2006年03月07日

◆ 計算機数学


 計算機数学の専門家であれば、うまくノーベル賞(または同クラスの賞)を取る方法がある。その方法は、下記の通り。
 ──

 先日の「超球理論」を使って、それを計算機によってシミュレーションすればいいのだ。これによって、新たな学問分野を開拓することができる。その位置づけは、「新分野の開拓者」である。たぶん、物理学は、「それ以前」と「それ以後」とに分かれるだろう。そのようなキリスト的な分水嶺をなす人物として、歴史に名を残すことができる。

 まず、根源として、次のことがある。
 「既存の物理学は、質点系の物理学である。たとえば、電子は、体積がゼロの質点として定義される。(量子的な不確定さはあるが、原則として体積はゼロである。)この場合、量子のふるまいは、方程式を解くという形で解決が可能だ。なぜなら、関数は初等関数で定義可能だからだ。」
 「一方、超球理論は、超球の物理学である。たとえば、電子は有限の体積をもつ超球として定義される。この場合、量子のふるまいは、方程式を解くという形で解決が不可能だ。なぜなら、関数は初等関数で定義不可能であり、かわりに、複雑な関数として、多項式で近似されるだけだからだ。このような場合、「方程式を解く」という形ではなく、「コンピュータでシミュレーションする」という形の計算機科学によってしか、量子のふるまいを描写できない」

 つまり、既存の物理学は、「体積ゼロ」という単純化されたモデルだから、特に計算機を使わなくても、単純なモデルを使うことで、初等関数レベルで計算できた。(たとえば、Hartree 近似。)
 なるほど、そのような方法は、「量子を質点と見なす」ということが可能である場合には、成立する。具体的に言えば、量子と量子の間の距離が大きい(量子同士がたがいに離れている)場合だ。
 しかしながら、量子と量子の間の距離が小さい(量子同士がたがいに離れていない)場合には、この方法は破綻する。そのことが典型的に現れたのが、いわゆる「無限大の困難」である。つまり、量子同士の距離がゼロになると、量子の自己エネルギーが無限大になってしまうのだ。

 この問題は、今日の量子力学の、最大の自己矛盾となっている。「理論自体のうちに矛盾を含む」という意味で、量子力学は「破綻した科学である」とも言える。(こんなことは、数学屋からすれば自明のことであるが、物理屋は決して「物理学は破綻した科学だ」とは言わず、ひたすら弁解に努める。)
 で、この問題を解決するのが、「超球理論」である。どうやって解決できるかは、例の論文にしてあるとおり。( 2r という用語で解説している。)

 ただし、この論文では、モデルが示してあるだけであり、数理的な計算は示していない。原理的なことは示してあるが、細かな詳細は示していない。
 そこで、「数理的な計算をして、細かな詳細を示す」ということが必要となる。そのためには、どうしても、計算機を使ってシミュレーションするしかない。(理由は前述の通り。)

 で、シミュレーションすると、どうなるか? 
 第一に、既存の物理学では、   ∫f(x)dx   の形で、 x の範囲を 0 から a まで積分する。すると、 f(x) が  1/x  のような形になるので、積分値が無限大になってしまう。かくて学問が破綻する。
 第二に、超球理論では、同じようでも、 x の範囲を r から a まで積分する。これなら、無限大は生じない。では、 x の範囲が 0 から r までの間では、どういう積分をすればいいか?
 ここで、「くりこみ理論」を使うなら、 f(x) の積分計算をしないで、積分の計算値 ∫f(x)dx  だけを定数値に置き換える。しかし、そんなのは、まやかしである。(このまやかしをやることで、朝永振一郎はノーベル賞を得た。)
 一方、超球理論を使うなら、 x の範囲が 0 から r までの間では、別の形の関数が成立するはずだ。では、それは、どんな関数か? 

 その関数は、実は、まったくわかっていない。ただし、その関数が満たすべき条件は、実験結果からわかっている。つまり、 x の近傍では、  1/x  のような形にはならず、正規分布ふうの凸状の関数になるはずだ。
 ただし、このような関数を、既存の物理学に組み込むことはできない。既存の物理学は、質点系の物理学であるから、「 0 から無限大」の範囲で  f(x) でなくてはならないのだ。仮に、その制限をはずすとしても、どこからはずしたらいいのか、さっぱりわからない。
 一方、超球理論を使えば、その範囲は「 r である」と明言することができる。この r というのは、それぞれの量子ごとに異なり、また、波動関数の振動状態とも関係する。

 以上のことは、モデルからわかる。ただし、モデルでわかったとしても、詳細は数値レベルではわかっていない。それを決めるのは、計算機科学の専門家のやることだ。
 ここでは、適当に定数を決めることで、現実の量子のふるまいに合致するシミュレーション・モデルを作ることができる。逆に言えば、そういうシミュレーション・モデルを作ることで、真実の姿を具体的に明かすことができる。その意味は、
 「質点系の物理学」
 という既存の物理学を打破して、
 「計算機科学の物理学」
 という新たな分野を開拓することだ。

 この新分野は、まったく新しい新分野だ。なぜか?
 従来も、もちろん、「計算機科学の物理学」というべきものは、あることはあった。しかし、それは単に、モデルごっこのようなものにすぎなかった。大枠は方程式を解くという形で解決されていて、残る小さな問題をシミュレーションによって細かく決める、という程度のことにすぎなかった。つまり、真実の領域を、一センチぐらい先へ広げる、という程度のことでしかなかった
 一方、超球理論における「計算機科学の物理学」は、「人的な計算ではほとんどわからない」(計算不能)という分野における計算なのだ。それは、これまでにはわからなかった、まったく新たな領域を教えてくれるのだ。たとえば、「無限大の困難」は、従来の物理学では、まったく解決ができない。学問そのものが崩壊してしまうような問題だ。しかるに、新たな学問分野では、この問題を見事に解決することができるはずだ。
 物理学という学問そのものが崩壊してしまうような問題を、うまく解決できるのであれば、それは、まさしく、ノーベル賞級の業績だ。
 また、超球理論に対しても、「単に原理で示されていただけのことを、数理的に詳細に示した」という成果を加えたことになる。一般に、科学者は、「おおまかなアイデアだけでなく、細かな数字で示さなくちゃ駄目だ」と思っている人が多いから、そういう人たちに、決定的な結論を示すことができるわけだ。というわけで、まさしくノーベル賞級の業績となる。

 ──

 では、具体的には、どうやるか? 
 その方法は、私にもよくわからない。ただし、多項式を適当に仮定して、定数を適当に仮定して、現実の実験事実に合うようにすればいい、とは言える。なお、その前提は、次のことだ。
 「調和振動子をモデルとする」(たくさんの量子がバネで結びついたモデル)
 「超球理論をモデルとする」(量子は質点でなくて球である)
 この二つのうち、前者だけなら、すでになされている。ただし、後者のように「有限の体積をもつ」という形では、まだなされていない。(そんなモデルは、超球理論以外にはないからだ。)

 ──

 というわけで、ノーベル賞が欲しい人は、上記のことをやるといいだろう。「ライバルに出し抜かれないか」という心配もあるかもしれないが、たぶん、大丈夫だろう。本文書を見ている人は、ごく少ないし、たとえ見ても、実際にやる人は、0人か1人ぐらいしか、いるはずがない。私の見込みでは、0人である。(どうせ超球理論を理解できっこないから。)
 もしあなたがやれば、「世界で唯一の研究者」として、新分野を開拓して、歴史に名を残すことができるだろう。
 そして、そのための技術は、たいしたことはない。計算機科学では初歩的なシミュレーション技術さえあればいい。

 ──

 ただし、注意すべきことがある。研究して、成果を出して、その論文を公開しても、その論文が認知されるには、あらかじめ超球理論が認知されている必要がある。超球理論が認知されていない限り、どんな見事な計算結果を出しても、「原理を欠いた机上の空論」にしかならない。
 というわけで、あらかじめ、超球理論を公開させておくべきなのだ。ところが、これがどうも、なかなかうまく行かない。物理学の世界では、なかなか承認番号を与えてくれないので、投稿ができない。

 というわけで私としては、「計算機物理」の分野で、超球理論を公開したいと思う。どなたか、「計算機物理」の分野で、承認資格を取ったすえ、私に承認番号を与えてください。その番号は、下記の通り。

投稿先  ……  arXiv  ( http://arxiv.org/ )
投稿分野 ……  Mathematical Physics
承認先は:     http://arxiv.org/auth/endorse.php?x=8MZS36

 [ 付記 ]
 「何だかうまく利用しているな」と思う人もいるだろうが、研究というのは、持ちつ持たれつである。基礎原理をやる人と、それを証明する人とは、持ちつ持たれつの関係。一方が他方を援助するだけ、ということは、ありえない。
 「人の研究成果を利用するだけ利用してやれ」というのは、あさましい根性だ。「人の研究成果を利用しよう」と思うのであれば、自分としても、人のために何らかのことをする必要はある。乞食じゃないんだから、「物をもらうだけ」という発想をしてはいけない。
posted by 管理人 at 17:00| Comment(0) | 科学トピック | 更新情報をチェックする
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