2007年05月14日

◆ 粒子か波か

 量子については「粒子か波か」という疑問がある。
 本質的に言えば、「粒子か波か」という問題は、「剛体か流体か」という問題に相当する。図式的に書くと、次の通り。
  ・ 粒子 = 剛体 (の球として扱う)   …… 剛体力学
  ・   = 流体 (の振動として扱う) …… 流体力学 ──

 量子論の世界では古くから「量子は粒子か波か?」という疑問があった。この疑問を本質的に考えよう。
 そもそもなぜ、「粒子と波」なのか? なぜ、「砂糖と塩」でもなく、「赤と青」でもなく、「男と女」でもなくて、「粒子と波」なのか? いったいどういうわけでこの組み合わせが取られたのか? ── そういう根源的な謎がある。これをテーマとして、以後で考えよう。

 ──
 
 まず、前項では、「剛体力学か流体力学か」という話題を述べた。このことが重要だ。次のように書けるからだ。
  ・ 剛体力学 …… 粒子
  ・ 流体力学 ……  波

 つまり、「量子は、粒子か波か」という問題は、「量子を、剛体力学でとらえるか流体力学でとらえるか」という問題に還元される。

 ──

 ここで、問題だ。剛体力学と流体力学は、どう区別されるか?
 そのことを知るには、気体の扱い方を見るといい。次のようになる。
  ・ 個々の気体分子に着目する …… 気体分子は剛体として扱われる。
  ・ 多数の気体集団に着目する …… 気体集団は流体として扱われる。

 要するに、微視的な見方をするか、巨視的な見方をするか、という違いだ。

 ──

 さて。ここで、重要なことがある。「量子のふるまいは、そのどちらも当てはまる」ということだ。
  ・ 量子を、剛体として扱う    …… 直進性と反射が説明される
  ・ 量子を、流体の波として扱う …… 直進性と反射が説明される

 どちらにしても、量子の「直進性と反射」という性質が説明可能となる。つまり、粒子説と波動説の「どちらを取ってもいい」と言える。

 ただし、どちらでもいいのは、ここまでだ。違いも出る。
  ・ エネルギーが離散値になること …… 粒子説でのみ説明される
  ・ 二重スリット実験での干渉縞  …… 波動説でのみ説明される

 こうして、違いも出るわけだ。つまり、粒子説と波動説の「どちらを取ってもいい」とは言えない。

 ────────

 さて。ここで、従来の量子論は迷ってしまった。
 「量子は粒子か波か?」という問題について、従来の量子論は「どちらでもある」というふうに答えたのだが、どちらになるかをうまく説明できなかった。
 たとえば、エネルギーの離散値を採ることは波動説では説明できず、干渉縞を取ることは粒子説では説明できない。粒子説とはどう説のどちらになるかを、統一的に説明することができない。あくまでその場その場のご都合主義で、どちらか一方(都合のよい方)を取るわけだ。
 こういうのは、科学主義というよりは、ご都合主義というべきであろう。 
 結局、「量子は、粒子か波か?」という疑問に対して、従来の量子論は、科学的には答えを出さず、文学的な比喩とご都合主義で答えているだけだった。

 ──

 従来の量子論は、文学的な比喩とご都合主義で答えているだけだった、ということ。この件は、別の箇所でも説明した。
   → 量子論の表紙のページ (「性転換」という用語)

  ※ 「粒子でもあり波でもある」というのは、ただの折衷主義にすぎない。
    そこには、文学的な比喩としての言葉があるだけで、モデルがない。
    つまり、非科学的だ。

 ──

 これに対して、科学的にちゃんとした答えを出すのが、超球理論だ。その基本は、次のことだ。
 「粒子の集団を伝わる波
 ここにも、「粒子」と「波」という二つの性質があるが、従来の発想とは違って、モデル的にはっきりと明示されている。また、粒子と波のどちらの性質を取るのかも、(ご都合主義でなく)その場その場で明白に決定される。
  ・ エネルギーの値では、必ず粒子の性質を取る
  ・ 二重スリット実験では、必ず波の性質を取る

 こういうことが明白に示されるわけだ。

 また、電磁場のモデルも、剛体と見なすかわりに流体と見なす発想から、明白なモデルを構築できる。( → 電磁場のモデル

 ────

 まとめ。
 「量子は、粒子か波か」という疑問は、「量子を、剛体と見なすか流体と見なすか」という違いに当たる。そして、それに対する解答は、次の二通りがある。

従来の立場
  「量子は、剛体(の球)でも流体(の波)でもある」という折衷主義を
  取り、そのあと、どちらか一方をその場その場のご都合主義で決める。

超球理論の立場
  「超球の集団としてのエーテル」というモデルを取り、そこにおいて、
  「剛体の性質をもつ超球と、流体の性質をもつエーテル(超球の集まり)」
  というふうに明白に区別する。
  ( ※ 静止する量子は「超球」に相当し、運動する量子は「エーテルの波」
  に相当する。)(微視的には超球、巨視的にはエーテル)


 こうして、科学的な説明がなされるようになった。



  【 参考 】
    初心者向けの解説 (理論の基礎)
     → 玉突きモデル

    高度な解説 (未解明のことも含む)
     → 細々とした周辺的な話題 の「場の量子論との関係」の最後のあたり。
    「ソリトン」への言及がある。ソリトンは「波」と「粒子」の双方の性質をもつ。「波か粒子か」と考えずに、「ソリトンだ」と考えてもよい。といっても、あくまで波の一種であるが。(粒子性をもつ波。)
posted by 管理人 at 20:26| Comment(1) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
個人的には物質はすべて粒子だと思っています
光(光子)だって真っ直ぐ進もうとしているのだけれど
あっちから押されこっちから押され波のようにふらふらしながら進んでいるに過ぎないと思ってます

だから 干渉縞を取ることが粒子説でも説明出来る事になってしまうのです
何に押されてるっのかって・・・・まだ未発見の物質?いや、重力波かな
Posted by azu at 2007年11月15日 00:45
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