2005年09月03日

◆ MSの見解

 今回の漢字問題については、MSからの見解(公式見解?)が示された。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0508/31/news062.html
 これについて述べよう。 ──

 ここでは、「日本の国語政策的にも正しい」と表現している。 
 なるほど、その見解自体は、間違ってはいない。しかし、まったく無内容である。

 (1) 「国語政策にしたがって字形の変更をする」ということは、経産省の方針として、PDF ファイルで最初から公開されている。今さら何ら明らかな情報を示していない。経産省の方針のコピペであり、何ら新しい情報を含まない。

 (2) 肝心の情報がまったく示されていない。つまり、正字を採用するにしても、
 「なぜ同じコードポイントで、字形の変更をしたのか」
 「なぜ新しい字体(正字)を、別のコードポイントに追加しなかったのか」
 という疑問がある。この問題に、まったく答えていない。


 要するに、「正字を採用した」ということについて弁明するだけ(「政府のせいだよ」と矛先を転じているだけ)で、情報提供の点では、何一つ示していない。結局のところ、
  説明責任を果たしていない。
 
 つまりは、ただの自己弁護をやっているだけで、ユーザのためには何一つやっていない。まったく、呆れた話だ。どうせ何も情報提供しないのであれば、まだ口を閉じている方が、ずっとマシだ。

 ついでに言えば、ただの二番煎じみたいな出がらしの内容で、記事を書くのも、やめてもらいたいものだ。(というか、この記事は、MSの宣伝以外、何もやっていない。企業の提灯持ちの限界か。)

 ────────

 【 補足 】
 正字について、「正しい文字」というふうに表現してあるところもあるが、そこはちょっと変ですね。正字は、「正しい文字」のことではない。
 ( → 小泉の波立ち 8月20日

 なお、「略字だって利用実績があるのだから、そのまま維持してもいいではないか」という見解もある。しかし、これこそ、漢字テロの思うがままだ。今でこそ「正字は使用禁止で、略字しか使えない」というパソコン状況にあるから、略字に慣れてしまっている。特に、若い人は、識字力の低下もあって、本をほとんど読まないから、略字しか見ないのだろう。
 で、こういうふうにして、当初は存在しなかった文字(パソコン略字)を、JIS委員会が勝手に普及させて、日本語を破壊したわけだ。

 さて。もしそれが正当化されのであれば、今後も、同様のことが正当化されてしまう。さまざまな日本語の文字を、簡体字みたいな、変な略字にされる。誰もが使いにくいとしても、「パソコンでは、その変な文字だけしか使えない」というふうにする。そうして、二十年たつと、「もう慣れたからこれでいいや」と人々が言い出す。

 こうやって、国語を破壊していくわけだ。で、多くの人々は、「寄らば大樹の陰」で、権力者による国語破壊政策に、素直に従うわけだ。……実際、過去の時点では、「権力者による国語破壊政策」のために立ち上がったのは、たったの二人だけだった。
posted by 管理人 at 15:35| Comment(1) | TrackBack(0) |  文字規格 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
正字について説明するリンクが不適正だったので、修正しました。時刻は、 ↓
Posted by 管理人 at 2005年09月03日 20:29
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