しかし、こういうことは、ネットを使うことで解決できるはずだ。 ──
まず、次の記事がある。
この問題の難点は、経済学的には、次のように言える。
JR東日本が、駅員が客と対面して切符を売る「みどりの窓口」を次々と廃止している。昨年は11駅、今年は52駅の窓口が消えた。駅員の削減をねらうJRは代替の券売機のPRに懸命だが、「買いにくくなった」「サービスの低下だ」と批判が出ている。
( → 朝日新聞 )
「企業が利益拡大のために少額の費用を節約する。そのせいで、利用者に莫大な損失が発生する」
つまり、「利用者に莫大な損失をかけても、自分の財布の金さえ増えればそれでいい」というエゴイスティックな発想だ。「合法的な泥棒」とも言えそうだ。全体としては、利益の総額は減るのだが、自分の利益を増やせばいい、という発想。比喩的には、「公衆便所のトイレットペーパーを盗む」というのに似ている。やった人だけは得をするが、社会はクソまみれ。……これがつまりは、JR東日本のやっていることだ。(原理的には小泉の構造改革の延長上にある。)
対策としては、簡単なところでは、こうするといい。
「切符販売員をコンビニ店員と兼ねる。コンビニで商品を売りながら切符も売る」
これなら人件費が節約されるし、サービスも低下しない。何だったら、機械の操作だけを駅員・店員がやってもいい。
一方、ネットを利用する方法もある。
「ネット上でマウスでクリックするだけで、お望みのものを買える。最終結果を出力して、それを券売機に入力することで、切符を買う」
出力の方法は、次のようなものがある。
・ ただの数字の羅列 (→ 券売機ではボタンを押して入力)
・ バーコードで印刷 (→ 券売機では紙片を差し込んむ)
・ ケータイに送信する (→ 券売機ではケータイで Suica 式)
これを聞くと、「何だ、当り前じゃん」と思う読者が多いだろう。その通り。当り前のことばかりだ。何ら新しい技術などはない。
ところが、この当り前のことができていないのが、JR東日本だ。で、その失態を見ても、当り前のことを指摘できないのが、朝日新聞だ。
情けないですね。どっちも、ネット時代に乗り遅れている。旧態依然。
当方、JR「東」の管内に住んでいませんので、JR「海」の例をご紹介します。
たとえば、「おつりの計算ができない新幹線券売機」。
一例ですが、2700円の切符を買うのに、間違って4000円を入れてしまったとき。
普通、切符と、1300円のおつりを出せばすむ事なんですが、ここT駅にある自動券売機は、入れたお札を全部吐き出して、やり直しを命じてきます。
この駅、みどりの窓口が、2箇所4窓口しかないので、ちょっと客が集中すると、延々行列ができ、目的の列車に乗れなくなるなんて日常茶飯事。
ここにあるような、インターネットによる切符の予約、駅での切符の受け取りは、すでに近畿日本鉄道が実施していますね。
JRでも、「JRのプロバイダ」に加入すると、切符のネット購入ができるようですが、結局は我田引水ゼニ儲け。
こういうのは、利用者サービスとは呼べません。
JRのずるい所は、無人駅をはじめとする人減らし、過疎地の列車減らしを平然とやりながら、それをカバーするための手段など、自分からは何もしようとせず、すべての不便と手間を、利用者に押し付けようとするところです。
新幹線の新駅など、地域住民の税金で「待避線」を作る、詐欺みたいなものです。
結局、民営化といっても、私鉄との競合が激しい都市部以外では、巨大な独占企業を作ったようなものですから、JRしか鉄道がない地域の利用者は、国鉄時代以上に泣かされる結果になりました。
そのうちJRも、JHのまねをして、ITCみたいなものを作り、
(もちろん、JR様へ上納金をたっぷり納めた電話会社と携帯端末メーカー限定品です)
高価な専用携帯端末を持っている客でないと、列車に乗れなくなるなんて事を始めるかもしれませんよ。
改めてJR「海」のサイトを見たところ、JRのクレジットカード会員限定で、新幹線指定券の予約販売をやっていることがわかりました。
以前見たときは、確か、JRのプロバイダ経由でのネット予約だったと記憶していたのですが、間違いだったようです。
これも、「海」の管内に限っての予約システムだったようで、ようやく今月から、予約エリアが博多まで延長されるようです。
ナワバリって、厄介なものですね。
蛇足ながら、
そのサイトの、ネット予約の解説の中に、
「窓口に並ばずスムーズにきっぷ受取」という一項がありましたから、JR「海」自身、窓口が混雑して不便だという自覚はあるようですよ。(←故意犯)