2005年08月14日

◆ 略字の地名

 JISの漢字改定にともなって、略字の地名をもつ自治体が困っている、という話も聞く。この問題は、簡単に解決できる。 ──

 そもそも根本としては、わざわざ略字を採用した点に、問題がある。だとすれば、略字の地名を正字の地名に、改定すればいい。「略字 → 正字」というふうに、地名の正式表記を改定する。それだけのことだ。これにて、一件落着。(人名と地名とは異なる。地名は容易に変更できる。)
 
 そもそも、地名の改定なんて、全国至るところで日常茶飯のようになされている。私の住んでいる地名も、あるとき突然、「地名が変わりました」という通知が来て、今までの地名から強制的に変更されてしまった。理由は、番号整理だかなんだか知らないが、行政の勝手な都合であることは確かだ。
 こんな恣意的な地名変更に比べれば、略字を正字に変えることぐらい、お茶の子さいさいだろう。

 どうせ問題にするなら、由緒のある古い地名がどんどん消滅していくことの方を、問題にした方がいい。「希望ヶ丘」とか「富士見台」とか「さくら町」とか、小学生レベルのセンスで新しい地名に改定されていく。ひどいものだ。
 しかしまあ、これもひどいが、「今まで使っていた誤字にこだわる」というセンスもひどいよね。「馬鹿」という意味の英語を得意がって地名にするようなものである。
 「自分の間違いを誰かが正してくれる」という方針が出されたとき、いちいち「間違ったままでいたい」と反論しても、仕方あるまい。ソフトもそうで、「バグのパッチがある」と言われたら、「今まで通りバグのままでいたい」と反論しても仕方ない。(パッチのせいで新しいバグがもたらされるならともかく、まともなパッチならば。)
posted by 管理人 at 01:14| Comment(6) | TrackBack(0) |  文字規格 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

>地名の正式表記を改定する。それだけのことだ。

南堂さんのご指摘のとおりだと思います。
Posted by タナカアキラ at 2005年08月14日 22:53
余談だが、「由緒ある地名が消えること」は、ネット上でも検索できる。次の語で検索するとよい。
  「地名 変更 由緒 消滅」

 具体的な例としては、下記に例がいろいろとある。
 http://mimizun.mine.nu:81/log/machi/tokyo/1006974380.html

 ここは悪名高い掲示板だが。 (^^); こういう健全な利用例もあるわけだ。
Posted by 管理人 at 2005年08月15日 00:20
南堂さま

リンク先を見ました。
有難うございます。

そういえば、私の周りでは、いまだに西麻布のことを「霞町」と呼んでいますー
Posted by タナカアキラ at 2005年08月18日 00:28
岩手県塩竈市 (塩釜市) は、正式(公文書等)には『竈』ですが、『釜』を使ってもいいそうです。
http://www.city.shiogama.miyagi.jp/01/gaiyou/gaku/kamado/kakikata.htm
大人の対応ですね。
「ただ一つの“正式な字体”に統一する」という思想がそもそも悲劇の元。他の自治体も見習って欲しいものです。
Posted by ttk at 2005年08月26日 23:13
塩竈市(あっ、岩手県ではなく宮城県です)の場合、読みが「しおがま」ということもあり、ライフラインや生活の場では「塩釜」(略字+当て字)と書く場合が多い様です。
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%A9%E7%AB%88%E5%B8%82

 塩竈市役所を含む公の場では、ttkさんが御指摘の通り「塩竈」の表記を使用します。
 歴史に関することや「鹽竈神社(@宮城県)」に関する事では「鹽竈」の表記を使うようです。
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B9%BD%E7%AB%88%E7%A5%9E%E7%A4%BE
  http://www.city.shiogama.miyagi.jp/01/gaiyou/gaku/chimei/chimei.htm

 結論としては「鹽竈」が本来の書き方らしいのですが、(地元民としては)「竈」はまだしも「鹽」を書く人はそうそう見かけませんね…。
 ATOKでは「鹽竈」が候補になかったので、ひとまずJustsystemに要望を出してみました。
Posted by かえで(yfi) at 2005年08月27日 22:12
ATOK というのは、語彙が貧困なんですよね。普通の言葉を書いていても、しばしば漢字変換がなされず、困ってしまいます。まして、異体字となると、正しい用字よりも慣用だけしか記していないことも多い。
語彙数の根源的な貧困はいかんともしがたいようです。注文しても、ちっとも直りません。普通の国語辞典は5万語レベルの語彙ですが、ATOK は3万語ぐらいだと思われます。中学生用国語辞典のレベル。
 昔はマシンパワーが弱かったので仕方ないんですが、もうちょっと何とかなるといいですね。……でもまあ、方言の採用ばかりに熱中しているようです。どうにもならんべ。
Posted by 管理人 at 2005年08月28日 06:32
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