だ。

 ──

 もっと細かな解説は、下記を参照。
  → 「細々とした周辺的な話題」という文書の「波動関数の収束」という項目。



 【 追記 】
 「波動関数の収束」
 というのは、コペンハーゲン解釈による理解だが、このような認識そのものが間違っている。正しくは、「波から粒子への転換」である。

 (誤)波の形が変化する (波が収束する)
 (正)波が消えて粒子が出現する (波から粒子への転換)

 
 ここでは、波と粒子とは、根源的に異なるものなのである。
 この件は、次の項目で詳しく説明している。
  
  → 粒子の出現
posted by 管理人 at 20:40| Comment(1) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最後に記したリンクが間違っていたので、修正しました。
タイムスタンプは、下記。   ↓
Posted by 管理人 at 2007年05月31日 23:42
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