2005年08月18日

◆ 狂気の文字規格 1

 前日の項では、アップルのサイトを紹介したが、そのサイトにおもしろい話がある。人名漢字の話。 ──

 この話を引用すると、次の通り。

「月+亀」(CID19129)は、JIS X 0213:2000の一番後ろの文字なんです。諸橋大漢和にも載っていないし、人名の用例しか見つからなかったのですが、古辞書などを調べるうちに、説文解字にも載っている漢字が筆写の際に簡略化されたものだと解って納得した

http://www.apple.com/jp/pro/design/typography/05/index4.html

 諸橋大漢和の文字数は、約5万。JIS X0213 の文字数は2万以下。なのに、JIS X0213 には、諸橋大漢和にも入っていない文字がたくさんある。なぜか? 諸橋大漢和に入っている大部分の漢字をごっそり捨てて、変な誤字をたくさん取り込んだからだ。
 「正しい文字を大幅に捨てて、誤字ばかりを大幅に取り込む」というのが、JIS X0213 の方針だ。まさしく「狂気の規格」と呼ぶことができよう。
posted by 管理人 at 15:41 | Comment(0) | TrackBack(0) |  文字規格 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ