常温核融合は、「トンデモだ」と呼ばれたこともあるが、実際はどうなのだろう?
──
常温核融合についてネットで調べてみたところ、とりあえず、次のように要約できるようだ。
「投入エネルギー以上の大量のエネルギーが生じる、という形での常温核融合(当初に報道された形の常温核融合)は、確認されていない。その意味では、常温核融合は間違いかも。( → 後述で訂正。一応は確認されたという報告もある。ただし公認されたかは何とも言えない。)」
「しかしながら、ほとんどエネルギーが生じない、という形での常温核融合ならば、まさしく起こっている。つまり、再現性がほぼ 100% だ。ここでは、元素が変換される(原子番号が変わる)という、化学の常識に反すること(※)が起こっている」
──
上記の要約で述べたことについて、参考文献は、下記。
概説 Wikipedia
詳細(pdf) http://lenr-canr.org/acrobat/MizunoTjyouonkaku.pdf
実験概要 http://www.mhi.co.jp/atrc/products/genso.html
実験図式 http://www.mhi.co.jp/atrc/products/index.html
(数ページ続く)
──
化学の常識に反する(※)と述べたが、この現象は、物理学の常識に反するわけではない。核融合というのは、化学反応ではなく、物理学の現象である。そういうことが、ごくわずかながら、起こっているわけだ。
ま、物理学の世界では、トンネル効果を初めとして、不思議に見えることがけっこう発生するから、核融合ということが起こる確率が少しぐらいはあっても、特に不思議というほどでもない。
ま、未解明の現象があった、ということでしょう。とはいえ、大きなエネルギーを取り出せるわけではないから、太陽で起こっている意味での核融合が起こっているわけではない。何らかの未知の(未解明の)現象が起こっているようだ。
──
なお、読者の指摘(コメント欄)を受けて見ると、投入エネルギー以上のかなり大きいエネルギーが発生しているらしい。
とすると、常温核融合は、(ある程度は)最初の報告の通りであったらしい。単に再現性が低かっただけで、実際に発熱する常温核融合が起こっているらしい。
とすれば、「常温核融合はトンデモだ」と大騒ぎした人たちの方が、かえってトンデモであったことになる。
とはいえ、いまだに「トンデモだ」という誤解が多く出回っているようだ。困ったことだ。人々の固定観念というものは、かくも強固なのである。
【 追記1 】
荒田吉明・名誉教授らが、2008-05-22 に大阪大学で行った公開実験で、常温核融合に成功した、という話題がネットに広がっている。重水素ガスから高熱とヘリウム原子を検出し、低エネルギーの原子核反応を証明したという。
【 追記2 】
2008年6月になって、北大の水野忠彦(氏)が新たな実験成果を挙げたという。従来にない簡単な方法で、画期的な常温核融合。
高圧水素の入ったボンベに、芳香族炭化水素を入れると、過剰熱が発生し、炭素の同位体が大量に発生し、窒素まで発生したという。
( → 北海道新聞 )
本人の研究報告もある。( → PDF ファイル )
簡単な解説はこちら。
→ 個人のブログの感想
(「水素核と自由電子が関わる機構で説明できる」とのことだ。)
この水野忠彦(氏)の実験と研究(他の人の研究成果の報告を含む)は、画期的なものだ。これらのことが事実であるとすれば、次のように言えることになる。
・ 常温核融合は、現実にある。
・ 大量のエネルギーを取り出す見込みもある。
・ 再現性も高い。
・ 反応機構も判明している。(白金属元素による触媒がポイントか?)
・ 特に奇妙なことではなく、普通の量子力学で説明できる。
これらが事実であるとすれば、常温核融合の問題はもはや解決済み、ということになる。あとは、追試の実験だけがあればいい、ということになる。
そして、実験が証明されたあとは、実用化の技術開発だけをすればいい、ということになる。
……ここまで来ると、もはや私としては、手に負えない。私の個人的見解は示さず、単に紹介をするだけに留める。
※ 以下は、私の昔の過去記事。現時点となっては、「時代遅れのポンコツ記事」と見なされそうだ。
【 参考項目 】
常温核融合の本質については、別項であらためて述べた。そちらを参照。
→ 常温核融合の原理
2007年04月26日
過去ログ

かつての「常温核融合」で、「投入エネルギー以上のエネルギーが得られた」というのもあった。これは、間違い。
間違いではありません。
多くの常温核融合の実験では過剰熱が投入エネルギーをはるかに上回った。1990年9月までに過剰熱の報告はすでに33件があった。2000年まで1000件が論文審査の学術専門誌に出版されている。これらの追試実験はFleischmannとPonsの最初の報告を確認したと言える。初期の報告はここで要約されている:
http://lenr-canr.org/acrobat/WillFGgroupsrepo.pdf
過剰熱に伴う化学反応の灰はまったくないから、核反応の生成物だと分かる。そして、過剰熱とともに三重水素、中性子、核変換された物質など多くの証拠がもみとめられている。
- Jed
核融合関連の企画が2007年第80回東京大学五月祭で催されます。もしよければお越しください。
核融合発電(=地上に小型太陽を作るようなもの)は莫大なエネルギーを半永久的に取り出せることから、中国などは技術開発に懸命なようです。あまり知られていませんが欧州の核融合装置ITER建設と同時に、日本の茨城県でもJT−60SAという新型核融合装置の建設が始まります。ITERは発電可能を物理的に示すこと、JT−60SAは発電の経済的、技術的問題を検討することが目的のようです。
これら現在の核融合発電の問題や国際的進展について、東京大学五月祭で5/27の午後1時−5時に本郷キャンパス工学部2号館工213にて、ジャーナリストの立花隆先生と東大立花ゼミ生が東大教授など4名の先生をお招きして内容の濃いシンポジウムが開催されます。
以前行われた核融合のシンポジウムについては、
「SCI」http://sci.gr.jp/
という前年度の立花ゼミ生HPに書かれています。また今年度の立花ゼミ生HPの名前はいまのところ「見聞伝 kenbunden」http://www.kenbunden.net/
となっています。
興味があればぜひお越しください。
電子本「未来を築く常温核融合」ジェト・ロスウェル。ジョージ・ワシントン大学ディビッド・ネイゴル教授、元テキサスA&M大学ジョン・ボクリス教授、並びに作家アーサー・C・クラークがこの本を推薦しています。水野忠彦教授の実験の写真など入っています。
http://lenr-canr.org/BookBlurb.htm
直接ダウンロード:
http://lenr-canr.org/acrobat/RothwellJmiraiokizu.pdf
186ページありますのでダウンロードするのに少々時間がかかります。この本には著作権はありません。自由にコピーして下さい。
- Jed
http://lenr-canr.org/
は常温核融合の総本山みたいですね。
本格的なところから、私みたいな素人の文章を読んでいただいて、恐縮しています。
なお、もしよろしければ、暇つぶしに、下記でもご覧ください。和文(要約)と英文があります。
http://openblog.meblog.biz/article/7425.html
http://openblog.meblog.biz/article/76267.html
入力エネルギーの2,3%の過剰エネルギーは簡単に発生させる事は可能です。
しかし、バーストと言われる、数十倍、数百倍の過剰エネルギーの発生の再現は極めて稀にしかおきません。その為に常温核融合現象は起きないとされているのです。 しかし、多くの人が見逃している事実があります。それは常温核融合発生の条件である中性子の濃度です。これまでの実験は全て宇宙から飛来する中性子の存在下な行われています。私は中性子濃度に、通常のウラン核分裂と同様に臨界点が存在すると考えています。 実例があります。東京の弘明寺にある理研電子(株)の社長さんが当時実験をされバーストを何度も観測されましょた。当時普賢岳の噴火が起こり、バーストと噴火が同時期に発生したのです。
社長は不思議に思い、普賢岳の麓に中性子観測所を設け、中性子の濃度が1万倍にもなる事を観測されました。社長さんはもうお亡くなりになりましたが、論文はネット上でみる事ができます。タイトルは”普賢岳噴火と中性子濃度”だったと思います。 常温核融合研究で有名な静岡大学の小島先生もその程度の中性子が存在すれば、核融合も起こり得るとおっしゃっています。
これまでの、実験が成功しなかったのは、方法がまちがっていたためです。