2006年10月24日
◆ ケータイ料金
ケータイ料金は今後、どんどん値下げされるだろうか?
まず、ソフトバンクモバイル(旧ボーダフォン)が料金値下げの方針を出した。
・ 同社加入者間では通話料無料という新料金のプラン。
・ 他の料金プランも、NTTとauに対して常に 210円割安。
このまま値下げ競争が進んで、料金は激安になるだろうか?
参考サイト:
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000056021,20284727,00.htm
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061023/251557/ ──
もちろん、値下げ競争がどんどん進む、ということは、ありえない。せっかくボロ儲けできるチャンスを逃すはずはない。
ソフトバンクが狙っているのは、シェアが少ないときに一定のシェアを獲得することだけである。そのために、当初だけは価格を安く設定するが、一定のシェアを獲得したあとは、もはや安くなんかしない。そのことは、ヤフーBBを見ればわかる。当初は激安だったが、今は安いどころか高い方だ。
つまり「最初は安く、あとで高く」という方法で、だましているわけだ。
とはいえ、こういうふうにだますのは、ソフトバンクだけがやっているわけじゃない。他社だって、けっこう同様である。(それについては面白い話があるのだが、ここには書かず、次の著作に書く。)
・ 同社加入者間では通話料無料という新料金のプラン。
というのは、どうってことはない。最初は激安に見えるが、どうせ他社も似たようなことをやるに決まっている。その場合、他社の方が 210円ぐらい高値になるだろうが、ソフトバンクが有利なわけではない。ソフトバンク同士でしか使えないくらいなら、ドコモ同士で 210円高い方が、ずっとお得である。
・ 他の料金プランも、NTTとauに対して常に 210円割安。
というのだって、たいしたことはない。サービスが低いのなら、210円ぐらいは特に大きな金額ではない。せいぜい、ハンディを消す、という程度のことだろう。
ま、そこそこのシェアアップ効果はあるだろうが、それだけのことだ。その後、ソフトバンクのシェアが高くなったら、今度は値下げ料金をやめる(というか将来の値下げを実行しない)に決まっている。ヤフーBBと同じですね。値上げをするわけじゃないが、値下げをしないことで、将来の料金を割高にするわけだ。……引っかかった人は、ご愁傷様。
結論。
企業なんて、みんな金儲けのために消費者から金を巻き上げようとしているだけだ。そのために善人ぶったりするが、まともに信じない方がいい。「価格破壊」を標榜したヤフーBBは、白装束軍団でキャッチセールスなんかをしていた。そうやって客を引きずり込もうとしたわけだ。もちろん、善意からではなくて、カモを引っかけるためである。
ま、別に、ソフトバンクだけが悪質なわけじゃない。企業なんてみんなそういうものです。……それが次の著作のテーマ。
(いま私の執筆中の著作のテーマは「企業にだまされるな」というもの。このテーマで扱うと、ソフトバンクのだまし方も、ちゃんとわかるわけだ。他社の分は、ここには書かない。ソフトバンクなんて、たいしたことはないね。だからここで、無償公開するわけ。こんなの、ちっぽけな話だから。)
(この本、執筆完成まではまだ二カ月ぐらいかかりそうだ。予想以上に時間を食って、長く掛かっています。)
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ソフトバンクのケータイなら、次の機種の方が興味深い。
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/31409.html
HSDPA対応スマートフォン「X01HT」
スライド式ボディにQWERTY配列のフルキーボードを搭載。
シャープの w-zero3 に似ている。
http://www.sharp.co.jp/ws/
ただしこちらは PHS だ。似て非なる。
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【 追記 】
下記でいただいたコメントの情報によると、次のことがわかる。
・ 月額 2880円は、当初の数カ月のみ。以後は 5000円以上になる。
・ なぜかというと、他の付加サービス料金(必須)が加算されるから。
・ 夜間の通話料金は、定額制の対象外で、高額の追加料金を取られる。
・ 自社内の人同士でなく、他社の人にかけると、高額の料金を取られる。
あれこれ見ると、ちっとも安くない。見せかけ(基本料金)を安くしているだけ。自動車で言うと、最小限の機能しかついていない状態で、「50万円の自動車です」と激安値段で客を釣ったあとで、追加料金として、バンパーだのミラーだのスピードメーターだのハンドルだのの料金を追徴するので、全部合わせると、ちっとも安くなっていないというようなもの。組み合わせしだいでは、他社よりも高くなる。
なお、どうせ安いのを狙うなら、PHS の方が安いらしい。PHS でも他社のケータイにかけることは可能だ。基本料金が安いから、使用頻度が少なければ、それで問題ない。
「だまされるな」というのが本項のテーマだったが、現状は、私が上記で書いたよりも、はるかにひどいインチキであるらしい。マスコミもソフトバンクの記事を鵜呑みにして書いているから、マスコミの記事も信用できない。
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「他社よりも常に 210円安くします、24時間以内に対抗します」
と宣言しているが、これは、何のためか? 客に安心させるためか? 違う。「値下げ競争になることを防ぐ」という、予防措置である。
もしこの宣言をしないと、他社は必ず追従して値下げする。しかし、この宣言をすると、他社としては追従して値下げすることができない。すると、ソフトバンクは値下げ競争に入らないで済む。
例。
時期1 …… 他社 3000円、ソフトバンク 2800円
時期2 …… 他社 2800円、ソフトバンク 2600円
時期3 …… 他社 2600円、ソフトバンク 2400円
こういうのは、値下げ競争になって、各社がみんな損する。それではソフトバンクも困る。そこで、あらかじめ「こうなりますよ」と宣言しておくことで、
「時期1の状態(他社 3000円、ソフトバンク 2800円)のままにしましょう」
という結論を保持する。つまり、高値維持。
この「高値維持」が、ソフトバンクの狙いである。つまり、
「24時間以内に対抗します」
という宣言は、実際にそうすることを狙ったものではなく、実際にはそうならないことを狙ったものである。良心的なのではなくて、がめつい経営戦略にすぎない。
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なお、私が他社の経営者だったら? 値下げ競争はしないで、高値維持を狙うでしょうね。かわりに、「ソフトバンクはこんなにインチキをしています、だまされないようにしましょう」と宣伝する。
すると、どうなるか? ソフトバンクは、「だましていました」と告白して、別の料金プランを出すかもしれない。で、その結果は? そろって高値維持。
ま、どっちみち、消費者は、ぼられることになりそうですね。
ただし……ケータイなんて、しょせんは、必要悪みたいなものだから、なるべく利用しないのが好ましい。「便利だ、便利だ」と使いすぎない方がいい。不便な方がいい。
どうしても使うなら、PHS がいいかも。しかしまあ、できれば、ケータイはもたない方がいいですね。会社から強制的に持たされる場合には、仕方ないけれど。……ま、その場合は、会社が料金を払うんだから、構わないかも。(ただ、強制的に持たされて、料金は自腹、ということもある。が、それはまあ、本項の話題とは別。)
過去ログ
そこで紹介されていますが、「ANOTHER WILLCOM NEWS」の記事が判りやすく参考になります。
ソフトバンクの経営手法に興味がある方には珍しくない話でしょうが、一見の価値有りだと思います。
○参考記事
http://slashdot.jp/mobile/article.pl?sid=06/10/23/1330217
http://another.willcomnews.com/?eid=407935
> 値下げ競争はしないで、高値維持を狙うでしょうね。
> かわりに、「ソフトバンクはこんなにインチキをしています、
> だまされないようにしましょう」と宣伝する。
と上に書いてあるが、まさしくそうしている。
ドコモの社長の反撃。
http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/index.aspx?n=MMITfa000027102006
http://japan.cnet.com/column/naruhodo/story/0,2000055917,20300167,00.htm
世論調査。どのケータイがいいか、という話題など。
http://www.asahi-net.or.jp/~FV6N-TNSK/gates/column269.html