2006年08月26日

◆ 小惑星の起源


 冥王星は氷の星である。これから類推しよう。
 小惑星もまた元は氷の星であった。それが破壊されて、水蒸気と固形物になった。水蒸気は消えて、あとに残されたものが小惑星になった。── こう推定できる。 ──

 まず、「小惑星の位置に別の惑星があったはずだ」という説は、昔から唱えられている。理由は、ティティウス・ボーデの法則である。この位置には何らかの惑星があって当然なのだ。そういう規則性がある。( で見ると、よくわかる。)
 
 しかしこの説には、反論がある。小惑星のすべての質量を合わせても、月 Moon の3%にしかならない。本来あるべき惑星の質量の、千分の一か万分の一かそれ以下である。だから、「小惑星は惑星の破壊された残骸だ」と見なすのには無理がある。

 ここで、私の仮説が出る。趣旨は、冒頭の通りだ。

 この仮説は、上記の矛盾を回避できる。
 「現在の質量はあまりにも少ないが、本来はここには大きな質量があったはずだ」
 この条件を満たすのは、次のことだ。
 「ここには、氷の惑星があった。そこに、あるとき、原始の微惑星が衝突した。月のジャイアント・インパクトと同様である。
 月ならば、元の惑星が地球であったので、衝突のあとには、マントル成分が残ったので、地球と月とが形成された。一方、氷の惑星では、衝突のあとには、塵のような固体と(氷の蒸発した)水蒸気とが残った。氷の惑星を形成していた水分は、衝突の前には、氷の状態で重力をもって惑星であったが、衝突のあとでは、重力から解放されて、拡散していった。というのは、いったんバラバラになった小さな固体にはほとんど重力がないからだ。このことは、月には酸素も水蒸気もない、ということからわかる。

 結局、ここにはもともと氷の惑星があったのだが、微惑星が衝突したあとでは、氷の成分は拡散して消滅し、残った重い部分だけが小惑星として残った、ということになる。また、この重い部分は、量があまりにも少なかったので、集まって惑星を形成するには至らなかった。

 ──

 以上の仮説を補強する傍証がある。それは、惑星の成分だ。次の通り。(太陽から近い順に並べる。)

  水星  …… (鉄などの)金属、ケイ素。
  金星  …… 金属、ケイ素。
  地球  …… ケイ素、金属。
  火星  …… ケイ素、金属。
 (小惑星)
  木星  …… ガス(大部分が水素。次にヘリウム)
  土星  …… ガス(大部分が水素。次にヘリウム)
  天王星 …… ガス(大部分が水素。次にヘリウム) → 【 追記 】を参照。
  海王星 …… ガス(大部分が水素。次にヘリウム) → 【 追記 】を参照。
  
 以上のことから、次の事実がわかる。
 「太陽に近いものほど、重い元素から構成されている」
 水星は最も重い鉄が多く、金星、地球、火星、という順で、金属が少なくなり、ケイ素が多くなる。一方、木星から先では、水素がほとんどとなる。
 とすれば、火星と木星との間には、「水素と酸素があったはずだ」と推定できる。そして、その大量の水素と酸素は、太陽系の形成期に、惑星を形成したはずなのだ。

 ただし、この惑星は、ジャイアント・インパクトによって、粉々になった。その後、成分が金属やケイ素ならば、地球と月のように残っただろうが、成分が水素と酸素であったせいで、水蒸気のまま拡散してしまった。ただし、1万分の1ぐらいはあった塵の成分が、そこに残って、小惑星となった。かつての「氷の惑星」の残骸として。

 以上が、本項の仮説だ。

( ※ この仮説が絶対に正しい、と主張しているわけではない。あくまで仮説である。私は別に天文学の専門家ではないし、天文学に詳しいわけでもないから、どこまで正しいかは、はっきりしない。とはいえ、一案を示しておくわけだ。仮説として。)
( ※ 真相は? もちろん、今のところ、はっきりしたことはわかっていない。つまり、「正解」はない。とすれば、どのような仮説があってもいい。定説を根拠として「トンデモだ」と批判することはできない。何しろ定説がないのだから。)

 [ 付記1 ]
 従来の説への批判を加えておこう。
 (1)
 「ジャイアントインパクトがあったというには、残った成分が少なすぎる」
 という説は、元の惑星を地球形の惑星と見なすからだ。そうではなく、ここにあったのは地球形と木星形の中間である、氷の惑星であった、と見なせばよい。そうすれば、残りの成分が少ない理由の説明がつく。
 (2)
 「もともとあった固形物が、木星の重力で集積が妨害されたために、惑星になれず微惑星のまま残ってしまった」
 というは、重大な難点がある。
 そこにある質量の総計があまりにも少ないので、ティティウス・ボーデの法則をうまく満たさない、ということだ。なるほど、そこには惑星となるべき物体があったのだろうが、あまりにも少なくて、ないも同然なのだ。万分の一ぐらいの量は、形式的には「ある」と言えるが、実質的には「ない」も同然なのだ。
 要するに、この説では、「火星と木星の間は空っぽである」という問題は少しも解決されていない。単にちっぽけなクズを見て、「あるぞ、あるぞ」と騒いでいるだけだ。定量的な考察ができていない。

 [ 付記2 ]
 太陽系の形成期には、さまざまな質量が円盤状にひろがって、渦巻いていたはずだ。そのうち、重い鉄の成分は太陽に近い位置に集まり、軽いガス成分は太陽から遠い位置に浮遊した。こうして、
   「太陽 ── 重い成分 ── 中間の成分 ── 軽い成分」
 という順で並んだ。その後に、それぞれの成分が凝集して、惑星となった。ここで、中間の成分というのが、水分(氷)だ。
 すぐ上の (2) の説では、「中間の成分」の箇所に当たるものがほぼすっぽりと欠けてしまうことになる。かわりに、ほんのちょっと、あるかなきかの岩石成分があるだけだ。そんなものは、ほとんど無視していいのである。
 小惑星帯において大切なのは、現在残っている岩石成分ではなくて、かつてはあったはずの水分であるのだ。

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  【 追記 】
 上記では

  天王星 …… ガス(大部分が水素。次にヘリウム) → 【 追記 】を参照。
  海王星 …… ガス(大部分が水素。次にヘリウム) → 【 追記 】を参照。

 という修正箇所を示した。これについて、追記しておく。以下の通り。

  ──────────────

 天王星と海王星が「ガス惑星」だというのは、実は、古い学説だった。今では時代遅れである。観測の進歩により、天王星と海王星は「水・メタン・アンモニアなどの氷結した、氷の惑星である」というふうに判明している。
 つまり、

  (誤) ガス惑星
  (正) 氷の惑星

 というふうに修正しなくてはならない。

 では、上記の話にある
    「重いもの ── 中間 ── 軽いもの」
 という順序は、間違いか? いや、別に、間違いではない。実際、話の主題となった中間を見ると、火星や小惑星のあたりには、氷の惑星がある(あった)はずだ、というのが、天文学の定説であるらしい。

 ただし、話の主題ではないが、周辺部が問題となる。
 なぜ、天王星と海王星は、ガス惑星にはならず、氷の惑星になったのか?

 よく調べると、天王星と海王星は、木星や土星から大気をはぎ取ったもの(核の部分)によく似ている。そこで、次の説が出た。
 「木星・土星・天王星・海王星は、すべてガス惑星になるはずだった。ところが、木星と土星はうまくガスを吸収できたが、天王星と海王星はうまくガスを吸収できなかった。だから、後者の二つは、ガス惑星になれなかった」

 では、なぜ、天王星と海王星はうまくガスを吸収できなかったのか? 次の説がある。
 「天王星と海王星は誕生するのが遅すぎた。そのときには星間ガスが消失していた」

 ではなぜ、そのときには星間ガスが消失していたのか? 
 「理由は不明である。わかりません」
 これが定説であるらしい。

 要するに、「これの理由はこれ」というふうに理由を突き詰めていくと、一番最初のところの理由が不明。……結局、説明に失敗している。根源的な理由はわからないんですね。  (^^);

 それでもまあ、一言で言えば、
 「天王星と海王星は本来ならばガス惑星になるはずだったのだが、たまたまの理由で、ガス惑星になることができなかった」
 という解釈が正当であるらしい。

 というわけで、
 「重いもの ── 中間 ── 軽いもの」
 という順序は、別に、間違いというわけでもないようだ。太陽系のはじっこの方についてだけ、「天王星と海王星はガス惑星でなく氷結した惑星である」というふうに認識すればいいだけらしい。

(ガス惑星ではない、という知識が大事なのではなくて、ガス惑星になれなかったのは特殊な事情があったらしい、という留保をわきまえておけば済むだけらしい。……要するに、何か特別に重要な知識があるわけじゃなくて、例外的な事情があったらしいから知識を得なくてもいいということがわかっただけだ。)

 ──────────────

 【 補足 】

 「天王星と海王星は誕生するのが遅すぎた。そのときには星間ガスが消失していた」
 という上記の説について、補足しておこう。
 上記の説では、「星間ガスが途中で消失した」というふうになっている。ただし、理由はわからない。(前述の通り。)

 そこで、新たに仮説を出してみよう。次の通り。
 「星間ガスは、途中で消失したのではなく、もともと存在していなかった」
 これはどういうことかというと、次のことを意味する。
 「太陽系の形成途中では、渦があったが、渦が濃いのは、木星と土星のあたりまでだった。それより外側では、渦が稀薄だった」
 つまり、渦が稀薄だったから、星間ガスが稀薄で、存在しないも同然になってしまったのだ。

 もう少し詳しくいうと、次の通り。
 「渦は中心部が濃くて、周辺部が稀薄だった。中心部では濃い渦から速やかに惑星が形成され、周辺部では稀薄な渦からゆっくりと惑星が形成された。初めは微惑星ができて、そのあとで微惑星の衝突から惑星ができるが、太陽系の周辺部では、ガスが稀薄で、かつ、公転周期も長いため、惑星ができるのは大幅に遅れた。その間に、星間ガスはどんどん拡散していってしまった」

 なお、拡散の理由は、渦の遠心力(?)や、太陽の引力の弱さや、真空中におけるガスの拡散や、太陽風や、太陽系自体の移動や、宇宙の膨張やら、いろいろと理由が考えられる。(どれが正しい理由かは私にはわからないが。)
 
 ともあれ、周辺部では稀薄なガスがさらにどんどん稀薄になってしまったので、ガス惑星を形成するためのガスはほとんど存在しなかった。また、稀薄なガスを吸収するためには、巨大な「核」が必要となるが、その「核」となる物質もまた、渦の周辺部では稀薄だった。

 要するに、太陽系形成時には、渦の周辺部のあたりでは、物質が稀薄すぎて、大きな惑星を形成するほどの物質が存在しなかったのだ。星間物質は、途中で消えてしまったというより、もともとろくに存在しなかったのだ。

 なお、この説の理論的根拠は、次のことだ。
 (1)「太陽系の大きさは無限ではありえない」
 (2) 「太陽系形成時の渦の密度は突然ちょんぎれるわけではない」

 太陽系の大きさは無限ではないのだから、どこかで渦の密度は低くなる。その境界が、天王星や海王星のあるあたりだ。これよりも内側では十分な密度があったはずだが、これより外側では密度が低かったはずだ。
 そして、その密度の低下の仕方は、ある境界で急激に1から0になるのでなく、境界付近でなだらかに低下していったはずだ。だとすれば、境界付近にある天王星や海王星では、密度が不十分だったせいで、あまり大きな惑星ができなかったとしても不思議ではない。

 太陽系ができたあとでは、太陽系の大きさは「最遠部の惑星の公転軌道」という形で境界線を引ける。しかし、太陽系の形成時における渦では、はっきりとした境界線はなかったはずだ。密度は外側に向けてなだらかに低下していったはずなのである。その必然的な結果が、最遠部における惑星の小ささとなって現れる。
posted by 管理人 at 10:26| Comment(1) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一部を修正し、
最後に【 追記 】を加えました。

( 修正部分は、中心線を引いて、文字を消してあります。)
Posted by 管理人 at 2006年08月30日 22:30
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