2006年08月11日

◆ 冷蔵庫の色

 冷蔵庫の色は、白が多い。白でなくても、クリーム色、黄色、水色など、明るい色が多い。しかし物理学的に考えれば、最適の色は黒であるはずだ。 ──

 理由は、物理学の本を見ればわかるとおりで、輻射熱は黒が一番大きいからだ。光を反射するのは白が多く、黒は少ない。これを逆から見て、光の吸収と輻射は、黒が多く、白は少ない。
 とすれば、外装色を黒にすることで、冷蔵庫は輻射を多くすることができるから、熱効率が向上するはずだ。
 冷蔵庫の放熱は、通常は空気の対流ばかりが重視されるが、輻射の効果だって相当に大きいはずだ。おおよそ、スチーム暖房の暖房効果と同じぐらいの効果がありそうだ。

 ま、部屋にいる人が暑苦しくなる、というデメリットはあるが、それは、

    ///////////////////

 のようにフィンをつけることで、輻射線の方向を制御できるはずだ。つまり、輻射線を冷蔵庫の斜め後ろ方向だけに向けて、冷蔵庫の前側(つまり人のいる側)には向かわないようにする。結果的に、冷蔵庫の斜め後ろ側の壁面で温度が上昇するだけだ。
 なお、室温のトータルでは、現状と変わらない。冷蔵庫が冷えた分、室内が暑くなる、というのは、熱のバランスからして当然のことだ。

 ともあれ、冷蔵庫を黒くすることで、熱効率が向上する。割合で言えば数%ぐらいだろうが、冷蔵庫の使用電力は非常に多いから、日本全国の総量では、相当多くの量になるだろう。レジ袋の節約なんて消し飛んでしまうぐらいの量になりそうだ。しかも、レジ袋の節約みたいに必死になって不便を我慢する必要はなく、単に冷蔵庫の色を塗り替えるだけでいい。正面が黒だと気に食わないなら、正面だけは好きな色にしていい。黒にするべきは、側面だけだ。(壁に隠れて見えないことも多い。

 色を変えるだけで、レジ袋有料化よりも圧倒的に多くの石油節約。どうです? どこかの電器メーカーは実施しませんか? 
 ……と思って、検索してみたら、黒い冷蔵庫はいくらか売っている。ただ、どうせなら、「電力節約のため」と銘打って、その効果の数値を、カタログで示してみてはいかが? 効果はあると思うんですよね。白に比べれば大幅に。……特に、夏は。

 [ 付記 ]
 ただし。メーカーとしては、宣伝したがらないのかもしれない。というのは、「当社の冷蔵庫は電気を食いません」と宣伝しているときの室温は 20度〜25度ぐらい。ところが、黒の冷蔵庫が白の冷蔵庫よりもはっきりと有効であるのは、室温が 30度かそれ以上のとき。そのときに測定して数値を出せば、「ものすごく電気を食う冷蔵庫」という評価になってしまう。それだとまずいんでしょうねえ。
 消費者をだまそうとすれば、節約効果のある製品をかえって宣伝できなくなる、という矛盾。そのせいで、レジ袋有料化なんていう馬鹿げた運動がまかり通る。



  【 追記 】
 「黒くした方がいい」
 というのは、熱くなる部分(放熱パネルのある部分)のみ。
 一方、熱くならない部分(放熱パネルのない部分 ・ 断熱材だけがある部分)は、白っぽい方がいい。黒くすると、熱を吸収するので、かえって逆効果となる。

 以上は、当り前と思って、いちいち書かなかった。だが、「断熱材の部分は、白っぽい方がいいぞ」というツッコミが来たので、あらためて注記しておく。
posted by 管理人 at 00:00 | Comment(4) | エネルギー・環境1 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昔の冷蔵庫は・・・黒かったと記憶しています。
ただし、本体背面にある、冷却機の放熱パイプ部分だけです。
冷蔵庫背面の、エアコンの室外機にあたる、圧縮機―放熱機の部分は、熱を効率的に発散できるよう、黒く塗装されていました。

我が家の冷蔵庫(20年前購入)は、この部分にカバーがかかっていて、直接見ることができません。
今の冷蔵庫の放熱機は、背面だけにあるのではないんでしょうか?。

冷蔵庫の外観が、白や明るいパステルカラーなのは、
外部からの輻射熱を、冷蔵庫本体が吸収しないように考えられていたのが、今でも続いているのでしょう。

電気を使わず、氷で冷やしていた昔の冷蔵庫はもちろん、
初期の電気冷蔵庫と比べると、冷却機の性能が格段に良くなったし、断熱材がしっかり張られているんですから、
いまや、「冷蔵庫本体が吸収する輻射熱」で外板の温度が多少上がったからといって、内部温度や消費電力には影響ないと思います。

でも、「暖かい冷蔵庫」では、商品イメージが悪いんでしょうね。
(実際に触れてみると、暖かい部分がかなりあります)
「冷やす」機械ですから、白や水色など、冷色系の色を使った、涼しそうなイメージが良いのでしょう。
そのうち、暖色系の色を使った上に、本体も暖かくなる「ほんのりした暖かさで仕事の疲れを癒してくれる、母のぬくもり冷蔵庫」なんてものが出る・・・わけないか。
Posted by 兼業主夫 at 2006年08月13日 08:41
> 冷蔵庫(20年前購入)

 そ、それはちょっと、古すぎます。   (^^);
 思い出しました。大昔の冷蔵庫はそういうふうにパイプがあったみたいですね。
 今ではそういうのは、ないと思います。側面で放射するはずです。
 ただし、わが家のは5年ぐらい前のかな。最新型がどうかは詳しくは知りません。まさか室外機で放射するとは思えないが。(ホントはそれが一番いいんだが。)
Posted by 管理人 at 2006年08月13日 15:50
いやはや、時代遅れの主夫で申し訳ありません。

家電各社のサイトを見てみましたが、
設置条件で、後面と両側面に、それぞれ数センチのスペースが必要となっています。
(これじゃ、狭い我が家ではかえって不便だわ。)
これからすると、ドア面以外の各側面で、熱を放散させているんですね。

ついでに、色についてですが、
松下以外の各社は、ダークブラウンや、メタリックブラウンといった、暗色系がラインナップに含まれています。
このブラウン系、今結構人気のようです。
これなら、熱効率面でも、白より良いんじゃないでしょうか。

ちなみに、
純黒色のボディでは、わずかの埃でもすごく目立ちますから、
ずぼら・・・じゃなかった、忙しくて掃除もあまりできない世の主婦連には、あまりウケないかも・・・ですね。
Posted by 兼業主夫 at 2006年08月13日 17:13
> 後面と両側面に、それぞれ数センチのスペースが必要

 どこかの調査でしたが、10センチぐらいは空けておかないと、効率が下がるそうです。空気の流通が良くなるようにいろいろと注意することが必要です。邪魔物をそばに置いたりしない。
 スペースが3センチぐらいの家では、それだけで電気代が相当多くかかるはずです。
 ただし、夏期以外は、3センチでも十分でしょう。
Posted by 管理人 at 2006年08月13日 17:25
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ